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台風19号から1カ月、今押さえておきたい保険の補償範囲 家や車は何保険が対象?

横川楓日本金融教育推進協会代表/やさしいお金の専門家/金融教育家
(写真:REX/アフロ)

11月12日で記録的な大雨となった台風19号から1カ月。

今年は立て続けに大きな台風が上陸し、各所に甚大な被害を及ぼした年でもありました。台風は暴風による物の破壊や大量の降雨による水害、それに伴う交通機関の乱れ、断水、停電など、私たちの暮らしに与える影響もとても大きい災害の一つです。

台風による被害を受けた際、一般家庭における台風被害については、各種保険が被害の補償をしてくれる仕組みとなっています。

対象の保険や補償内容について、これだけは押さえてほしいポイントをお話していきます。

◆家に関する被害は

・建物や家財に関する被害は火災保険

家に関する被害は、火災保険で補償されます。火災保険は「火災」という名前がついてはいますが、台風による風災、水災などの損害も補償の対象となっており、詳細は後程お話していきますが、家自体だけではなく契約状況によって家財道具も補償の対象になるのです。

・どのようなものが補償の対象か

契約状況にもよりますが、火災保険で補償される家に関する被害は、家の建物そのものだけでなく、家財にまで及びます。

建物という分類には窓や屋根、畳、床、建物に付属した車庫なども含まれ、家財にはテレビや冷蔵庫などの家電、衣類、自転車などが含まれます。

たとえば、暴風によって窓ガラスが割れた際の原状回復費用、床上浸水した際の床のはり替え、停電や漏水で壊れた電化製品の修理費用などが補償の内容の具体例です。

・契約状況や条件に気を付けて

どのような物が補償の対象かお話していきましたが、特に火災保険においては、どの保険会社を選ぶか、どのようなプランで契約しているかにより、補償の内容が大きく異なります。

建物と家財の両方が補償をされるプランを契約していればいいのですが、建物だけ補償される契約の保険の場合、家財に被害があっても補償はされません。

また、どの程度の金額が補償されるかどうかや、さらに様々な災害に備えて補償を細かく設定するかなどは、保険自体のプランや追加で特約をつけるかによっても変化します。

一度現在加入している保険の契約状況を確認してみましょう。

◆車に関する被害は

一方で、車に関する被害は火災保険ではなく、車両保険の対象となります。

車両保険は自動車保険の中でも任意で加入するものなので、もしかしたら加入していないという人もいらっしゃるかもしれません。自動車保険に入っているだけだと台風被害の補償はされないので、注意しましょう。

また、台風やその他災害によって住居が全壊するなど家に関する被害が甚大な場合、国や自治体からの公的支援金を受け取れるケースもありますが、車はそういった公的な補償は基本的にないため、自分で備える必要があります。

車両保険での補償についてもどの程度の損害かどうかや保険金額によって異なるので、こちらもまずはご自身の保険の契約状況の確認をしてみましょう。

うちは大丈夫と思っていても、いつどこで何が起こるかは誰もわからないですし、100%の安全はありません。

前回の台風の被害状況を鑑みて契約を見直してみるなど、今後の災害に備えて、ぜひ改めてご自身の保険契約状況について考えてみてください。

日本金融教育推進協会代表/やさしいお金の専門家/金融教育家

経営学修士(MBA)、AFPなどを取得し、お金の専門家/金融教育家として活動。「誰よりも等身大の目線でわかりやすく」をモットーにお金の知識を啓蒙、金融教育の普及に尽力している。1990年生まれ。明治大学法学部卒。経営学修士(MBA)、AFPなどを取得し、現在はやさしいお金の専門家/金融教育活動家として活動。「誰よりも等身大の目線でわかりやすく」をモットーにお金の知識を啓蒙、金融教育普及に尽力している。2022年1月には一般社団法人金融教育推進協会を設立、代表理事となる。子供向けからお父さん向けまで、雑誌、WEB、新聞等の連載多数。著書『ミレニアル世代のお金のリアル』(フォレスト出版)。

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