【洲本市】淡路島からロシアと日本の架け橋に!「ロシアンキッチン・イリーナ」
淡路島島内の屋外イベントなどで、最近よく見かけるようになったキッチンカーでの移動販売。今回は淡路島でロシアの家庭料理をキッチンカーで移動販売する「ロシアンキッチン・イリーナ」さんにお話しを伺いました。
学生時代から海外を転々としていたというオーナーの太田さん。ロシア文化に興味を持ち始めたころ、東京の上野公園の居酒屋でたまたま観光中だったロシア人のイリーナさんと出会い意気投合し、その後結婚。イリーナさんが海を見るのが好きだったことや歴史上でロシアとの接点が多かったこともあり東京から淡路島(洲本市)へ家族で移住。奥さんの名前をそのまま屋号に使用して、ロシアの家庭料理をキッチンカーで移動販売する事業をはじめることにした。
「ロシアの家庭料理を通じてもっとロシアのことを知ってほしい」
細々とはじめた事業だったが、淡路島産食材を使ったロシアの家庭料理はじわじわと浸透していき、島内のイベントで見ない日はないほどの人気のキッチンカーとなった。
手軽に食べられて人気の「ピロシキ」、まろやかなコクが病みつきになるカレーとビーフシチューのいいとこどりをしたような「ビーフストロガノフ」などが定番商品だ。
本格的に寒くなってくる11月頃から販売するロシアの煮込みスープ料理「ボルシチ」もおすすめ商品のひとつだ。
ボルシチを鮮やかに彩る食材であるビーツも昨年から淡路島産のモノを使用している。淡路島の豊かな自然の中で育てられたビーツは東京の高級レストランから注文が入るほどの逸品。「ピロシキにプラスして、寒い冬のランチには「ボルシチ」をセットで是非!」と太田さんは笑顔でおすすめしてくれた。
キッチンカーでの移動販売事業は順調、しかし終わりの見えないウクライナへの軍事侵攻に妻イリーナさんは母国ロシアへ複雑な心境をいだいているそうだ。
ある日、オープン前の時間帯にキッチンカーの窓枠をコンコンと叩く音が聞こえた。
太田さんが扉窓を開けると見慣れない方が急に、ウクライナとロシアの国旗が手編みされて繋がれたガーラントをそっと手渡してくれたのだ。平和への願いが詰まった突然のプレゼントに太田さんは、うれしさで言葉を失ったそうだ。
「ピロシキ1個からロシアのことを知ってほしい。そして今後は、洲本レトロ小道にオープン予定の店舗とキッチンカーの2本立てで営業をしていくことが私たちの目標です」
今日も淡路島のどこかで太田さんは、平和を願いながらピロシキを焼いています。
ロシアンキッチン イリーナ
instagram:@russian_kitchen_irina
HP:https://russian-kitchen-irina.webnode.jp/
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