猫がストレスを感じる『飼い主のNG行動5つ』とは?避けるべき習慣とその対策法
猫は独立心が強い動物でありながらも、飼い主との関係を大切にしています。しかし、飼い主の何気ない行動が猫にとってはストレスの原因となることも…。
猫はとりわけストレスに弱く健康に大きな影響を及ぼすため、飼い主も注意を払わなければいけません。
1.猫にストレスを与えかねない『飼い主の行動』5つ
1‐1.突然の大きな音や騒音を出す
猫の耳は人間よりも優れており、音に対して非常に敏感です。そのため突然の大きな音や騒音は、猫にとってストレスの大きな原因となります。
たとえば掃除機の音や雷といった急な音、パーティーなどの騒がしい環境は、猫を驚かせ不安にさせる原因です。
また猫がイタズラしたときに怒鳴る声、爆笑する声、大きな声のくしゃみも例外ではありません。
人間にとっては気にも留めないような音でも、猫にとっては恐怖の対象であり、ストレス要因のひとつになります。
【音に対する対策】
・静かな環境の提供
猫が落ち着ける静かな場所を作り、できるだけ音を少なくする工夫をしましょう。
・音を和らげる
窓を閉める、部屋を移動する、カーペットを敷くなどして音の反響を和らげると良いでしょう。
1‐2. 過度な抱っこや強引な触れ合い
猫はマイペースで、自分の気分に合わせて行動します。そのため「自分のペース」を乱されるのが大嫌い。
たとえば猫が嫌がるにもかかわらず、無理に抱っこしたり、強引に触れ合ったりすることは、猫にとって大きなストレスになるでしょう。
また無理やり抱っこされたりしつこく触られたりすると、猫は不安や不快感を覚え、攻撃的になることもあります。
猫をイラつかせるうえにストレスをかけて、さらに信頼関係にもキズをつけるので、猫への強引なスキンシップは控えましょう。
【触れ合いの対策】
・猫のサインを読む
猫がリラックスしているときや、触れ合いを楽しんでいるときに触るようにしましょう。
・自分から寄ってくるのを待つ
猫が自分から寄ってくるのを待ち、自然な触れ合いを心がけましょう。
・安全な場所の用意
猫のパーソナルスペースを用意し、安心できる場所を確保してあげましょう。
1‐3. 環境の急激な変化
縄張り意識の強く毎日のルーティンを大切にする猫は、とにかく「変化」が苦手です。些細なことでも、ストレスになりかねません。
たとえば引っ越しや家具の模様替え、飼い主の生活リズムの変化などが猫に影響を与えることがあります。
ほかにはにおいの変化にも注意。とくに猫は柑橘系のにおいを苦手とするので、部屋の芳香剤や柔軟剤の香りを変更するときには、そういった香りを選ばないようにしましょう。
【環境の変化への対策】
・段階的な変化
環境の変化を一度に大きく行わず、徐々に進めることで猫のストレスを軽減させます。
・安定感の提供
環境が変わっても猫が安心できる場所やアイテムを用意し、変化に対する不安を和らげます。
・習慣を維持
食事や遊びの時間など、猫のルーティンをできるだけ維持するよう心がけます。
1‐4. 不規則な食事やトイレの管理
猫の食事やトイレの管理がしっかり行えていないのも、ストレスの原因です。
たとえば食事の時間が不規則だったり、フード皿や飲み水が不衛生だったり、トイレの掃除が怠られたりすると、猫は不安や不快感を感じます。
トイレの清潔さにはとりわけ敏感で、猫にとって清潔でないトイレはストレスでしかないようです。
【食事とトイレの管理の対策】
・食事の管理
食事の時間を規則正しくし、なるべく同じスケジュールで与えるようにします。またフード皿や飲み水への気配りも忘れずに。
・清潔なトイレの維持
トイレは常に清潔に保ち、猫が快適に使えるようにします。
1‐5.猫を放置する
猫は自立心が強いとされる動物ですが、それでも飼い主との関係や愛情を大切にしています。
飼い主の都合や忙しさから、猫を放置する状況が生じることもありますが、これが猫にストレスを引き起こすのをご存じでしょうか。
飼い主が長時間不在になると、猫は孤独感を強く感じ、不安やストレスが増します。
加えて帰宅後もコミュニケーションを怠ると、猫に精神的な不安定さを引き起こしてしまうのです。
【猫を放置しないための対策】
・できる限りコミュニケーションを
猫のペースに合わせつつ、できる限りコミュニケーションをとりましょう。出かける前や帰宅後のケアも重要です。
・猫に適したおもちゃを用意
猫の「孤独感」を和らげるためにも、おもちゃやキャットタワーなどを用意し、猫が自分で楽しめる環境を提供しましょう。
2.猫が示す主な「ストレスサイン」は?
2‐1. 行動の変化
・隠れる
猫が普段あまり隠れない場所に隠れていたり、長時間隠れ家にいるような場合は、ストレスサインかもしれません。
・攻撃的な行動
普段は穏やかな猫が急に攻撃的になることがあります。たとえば急に引っかいたり、噛んだりする行動は、ストレスや恐怖感から来ている可能性があります。
・過剰な鳴き声
猫が通常よりも頻繁に鳴いたり、鳴き声が大きくなったりする場合、ストレスを感じていることがあります。鳴くことで不安や不満を表現していることが多いです。
2‐2. 身体的な変化
・食欲の変化
ストレスが原因で、食欲が急に増加したり、逆に減少したりすることがあります。
食事に対する興味がなくなったり、過食が見られる場合は、ストレスが影響しているかも…。
・過剰な毛づくろい
猫が過剰に毛づくろいをすることも、ストレスのサインのひとつです。とくに特定の場所をずっと舐めているときは、ストレスが強く疑われます。
過剰な毛づくろいは皮膚の問題を引き起こすこともあるので、注意しましょう。
【ひとこと】我が家の愛猫一匹は、父の存在が苦手過ぎて、定期的に体にハゲをつくっていました…。なるべく接触しないように工夫していたのですが、どちらにもかわいそうなことをした気持ちです。
2‐3.トイレ問題
トイレの外で排泄をしたり、あちこちにスプレー尿をするのは、ストレスが原因であることがあります。
2‐4.体調不良
猫がストレスを感じると、免疫力が低下し、体調不良を引き起こすことがあります。
たとえば下痢や嘔吐、元気がなくなるといった症状が見られる場合、ストレスが原因かもしれません。
また活動量が急に増加・低下するのも、ストレスサインのひとつです。
3.まとめ
猫は繊細な心の持ち主です。そのため今回紹介したような飼い主の行動は、猫にとっては大きなストレスになりかねます。
ストレスが続くと猫は食欲不振や脱毛、攻撃性など、様々な健康問題を引き起こす可能性があるので要注意です。
愛猫のストレスを軽減するためには、猫の行動をよく観察し、そのサインを読み解くことが大切。猫とのコミュニケーションを大切にし、信頼関係を築くことも重要です。
猫との幸せな暮らしのためには、飼い主のちょっとした気遣いが欠かせません。ぜひこの記事で紹介した内容を参考に、猫にとってストレスフリーな環境を用意してあげてください。