専門店かファミレスかそれとも自宅で作って食べるのか…ラーメンやチャーハンの食べ方の実情
比較的安価で調理のハードルも高くなく、一方で極めて奥の深い料理として、ラーメンやチャーハンは多くの人に受け入れられている。それらはどのようなルートで食されているのだろうか。マルハニチロが2017年2月に発表した、ラーメンとチャーハンに関する消費者実態調査(※)から確認していく。
次に示すのはラーメンを食べる時にどのような方法で食べているかを複数回答で答えてもらったもの。「お店」「自宅など」はそれぞれに該当する具体的項目を一つでも答えてもらった人の総計で、個々の項目を単純加算したものではない。
ラーメンを食べる人のルートとしては、外食として食べるのと自宅で食べるのはほぼ同率。お店だけ、自宅のみという人はごく少数でしかない。
お店ルートの中身を確認すると、ラーメン専門店で食する人がもっとも多く76.2%。次いで中華料理店が34.5%。最近はファミリーレストランでも取り扱う種類は増えてきたが、回答者は1割にも満たない。また、最近では回転寿司屋さんでもサイドメニューとしてラーメンを取り入れる店が話題に登っているが、それも含めた「その他飲食店」は6.5%。
自宅内ではカップラーメンがもっとも多く74.2%、次いで袋麺は59.5%。回答しなかった人が一切食べていないわけではないのだろうが、普段食べ慣れたラーメンの食し方としてはカップ麺が優勢との結果となっている。加工技術の進歩により別格の旨味をかもすようになったチルド麺は24.8%で、冷凍食品のラーメンを抜いている。他方、最近ではコンビニも電子レンジで加熱するだけで食べられるチルド麺を提供し始め公表を博しているが、これは12.7%。
ラーメン同様中華系の料理としてメジャーなチャーハンに関して、同じように問い合わせた結果が次のグラフ。
ラーメンのようなカップチャーハンの類が無いこともあり、調理に手間がかかるイメージも強いからか、ラーメンと比べると自宅での自炊派がやや少ない結果となっている。外食派ではラーメンやチャーハンの専門店がもっとも多く6割、次いで中華料理店が5割強。ファミリーレストランはラーメンよりは多いものの1割強程度となっている。ラーメンやチャーハンを食べるために、ファミレスに足を運ぶスタイルはメジャーではないようだ。
自炊では冷凍食品を用いるケースがもっとも多く45.6%。袋詰めのまま、あるいは容器に移して電子レンジで加熱するだけの気軽さは、インスタントカップ麺に近しいものがある。自前で調理をするケースはそれに続くが、チャーハンの素を使う・使わないがほぼ同率なのは興味深い。また、コンビニやスーパーで販売している中食系のお弁当の回答率も2割に達している。
昨今では中食文化の急速な浸透が各統計値から明らかになっているが、日常生活に深く浸透しているラーメンやチャーハンに関する今調査項目では、例えばラーメンの「冷凍食品」「チルド麺(レンジタイプ)」、チャーハンの「冷凍食品」「コンビニ・スーパーの弁当」「お店でテイクアウト」、さらには両者の「出前」などが該当する。数字的にはいずれもまだ少数派には違いないものの、確実に食生活内に組み込まれていることが確認できよう。
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(※)ラーメンとチャーハンに関する消費者実態調査
2017年1月18日から20日にかけてラーメンとチャーハンのいずれも食べる20代から50代の男女に対してインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1000件。男女比率は1対1、年齢階層別は10歳区切りで等分。調査機関はネットエイジア。あくまでも日常の食生活においてラーメンとチャーハン双方を常食している人に限定されていることに注意。