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足立梨花さん結婚!アラサー婚活女性が学ぶ3つのポイント

植草美幸結婚相談所代表・恋愛・婚活ジャーナリスト 植草美幸
(写真:アフロスポーツ)

俳優・タレントの足立梨花さん(30歳)が、手話パフォーマーユニット「HANDSIGN」のTATSUさんとのご結婚を発表されました。ご結婚おめでとうございます! 記者会見での笑顔と仲睦まじい姿が印象的でした。

最新の統計で日本女性の平均結婚年齢は29.4歳ですから、足立さんの30歳という年齢は、婚活女性にとって節目。今の時代、結婚したいときがいつでも結婚適齢期ですが、仕事や社会経験から自分の価値観が確立してくる年齢という意味で、まさに結婚適齢期と言えます。

今回の結婚発表で明かされた3つのポイントを婚活視点で解説します。

<ポイント1>30歳の結婚は、20代の仕事と恋愛の集大成!

お二人は、足立さんが20代半ばで出演されたミュージックビデオ撮影で出会い、四年の時を経て動画が1000万回再生されたことを機に再会し、ご縁に繋がったとのこと。足立さんは中学生でデビューしタレント業で活躍、20歳頃に出演したNHK連続テレビ小説での演技が話題となり、俳優業でもご活躍です。まさに20代からの経験の積み上げから、現在のご結婚に至っていらっしゃいます。

婚活現場でも、30歳からの婚活では今までの恋愛経験・社会経験に基づいて、「こういう相手では自分の望む働き方や結婚生活は難しい?」「こういう人と出会いたい。そのために自分はどうあるべきか?」というふうに、ご自身の棚卸しをしていただくようアドバイスしています。

さらには、今の仕事やライフスタイルを結婚後にどうしていきたいか、未来の出産や子育てや結婚生活をどうしていきたいかを自分軸で決め、それに寄り添ってくれる人を探す頃合いであることをお伝えしています。

<ポイント2>サプライズより王道を! 結婚前提の交際から、チャペルプロポーズは満点

お二人の記者会見では、プロポーズについても語られました。「映画のスクリーンを貸切ってムービーが流れ、近くのチャペルに移動し、『笑顔を守っていきたいです。僕と結婚してください』という言葉をいただいた」と明かされています。

また、「特殊かもしれないんですけど、“結婚しよう”とお話ししたのが最初だったので、プロポーズをするのが後のタイミングだった」ともおっしゃっていました。

実は、結婚相談所では、プロポーズはサプライズではなく、「一緒に記念日を作り上げる儀式」という位置づけをしています。なんとなく交際していてプロポーズでいきなり結婚するのではなく、お互いが「結婚を前提に」交際をしているからこそ、プロポーズも念入りにお互いが納得するシチュエーションを考え、遂行します。私は婚活アドバイザーという職業柄、プロポーズが成功するよう、事前に女性が希望するシチュエーションをお聞きし、男性に叶えていただくようサポートしています。王道は、夜景が見えるレストランや、いちばん最初にデートした場所。そこからチャペルに移動してプロポーズする演出も、多くの女性が憧れるシチュエーション。

今回のお二人の結婚発表のSNS投稿では、婚姻届の上にティファニーとハリー・ウィンストンのリングがあり、女性の憧れを叶える男性からの寄り添いの姿勢が感じられ、まさに婚活女性の憧れの王道をおさえていらっしゃいます。

プロポーズはサプライズを期待したり、奇をてらって意外性をアピールするより、憧れやイメージをしっかりとやり切ることほうが、満足度が高まります。

<ポイント3>交際中の同棲は諸刃の剣? 結婚前提の合意や婚約をしてから

また、足立さんとTATSUさんは結婚を前提にしたお付き合いをしたうえで、入籍時には同居していたことも発表されました。

コロナ禍以降、芸能人の電撃結婚が多いのは、自宅デートで外に情報を洩らすことなく仲を深め、お互いの家庭的な一面や価値観を知ることができている側面もあります。そういう事情で、芸能界においては交際中の同棲・半同棲のハードルは下がっているのかもしれません。

ただ、自由に外に出れず秘密を守りたい芸能人は別にして、一般の婚活の場で交際中に同棲を選択するのは諸刃の剣。メリットとデメリットを見極める必要があります。特に重要なのは、プロポーズや婚約をし、親御さんに挨拶をして許可を得て、あくまでも結婚前提で準備の一環にすることです。

結婚の意思が分からないままのお試し同棲は絶対におすすめできません。

お互いの暮らしぶりを知りたいとしても、自宅デートや、週1回のお泊り、数日の旅行で見極められるはず。結婚相談所ではお泊りすら禁止ですが、みなさん幸せなご縁をつかんでいらっしゃるからです。

同棲で家計や住所を共にして、時間とお金をかけてしまうと、結婚相手じゃなかったと分かっても身動きが取りにくく、次の出会いへの切り替えが面倒になったり、情に流されてしまったり、所帯じみた雰囲気が沁みついてしまったりと、つかむべきご縁をつかめなくなることも。また、女性は結婚するつもりでお世話をしていたのに、男性は結婚する気がなかった……という互いの認識がずれて揉め事になるケースも少なくありません。さらには、将来結婚相手として出会う人が、過去の同棲経験を良く思わず、心証を害することもあるでしょう。

私の結婚相談所では入会時に過去の恋愛経験をヒアリングするのですが、同棲経験者は、過去に何度も同棲をする傾向があります。私が過去に婚活のお世話をした、39歳の女性医師の会員様もそうでした。

以前、外資系企業にお勤めの超エリートの彼と一年ほど同棲状態だったそうですが、結婚の話は出ず、傷心して入会しにいらっしゃいました。その前には他の方と半年、その前にも二年間、同棲状態だったそう。自宅デートを重ねるうちに連泊をし、マンションに転がり込ませ、共依存となるクセがついていました。彼女は私の結婚相談所で婚活を始めましたが、衝動的で恋愛依存する気質は治らず、三ヶ月で退会してしまいました。

一概には言えませんが、経験上、恋人を自分の手元に置いておきたい人、執着や束縛の意識が強い人、依存的で無節操な恋愛をしがちな人は、手っ取り早く同棲を選んでしまいがちです。同棲は重大な選択だと心得、プロポーズや婚約というけじめを付けてから、今回の足立さんご夫婦のように幸せな結婚へと進んでいきましょう。

結婚相談所代表・恋愛・婚活ジャーナリスト 植草美幸

千葉県出身。青山学院大学卒業。結婚相談所マリーミー代表、恋愛・婚活アドバイザー。1995年に、アパレル業界に特化した人材派遣会社、株式会社エムエスピーを創業。そこで培ったコーディネート力を活かし、2009年、結婚相談所マリーミーをスタート。以後10年以上にわたり年間約1,000組の恋愛・結婚に対するアドバイスを行い、業界平均15%と言われる成婚率において、約80%の成婚率(※)を記録している。『結婚の技術』『婚活リベンジ!』など、著書は計14冊。メディア出演の他、地方自治体をはじめとした講演依頼も多数。(※) 成婚退会者数÷全体退会者数で算出。

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