ポーランド上空旅客機に連続爆破予告、空港閉鎖し緊急脱出!実際の音声記録を分析
4月21日現地時間19時20分頃、ポーランドの首都ワルシャワ空港への到着に向けて上空を飛行中のエミレーツ航空177便に対し、航空管制官から爆発物が搭載されている可能性があると当該機パイロットに航空無線を通じて伝えられた。
航空管制官 "...You might have some hazardous materials, ... on board"(危険物が積載されているかもしれない)
この交信は、ドバイ空港を出発しポーランドの首都に位置するワルシャワ・フレデリック・ショパン空港に向かうエミレーツ航空177便ボーイング777型機内に、爆発装置が搭載されているとの第一報がワルシャワ空港に入ったことを受けて、管制塔の航空管制官からレーダー管制を担当する航空管制官に伝達され、当該機パイロットに対し、本来は航空機に対する飛行の指示を行う無線周波数上で直接連絡したときのもの。
パイロット"Sorry, say again what kind of material, Emirates177"(どういった物かもう一度言ってほしい)
航空管制官"...Hazardous, danger materials...the information from someone outside the airport"(危険物であると空港の外部から情報が入った)
突如、爆破予告の脅威を受けたエミレーツ航空のパイロットは自社に状況を確認するも、航空会社側は全く把握できておらず、不確かな情報に危険をさらされた状態で航空管制官の誘導に従う他ない状況であったことが実際の航空無線から分かる。
パイロット"Okay, let us know if you hear anything else"(他になにかあれば知らせて)
航空管制官"After you landing the aerodrome will be closed for next one hour..."(着陸後は空港を約1時間閉鎖する)
着陸の10-15分前、着陸後は空港を閉鎖し搭載物の検査を行うことが空港管理者により決定された。滑走路に降りた後、安全確保のために旅客ターミナルから離れた場所に停止させること、また必要に応じてその場で旅客を緊急退避させる可能性もあることが伝えられた。
19時40分、エミレーツ航空177便は問題なく滑走路に着陸し、計画通りに旅客ターミナルから遠い位置にある誘導路上で停止する。その後は爆発物検査チームの判断により、旅客はその場で避難させた後に手荷物、貨物等を確認すると管制塔の航空管制官から伝えられたところで、交信記録は終わっている。
さらに別記事では、同日の21時45分頃、同じくワルシャワ空港から出発し、チェコ・プラハに向かう予定のLOTポーランド航空のフライトを標的とした爆発予告があったと報じられている。この件に関する交信記録などの具体的な情報は確認できていないが、今回の爆発物騒ぎにより、複数の便がダイバート(予定していた空港とは別の空港に向かうこと)したことが確認されている。
(動画アップロード者"You can see ATC"より本記事への掲載許可を得ています)
引用:https://crisis24.garda.com/alerts/2022/04/poland-lingering-flight-disruptions-likely-at-warsaw-chopin-airport-through-the-end-of-april-21-following-earlier-closure