【妊婦日記】10週目②「芽生える仲間意識」
三輪夏生イラストレーター
運動不足解消もかねてスーパーへ行ってみるも、50歩くらい歩み進めたところでもうギブアップしそう。
しかしあたりを見渡せば、仲間たちがいることに気づく。初めて見る世界である。これまでの自分の傍若ぶりを反省したい。もう急いだり焦りながら歩きはしないぞと心に誓う。
あるときさっぱりとつわりがなくなったと思ったら流産していた、という話を聞いてから、つわりがないのもおそろしくなる。そうじゃなくても生きているのかどうか不明すぎておそろしい。
あらゆる可能性をすり抜けてすり抜けて、いまここで私は呼吸をしている…!と、生と死がすぐそばにある実感ができるもんだから、普段だったら考えないようなことで心や頭がいそがしい。