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【京都市】下京区『KYOTOGRAPHIE』開催中!インマ・バレッロ「Breaking Walls」

高津商会RICALIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都ならではの特徴ある写真祭である「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭2023」が開催されてます。

2023年4月15日(土)~5月14日(日)の期間、京都各地で国際色豊かな写真をメインに展示されています。

京都の歴史的建造物や近代・現代建築の空間を会場に行われてきた「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」の第11回となる2023年は、14会場で展開されています。

私も大好きなイベントなので、今年も楽しみにしていました♪

あらゆる生命体はさまざまな《BORDER=境界線》を持ちながら生きている。
境界線はその存在を形作り、その経験を規定する。そして、生命体はそれぞれの境界線を守り・壊し・広げ・狭めながら生きる。
人類は特出して進歩という本能を備えている。フロンティアを切り拓き、新たな領域へと進出していこうとする本能だ。
この進歩的な本能が、人類の領域を押し広げ、急進的に進化させてきた面もあるが、同時に自然界を破壊し、保護もしてきた。
2023年、KYOTOGRAPHIEでこの《BORDER=境界線》を巡る旅に出よう。それは何かを分け隔てようとするものかもしれないし、かりそめの状態かもしれない。はかない刹那かもしれないし、紙一重の微差にすぎないのかもしれない。(KYOTOGRAPHIEオフィシャルウェブサイトより)

Inma Barrero(インマ・バレッロ)『Breaking Walls』展

まず、Inma Barrero(インマ・バレッロ)『Breaking Walls』に行ってきました♪

インマさんは、陶器や金属を使ってオブジェやインスタレーション作品を制作するニューヨーク在住のスペイン人アーティスト。

私もニューヨークに長年住んでいたので、彼の作品にとっても興味を持ちました。

作品に使われる陶器の破片は、自然や文化の破壊を示唆し、同時に私たちの社会的、個人的、精神的な生活の不安定な側面にも言及しているという説明を聞いて納得。

この破片の上を歩くことで、じゃりじゃりという音と共に、自分の中の何か執着していたものが壊れ、新しいものとつながり変わるような気になりました。

かわいい猫ちゃんや、鳩さんたちのモチーフも!

また『高津商会』がいつもお世話になっている「かわらけ投げ」発祥地である「神護寺」さんのかわらけを思い出させてくれるような、小さな陶器のお皿が、その世界観と結界を作っています。

伝統工芸である「金継ぎ」を京都で学び、スペインの陶磁器は金属の鎹(かすがい)を用いて修復したりされたそう。

放映されていた映像作品では、破壊するという行為の暴力性や女性的なかたちの崩壊、新しいものを生み出すために壊されたドレスの運命を記録したもの。

特別協力の名前の中に、知り合いの名前が!

清水寺近くの茶わん坂に「東五六」さんという素敵な陶器を置いてらっしゃるお店の社長、浅井洋平さんのお名前が〜♪どれがその陶片なのかなぁ〜なんてワクワクしました。

インマさんの作品には、破壊により強さが際立ち、また違うものがコラボすることで新しい文化が生まれる、まさに私が目指したい世界がそこにありました。

街中に突如としてあらわれるその世界観と空間芸術に、時代と共に都会の変わりゆく虚ろいのような感覚を覚えました。

是非、この独特の世界観をご堪能くださいませ♪

伊藤佑 町家跡地
開館時間 12:00–20:00
※入場は閉館の30分前まで
休館日 4月18日・25日、5月9日
住所 京都市下京区新町通綾小路下ル船鉾町382

LIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都で生まれ育つ。世界各地を周遊、欧米中心に20年ほど滞在し京都に帰還。日本のコアな伝統文化や芸能、神社仏閣や裏歴史、催事らを国内外の旅サイト・雑誌・新聞で執筆。経験に基づく“陰謀説”の電子書籍出版あり。フォトジャーナリスト、写真映像家、音楽・イベントプロデューサー、特殊ツアープロデュース・ガイドから日本庭園庭師までマルチに活躍。日本映画の発祥時より美術に携わってきた”ジャパニーズハリウッド”京都太秦にある老舗『髙津商会』にて映画・美術装飾・アート&エンタメ、海外事業に携わりつつ伝統文化・芸能などに関わる史実や古美術らについて勉強中。『京愛』や『日本愛』を深め世界進出を夢見る毎日。

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