【2019年ニューカマー】宮崎在住16歳の高校生シンガー、みゆな が注目される理由
●ダイヤモンド原石である新しい才能
この数年、音楽不況が囁かれ、記憶に残るヒットなき時代が続いたように思われた。しかし、星野源、米津玄師、あいみょん らの活躍によって新世代ソロ・アーティストが音楽シーンを賑わす2018年〜2019年。年が明けて、音楽に求められるプレゼンスが高まり空気が一変したのだ。
ライブやフェスの活性化はもちろん、SpotifyやApple Music、YouTube Musicなど世界へ広がる音楽ストリーミング・サービスの好調。ティーンを音楽へと導くTikTokやLINE MUSICの人気によって、一気に状況がひっくり返りつつある。そもそも、音楽はいつの時代も欠かせない存在であり、どんなカルチャーにも溶け合い、人生に寄り添うエンタテインメントだ。CDや配信など、入れ物なんてなんだっていい。誰だっていつの時代でも自分の主題歌を探しているのだから。
そんななか、次世代シーンを占うシンガーに出会えた。
彼女の名は、宮崎在住16歳の高校生シンガー、みゆな。ダイヤモンド原石である新しい才能だ。まずは、初めて作ったという大人びたストーリー展開が胸に突き刺さるナンバー「ふわふわ」に注目したい。
まだ慣れないアコギ片手に、思いの丈を叩きつけるかのように歌唱するせつなきフレーズの凄み。80年代歌謡曲や90年代J-POPからの影響か、情念のこもったメロディーや歌詞が強烈なインパクトを残す。
色濃いストーリーテリングに圧倒されるリード曲「ふわふわ」は、みゆな が“発見”されることになったインディーズ系音楽サイト『Eggs』で、デモ音源が人気となり注目されたナンバーだ。
https://eggs.mu/artist/miyuna/
●いまにも泣き出しそうなパワフルな存在感を持つ歌声の凄さ
みゆな が音楽活動に目覚める直前、実は彼女は陸上で全国大会で活躍するほどの逸材だったという。しかし、腰の骨折をきっかけに日常生活は一変。陸上では勝てないと悟り、音楽表現に目覚めたという彼女。だが、慣れない学校生活が嫌になり、中2から不登校となった。そんな時期に生まれたという独特なる言語センスによるオリジナル曲「たんぽぽ」での歌詞がグっとくる。
「わたし、中2の頃から不登校だったんです。いじめとかでは無かったんですけど、学校っていうもの自体が嫌になってしまって。親を困らせてましたね。カウンセラーへ通う時にバスに乗るんですけど、その途中で浮かんだメロディーが『たんぽぽ』でした。中3の頃、テストを受けに行く日があって、でも、勉強してないから全然わからなくて。外を見ていたら歌詞が浮かんできて答案用紙の裏に書きました。そのまま曲にしたんです。答案用紙を親に見せたら『いいじゃん、これ』って言われて。そして、たまごボーロ買ってくれたんです。なんか、覚えてますね。」(みゆな)
憂いあるせつなき歌い回しが物語る、胸を突き刺すコトバのチカラ。
そして、発見されたみゆな の歌声。まずは、2019年2月6日に発売されたばかりの初の全国流通盤となるミニアルバム『眼』を聴いてみてほしい。全国のタワーレコードでレコメンドされる『タワレコメン』にフックアップされ、YouTube Musicによる『Artists to Watch 2019 〜注目の新人〜』にも選出された注目作品だ。
さらに、全く無名な新人ながら大人気アニメ『ブラッククローバー』オープニング曲に抜擢されたことも事件だった。ポップ技巧派として知られるパスピエの成田ハネダ、そして元GO!GO!7188のベース・ボーカルであるノマアキコとコライト(共作)した「ガムシャラ」は、人生において、うまくいかないことをぶっ壊してでも走り続けていく。そんな“ガムシャラ”な想いを力一杯に込めた楽曲だ。『ブラッククローバー』主人公アスタと重なる心情を激白したナンバーだ。
ポップシーンを賑わす鬼才 佐伯ユウスケとコライトしたアニメ『ブラッククローバー』エンディング曲「天上天下」も素晴らしい。エンディングらしからぬ、ファンキーにリズミカルに跳ねるラップ調ポップナンバー。まるでボカロ・ソングのように情報量を詰め込み、爆発寸前のエネルギーをほとばしる、ライブ映えするメロディアスで中毒性高いアッパーチューンだ。
いまにも泣き出しそうなパワフルな存在感を持つ歌声の凄さ。間違いなくシーンの先端を闊歩するであろうフレッシュな新しい才能、みゆなに注目して欲しい。
みゆな 公式サイト