10歳未満の子供達はネットで何をしているのだろうか
動画視聴が最多、次にゲーム
インターネットは多種多様なサービスの恩恵を受けられる、魔法の杖のような存在。色々な機能を果たすアプリケーションが提供され、大よその情報作業を果たすことができる。子供達はその魔法のようなツールで何をしているのだろうか。その実情を内閣府が2017年5月に発表した「低年齢層の子供のインターネット利用環境実態調査」(※)の公開結果から確認していく。
次に示すのは何らかの機種でインターネットを利用している人に対し、そのネット操作で何をしているかを複数回答で尋ねた結果。もっとも多くの人がしているのは動画視聴で85.4%に達している。
具体的にどのような動画なのか、視聴頻度や時間はどれほどなのかまでは問われていないが、「(普段は)ネットで何してる?」との質問に「動画を観ている」と答えられる程度には視聴していることに違いはない。次いで多いのはゲームで65.8%。エンタメ目的の利用が多分に及んでいることになる。
その次に多いのは知育(言葉、数字遊びなど)で30.4%。音楽視聴の15.8%、情報検索の13.7%と続く。コミュニケーション(メールやメッセンジャーやソーシャルメディアなど)、ニュース閲覧、電子書籍などは1割にも満たない。
これをインターネットを利用する機種別に見たのが次のグラフ。ただし一部機種では回答総数が少数のため、データにぶれを起こしている項目もある。
スマホやパソコン周りでは、その利用スタイルの同じところ、違う部分がよくわかる結果が出ている。動画視聴はどちらも変わらず高い値を示しているが、特に表示画面が大きなデスクトップパソコンでは高め。音楽視聴や知育もほぼ同率。
他方、コミュニケーションやゲームはスマートフォンの方が高い値を示し、とりわけコミュニケーションではパソコンによる利用はゼロとなっている。プライバシーを考えれば、保護者と共用しているパソコンでの利用は避けたいと考えるのは当然ではある。
情報検索では逆にパソコンの方が高い値を示している。画面の大きなパソコンで検索をした方が、スマートフォンよりは色々とやりやすいのだろう。
タブレット型端末の利用性向はスマートフォンとパソコンの中間のような値動き。動画視聴が圧倒的に高く、デスクトップパソコンに近しい値。ゲームはやや低めだが、コミュニケーションや情報検索、音楽視聴も高い。そして何よりも知育の値が3割近くを示している。
ゲーム機は携帯も据置型もゲームに特化している(当然の話だが)。他方、動画視聴をする人も4割強いるのが興味深い。その他の利用目的はごく少数派でしかないが、音楽視聴が1割近くいるのも注目に値する。
あまり注目されることのないインターネット接続テレビだが、他機種同様動画視聴がもっとも高い値。そのほかにはゲームや音楽視聴などが1割前後。ネットも使えるテレビで何をしているのか気になる人も多いだろうが、子供に限れば動画や音楽、ゲームという次第ではある。
子供の年齢区分で仕切り分けすると
続いて該当者の年齢階層別。可能ならば機種別と合わせ細分化したかったのだが、仕切り分けが細かすぎて回答者数が少なすぎ、統計的にぶれが多分に生じるので、いずれかの機種でインターネットを利用している人限定に留めた。
コミュニケーションや情報検索、音楽視聴、ゲームが歳を重ねるに連れて利用率が高まる一方で、知育は(ゼロ歳はイレギュラーだろう)3歳をピークとしてその後漸減する。歳と共に子供のインターネットへの需要に変化が生じる様がよくわかる。
他方、動画は歳を問わずに高い値を示している。ゼロ歳でも2/3、1歳以降は8割から9割を計上している。動画の視聴スタイルとして低年齢では特に、子供が自分で対象動画を検索するのではなく、保護者が再生させて閲覧させるだけのような、テレビと同様の利用が行われているのかもしれない。
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※低年齢層の子供のインターネット利用環境実態調査
2017年1月1日時点で日本全国の0歳から9歳の子供を有する保護者を対象に、同年1月12日から1月30日にかけて行われたもので、保護者による子供の実情などを問う形となっている。調査標本数は2000人、有効回答数は1550人。調査方法は原則調査員による訪問配布・訪問回収法だが、訪問時間などの調整ができない場合に限り、ウェブ調査法や郵送回収法が併用されている(それぞれ11人、26人が該当)。標本抽出方法は層化二段無作為抽出法。