LCC利用者は注意。LCC国内線、10月28日より機内持込手荷物7キロで横並びに
現在、国内線を運航するLCC(格安航空会社)として、ピーチ、ジェットスター・ジャパン、バニラエア、春秋航空日本(スプリングジャパン)、エアアジア・ジャパンの5つの航空会社が就航している。
これまではLCCによって機内持ち込み手荷物の重量は異なっていたが、10月28日より国内線の5社については全て7キロまでとなった。これはピーチが従来の10キロから7キロ、春秋航空日本(スプリングジャパン)が従来の5キロから7キロに変更したことで統一された。
ANAやJALなどは10キロまで持ち込み可能
7キロという重量制限は、預け手荷物のオプションを付けていない場合には自宅や旅行先・出張先を出る前に重量を考えて準備をしないと空港のチェックインカウンターなどで重量オーバーになって、預け手荷物の料金がかかってしまう。ANA(全日本空輸)やJAL(日本航空)、スカイマーク、AIRDO、ソラシドエア、スターフライヤーなどは機内持ち込みは10キロまでとなっているが、仮にオーバーしてしまっても20キロまで無料で預けられるので大きな問題にならないが、LCCの場合は重量オーバー=追加料金となってしまうので利用者にとっては思わぬ負担増になってしまうのだ。
当日の重量オーバーは大きな出費に
ここでも注意が必要なのが、預ける手荷物を当日追加する場合は、事前にインターネット上で手荷物のオプション購入する場合と追加料金が異なる点だ。ジェットスター・ジャパンでは当日空港で追加する場合は3500円(チェックインカウンターの場合)となり、搭乗ゲートで重量チェックでオーバーした場合は4000円(共に15キロまで)となる。バニラエアでは4000円(20キロまで)、ピーチでは2680円、春秋航空日本では5キロまで1500円、10キロまで3000円、15キロまで4500円、エアアジア・ジャパンは2900円(15キロまで)となっている。
大きな出費になるので、重量オーバーが不安な場合には預け手荷物が含まれた運賃を使うか、事前にインターネットで手荷物オプションを追加しておくといいだろう。区間によっても異なるが、1000~2000円程度の料金アップが相場といえる。
ジェットスター・ジャパンは追加料金で10キロまで機内持ち込み可能
LCC各社では機内持ち込みが7キロに統一されているが、ジェットスター・ジャパンはプラス3キロの10キロまで機内持ち込みできるオプションの販売を開始した。出張などで利用する人にとって到着してすぐに移動したいときなど、追加料金を払ってもいいので機内持ち込みをしたいという声を反映した形である。
区間・時期によっても異なるが予約時にオプションを追加する場合は片道960円~1560円の追加で3キロ追加の10キロまで機内持ち込みが可能となる。この3キロの違いは意外に大きく、10キロまでなら機内持ち込みだけで済むケースも多く、このオプションを活用する人も増えている。
LCC各社が7キロにする理由は
各社7キロにする理由について、LCC関係者に話しを聞くと2つの意味合いがある。1つは荷物を預けてもらうことでオプション料金が発生し、航空会社にとっては収入となるからだ。10キロだと機内持ち込みされてしまうが、7キロだと預けるケースが増える。結果的に手荷物オプションの収入増に繋がるからだ。航空券の運賃が安くて利幅が少ないLCCにとっては大きな収入となる。
もう1つは機内混雑緩和による定時性運航の向上にある。LCCではフルサービスキャリア(大手航空会社)に比べて、キャリーバックを中心に機内持ち込み可能重量ギリギリまで持ち込むことが多く、満席便では収納に時間を要してしまって搭乗に時間を要してしまい、便が遅れてしまうことも珍しくなかった。できる限り預けてもらうことで定時性を確保したいという思惑もある。実際に機内でキャリーバックが多すぎて、収納する場所を探すのに難儀する光景は頻繁に見られた。
事前に宅配便で送る方法が便利でお得な場合も
国内線LCCを利用する場合、事前に機内持ち込み手荷物重量よりも多くなる場合には、筆者の場合はオプションを付ける時もあるが、宅配便で事前に宿泊先のホテルや帰りの場合は自宅に送ってしまうことが多い。料金的にもあまり変わらず、空港までも荷物を持たなくていいので便利だ。LCCを利用する際には手荷物のことを考えることを考えて予約することを心掛けたいところだ。海外の航空会社では一部10キロの場合があったり、7キロ+ノートPCやタブレットOKという場合もあるので、利用する際に確認しておくといいだろう。