同業者も注目!“青学出身女子アナブーム”を大分析

大抜擢された望木聡子アナ(隣はメ~テレのキャラクター「ウルフィ」)

 3月23日、メ~テレ(名古屋テレビ放送)の朝の情報番組「ドデスカ!」のエンディングで、同局の佐藤裕二アナウンサーとMCを務めてきた徳重杏奈アナが退社に伴う“卒業”を発表。代わって30日の放送から、望木聡子(もちき・さとこ)アナがMCに就くことが明らかになった。

 “もっちー”の愛称で、気象予報士の山田修作氏と共に、お天気コーナーを担当してきた望木アナにとっては、スタジオへの“昇格”と言っていいだろう。

 現在、東海3県(愛知、岐阜、三重)をネットする民放在名局では、“夕方のニュース戦争”が繰り広げられており、在京キー局のニュースをそのままオンエアするだけではなく、各局が独自の番組作りに力を入れている。

 だが、朝に関して、午前6~8時の2時間を丸々自局で制作しているのはメ~テレの「ドデスカ!」だけ。その女性MCに選ばれたということは、局から推されていると同時に、実力が伴っていなければならない。

“局推し”の人気と実力

 スタジオでのニュース読みはもちろん、コメンテーターとのやりとり、街頭インタビューからグルメ、トレンド情報のロケまで、これまで徳重アナが担当してきたことを全て任される望木アナだが、同番組のコメンテーターとして、彼女を間近で見てきた私から言わせれば、なんの心配もない逸材だ。

 見た目が愛らしく、アイドルっぽくもあるので、その部分にそそられて熱心に応援する男性ファンも多い。アナウンス能力が非常に高く、描写力やアドリブ力も際立っていて、森永卓郎氏、森田豊氏、岸博幸氏らクセの強い男性コメンテーターとのやりとりが予想外の展開になっても、瞬時に気の利いたリアクションができる。

 昨今、人気が高いのは、自分の意見をキッチリ伝える“もの言う女子アナ”だが、望木アナは新人時代から、まさにそのタイプでありながら、出すぎたり、イヤミに聞こえたりすることが一切なかった。

 これまでのお天気担当とは異なり、ヘアメイクや衣装などもMC寄りに変わっていくと思われる。30日のメ~テレの改編から見られるであろう“大人もっちー”に期待したい。

こんなにいる青学出身女子アナ

 さて、そんな望木アナの出身大学は青山学院。筆者も卒業生なので、以前から青学出身の女子アナは興味深く見守ってきたのだが、ここまで青学出身の女子アナが活躍の場を広げる春というのも初めてではないかと思う。

 特に帯番組は今、キー局でも青学出身女子アナばかりと言っても過言ではない。

 順に挙げてみよう。まずは「はやドキ!」(TBS系)の女性のメイン、皆川玲奈アナだ。フリーキャスターが多い同番組にあって、“若き重し”のような存在の皆川アナ。彼女の加入で同番組は非常に安定したように思う。

 続いては、「ドデスカ!」の裏番組、「めざましテレビ」(フジテレビ系)の久慈暁子アナ。さらに、「ひるおび!」(TBS系)の江藤愛アナも青学出身だし、「あさチャン!」「ひるおび!」の日比麻音子アナも青学。

 夕方の番組では「スーパーJチャンネル」(テレビ朝日系)の久冨慶子アナ。夜ニュースでは、「FNN Live News α」(フジテレビ系)の三田友梨佳アナ。その三田アナは週末、「Mr.サンデー」も担当している。日曜朝の「日曜報道 THE PRIME」(フジテレビ系)の梅津弥英子アナ、「サンデー・ジャポン」(TBS系)の山本里菜アナも青学出身だ。

 誰か抜けていたら申し訳ない。それほど、今、青学出身女子アナが帯番組やニュース番組を仕切っているのである。

ホラン千秋も田中みな実も

 加えて、フリーを入れれば、今春から「グッド!モーニング」(テレビ朝日系)のメインに昇格する新井恵理那、産休後も続投が決まっているという「NEWS23」(TBS系)の小川彩佳、さらには、「Nスタ」(同)の「視聴率上昇は彼女の活躍によるもの」と多くの業界関係者が、ニュースの才能を絶賛しているホラン千秋も青学出身なのである。

 ホランは学生時代、何社ものアナウンス試験を受けるも撃沈した過去を持つ。そして新井は青学大在学中から、フリーアナウンサーの宝庫であるセント・フォースに所属し、いまや立派な看板。ちなみに、山本里菜アナも、スプラウトというセント・フォースの系列事務所に所属していて、TBSの先輩アナでもある小林麻耶とコンビニエンスストアのWEBCMで共演していた過去を持つ。

 そして忘れてはならないのが田中みな実。ファースト写真集「Sincerely yours…」の部数が50万部とも60万部超えとも言われ、局アナ時代はどちらかというと女性から不人気だったのに大逆転!

