【大田区】羽田可動橋の復活案が浮上・25年間分断されていた橋が旋回する日が待ち遠しい!
こんにちは。ライターのうのかです。
羽田空港周辺を流れる海老取川の河口には「羽田可動橋」という可動式の高速道路があります。1990年に羽田トンネルの渋滞緩和のために作られた迂回路としての役割をしていましたが、わずか8年で使用停止となりました。
使用停止から24年経過した昨年、この羽田可動橋を本線として活用する案が浮上し、ここ最近はその噂を聞いた方が見学している姿を見かけるようになりました。
今回は筆者も散歩でたまに行く羽田の僻地の中の僻地・羽田可動橋に行ってきました!
羽田可動橋は海老取川河口にある「森ヶ崎海岸公園」にあります
森ヶ崎海岸公園は東京モノレール「昭和島駅」から徒歩15分ほど、またはJR大森・蒲田または京急平和島駅から京急バスで「森ヶ崎」行の終点からさらに10分ほど歩いた場所にあります。
この道の先に河口が一望できる場所に到着します。
森ヶ崎海岸公園はサイクリング・ジョギング・犬の散歩をする地元の人や釣りスポットとしても知られていますが、場所があまりにも僻地にあり、ここにたどり着くのはなかなかの至難の業です。そのため混雑することはありません。
地元民にとっては寂しいながらも、何気に快適な散歩道でもあります。
そして、この川の真下に羽田トンネルが通っています。
この場所の後ろを振り向いて歩くと・・・
羽田可動橋があります。
羽田可動橋の当時の役割をものすごく簡単に説明すると、羽田トンネル上り線の渋滞緩和のための迂回路でした。
その後、湾岸線が開通した後は渋滞が大幅に緩和され、羽田可動橋を使用する必要がなくなり、廃道となりました。
なぜ今頃になって羽田可動橋を本線復活させる案が出たのでしょうか!?
西暦も2000年代、元号も令和になった今になって羽田可動橋を本線として使用する案が浮上しています。その理由は、「羽田トンネルの老朽化」です。
羽田トンネルは1964年に開通してもうすぐ60年がたちますが、修復作業を繰り返しても漏水や鉄筋の腐食が止まらない状態で、羽田トンネルの本格的な修復工事を行う必要があるとのことです。
海老取川といえども、塩分が多めなことで知られているので、トンネルのコンクリート部分に海水が少しずつ入り込み、約60年の時が経過した今、深刻な状態になっているのだと筆者は推測しています。
工事後は損傷対策として上り3車線とトンネルの下り線としての使用を検討しているとのこと。
そこで羽田トンネルバイパスとしての役割を担う羽田可動橋を上りの本線として再活用をしようという計画が首都高側で検討されているとのことです。
羽田可動橋は廃道になっても取り壊しをしなかった理由は「いつか活用できる日のため」に残しておいたとのことで、正にその通りになったというわけなのです。
ちなみに、羽田トンネルは地上でトンネルを作り、それをこの川の下にドボンと沈める方法で造られたので通常よりも短期間で開通したトンネルなのだそうです。
計画案を想像すればするほどロマンが広がる羽田可動橋の復活・離れ離れになった道路が連結する日は果たしていつになるのでしょうか!?
羽田トンネルの工事もそうですが、羽田可動橋を本線使用する場合も修繕や船舶の航行の問題、そして飛行機との兼ね合いで高さ制限など、問題は山積みです。
完成までには相当な時間がかかりますが、「今は、もう、動かない」と思っていた羽田可動橋の名前が出てきた時は驚きを隠せませんでした。
マニアックな散策スポットからメジャーな高速道路への返り咲きが期待される羽田可動橋。羽田の発展をずっと見てきた筆者が何歳の時になるでしょうか。
復活の時までいつもと変わらずのんびり散歩コースのままにしておきたいと思います。
羽田可動橋 施設詳細
名称:羽田可動橋
所在地:海老取川河口