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【ゴルフ】3パットを減らす パッティングの距離感を磨く練習方法

野洲明ゴルフ活動家

方向より距離感を優先

ショットをグリーンに乗せてからのファーストパット。どれだけ左右の曲がりのラインを正しく読んで、狙い通りの方向にボールを打ち出すことができたとしても、縦の距離(強弱)が合っていないと、3パットをしやすくなってしまう。3パットを減らすためにはロングパットで距離感を合わせられるようになる必要があるのだ。

前回の記事では3パット率を下げるために念頭に置くべきことについて解説した。
<関連記事>
【ゴルフ】方向より距離感 3パット率を下げるために大切なこと(Yahoo!ニュース エキスパート)

今回は、3パット率を下げるためには、すなわちミドルパットやロングパットの距離感を磨くためにはどういう練習をすれば良いか、について解説する。

感覚を磨く

下手投げの感覚に近づける

距離感はパターの振り幅で調整するが、そこに焦点を当てすぎるのは良くない。「これぐらい引いてこれぐらい出す」などと、ヘッドを目で追いながら振り幅を調整すると、動きがかたくなり、インパクトでヘッドの急加速や急減速を誘発してしまう。

そうなると、振り幅を一定にしても転がる距離は不安定になってしまう。右足のつま先から左足のつま先までの振り幅と、その時の転がる距離を基準に設定して、色々な距離に対応しようとしているゴルファーは少なくないが、あまりそれはおすすめしない。

例えば、ごみ箱にものを手で下手投げで投げ入れる時に「これぐらい引いて~」などと意識するだろうか。目でゴミ箱までの距離を測り、これまでの下手投げでものを投げた時の経験によって、ごみ箱が遠い時は自然と手が大きく速く動き、近い時は小さく遅く動くだろう。運動や体育や部活で下手投げで狙いを定めて何かボールを投げる時に「このぐらい手を引いて~」と意識したことも、そういう指導を受けたこともないはずだ。

パッティングではこの、下手投げの時の感覚に近づける必要がある。

練習方法

パッティングで、長い距離を打つときは自然と手が大きく動き、短い距離を打つときは自然と手が小さく動くようになるための練習を一つ紹介する。

カップを見たまま打つ練習。

通常は、ボール(地面)を見てボールを打つ。それをカップ(目標方向)を見たままボールを打つのだ。ボールを見てアドレスを完成させたら、目線をカップに向ける。そのままテークバックして打つ。

この練習をすることで、距離に対してインパクト直後のボールスピードをイメージして、そのボールスピードに対するストロークの大きさを合わせる感覚を鍛えられる。下(地面)を見ていないことで、「ヘッドをまっすぐ動かす」「フェースの芯で打つ」「振り幅」を気にすることなく、イメージに浸って打つことを覚えられる。

打つ前の素振りの意味

トーナメント中継を観ていると、ツアー選手たちがパッティング時に打つ前、ボールの近くでカップを見たまま素振りをしていることが分かるだろう。

この素振りには意味がある。ボールの転がりをイメージしながら、イメージしたボールスピードになるためには、どの程度のストロークの大きさが適しているのかイメージ(調整)しているのだ。

そして、この時に創ったイメージに浸ったままストロークしている。

朝のパッティング練習ではカップにボールを入れる練習は後回し

コースラウンドの日の朝のパッティング練習では、距離感を確認しておきたい。「これぐらいの大きさで打ったらこれぐらいボールが転がる」といった確認だ。それも、パターヘッドの振り幅ではなく、ストロークの大きさを体の感覚で感じ取りながら、確認しておきたい。

カップを見たままボールを打つ練習をしてみて欲しい。距離感の合わせ方が分かってくるはずだ。「カップを見たままの方が距離感が合う」なんていう人もいるかもしれない。

長めのパットも距離を合わせて2パットで行けると、そのホールの良いスコアにつながるだけでなく、次のホールのティーショットでは平常心でドライバーショットに臨みやすくなる。是非、距離感を磨く取り組みをして欲しい。

<関連情報>
3パット率について(GOLFERS SUPPORT)

ゴルフ活動家

スポーツメディアに寄稿、ゴルフ情報サイトも運営する。多くのゴルファーを見てきた経験や科学的根拠をもとに、論理的なハウツー系記事などを中心に執筆。ゴルフリテラシーを高める情報を発信している。ラジオドラマ脚本執筆歴もあり。

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