 かつて、フジテレビのアナウンサーだった中村江里子が「ファッション界に進出した」ことで、「それはすごいこと」と先輩女子アナが感心していたものだが、田中は「初めて美容界に進出した女子アナ」と言えるのではないか。彼女にいち早く目をつけていた美容雑誌「MAQUIA」(集英社)や“肘ブラヌード”で彼女の人気に火をつけた「an・an」(マガジンハウス)などを中心に、田中はすっかり美のミューズになった。

 実は、彼女がTBSに内定した時、青学大の会報誌「チャイム」のグラビアを飾っていたのを見たことがある。どちらかといえば、今よりもクールで大人っぽく、上下黒のパンツスーツがとても似合っていたのを憶えている。

 局アナ時代の仕事でも、私は「みのもんたのサタデーずばッと」で、みのもんた氏の横でニュースを読む彼女のことが大好きだった。吉川美代子氏をはじめ、厳しくて有名な(!)TBSの先輩女性アナウンサーも、田中のアナウンス能力は買っていたので、彼女にはまたさらなる“逆転人生”が待っているかもしれない。

火つけ役はあの帰国子女

 さて、このような“青学出身女子アナブーム”の火つけ役は誰だったのだろう。

 繰り返しになるが、私は彼女たちの先輩なので、「青学出身」と聞けば気に留めていたのだが、青学出身女子アナで大人気を博した最初の人は、当時フジテレビに所属していた木佐彩子だったように思う。ただ、青学というよりは、帰国子女として注目を集めた彼女。当時は「バイリンギャル」という言葉が流行っていて、女子アナの帰国子女ブームというのが確かにあった。

 その後は、卒業と同時に「ミュージックステーション」(テレビ朝日系)のアシスタントに就いた堂真理子アナ。前述の梅津アナが「ミス青学」となった年に同コンテストで敗れ、フジテレビではなく共同テレビの女子アナとして採用された滝川クリステルが“ナナメ45度”でおなじみの「ニュースJAPAN」で大人気になった頃も、青学が少しだけ話題になった。

 が、青学出身女子アナの流れをつくり、結果、数多くの後輩たちをTBSに導いたということで特筆すべきは小林麻耶だろう。私は、彼女が学生時代に出演していた「恋のから騒ぎ」(日本テレビ系)の構成作家でもあったのでよく憶えているのだが、あの頃(2000年当時)、「青学出身者がアナウンサー試験に強かった」という印象は全くない。

 小林については、当時、採用担当のアナウンサーだった小島慶子(学習院大学出身)が「恋のから騒ぎ」のファンで、「小林麻耶さんがTBSを受けてくれている」「あんな子がTBSに入ってくれたらいい」と、かなり推してくれたからであって、学閥は無関係だ。

 果たして小林は、バラエティー、音楽番組、料理番組から、社歴を重ねても番宣番組を担当するなどオールマイティーに活躍。働き方改革という言葉がなかった時代だからこそではあるが、近年、ここまで仕事が集中していた女子アナというのも他にいない。

同業者が認める“女子力”

 そして、そんな青学出身女子アナについて最初に言及したのは、フジテレビ出身の高橋真麻だった。一昨年8月にオンエアされた「躍る!さんま御殿!!」(日本テレビ系)の「男子校VS女子校SP」に、女子校出身者の1人として登場した真麻(東京女子大出身)が、「女性アナウンサーでも、女子校出身と共学出身は異なる」と言い、「特に青学」と、「小林麻耶ちゃん、田中みな実ちゃん、新井恵理那ちゃん…」の名前を挙げたのである。

 曰く、「男性の前で自然に可愛い素振りができる」ということで、明石家さんまも「ほんまや」と心底納得していた。

 再び卒業生として言わせてもらうと、それは“ぶりっ子”というのとは微妙に異なる。特に私は小学校から生粋の“青学っ子”なので分かるのだが、青学男子は、同級生の女子のことをとても大切にしてくれる。よって、特に高校までは、他校の女子と交際している男子は皆無と言ってもよく、とにかく男子が女子に優しいので、女子は、ヘンに“オンナ”の部分を出さずに済み、しかし、かわいらしい部分は自然に出せるので、いい意味で気楽に男子と接することができるのだ。

 余談だが、他校の共学校の場合、女子は必ずしもそうではないと聞く。そういう学校の男子は、自分の学校の女子ではなく、他の女子校の部活のコーチをしてみたり、結果、交際することが「男子のステータス」になっていて、女子は同級生や先輩の男子をあてにせず、ヘンに強くなってしまうのだと聞いた。

 男性の前で身構えることなくフツーに接することができるのは、仕事のシーンでも非常に役立つ。もちろん、すべての卒業生に当てはまる話ではないと思うが、ここまで、青学出身女子アナが増えると、卒業生の1人としては、いろいろな意味で女子に優しい校風に感謝すべきなのかもしれない。

 今春、さらに増える青学出身女子アナがメインを張る番組に、おおいに期待したい。

(撮影:山田美保子)