東海大野球部の薬物問題はなぜ連帯責任なのか? 当該部員は「親の顔を思い出せ」

親御さんや恩師がどれだけ悲しんでいるか…。はっきり言って「なめんな」と言いたい。(写真:アフロスポーツ)

 大学野球界から残念なニュースが伝わってきた。

 名門の東海大硬式野球部で部員数人がグラウンドに併設された寮内で大麻の疑いがある薬物を使用していたとして、無期限活動停止となった。

 寮は警察の家宅捜索を受け、当該の部員たちは事情聴取を受けたという。チームには26日に開催されるドラフト会議でプロ入りを目指している選手もいる。報道によれば、複数の部員が薬物使用を認め、「興味本位で使用した」などと話しているそうだ。中学生がたばこを吸うのとは次元が違う。情けない話だ。

 同時に、大学側の対応には疑問が残る。活動の無期限停止やリーグ戦の辞退という「連帯責任」はこの時代になっても必要なのかという点だ。大学としての監督責任、けじめ、世論の批判への受け止め・・・。対応の背景にはこうした要因があるのだろう。ただ、大学側が学生の行動を24時間監視するのは不可能なことは、本当はみんなわかっているはずだ。それなのに、なぜ無期限活動停止となったときに、「連帯責任はおかしい」という声が挙がらないのか。

 大学生にもなれば、薬物を使うという行為が明るみ出たときにどうなるかは想像ができるはずだ。周りの人間の人生すら変えてしまうことだってわかるだろう。それでも「興味本位」で手を出したのなら、当該部員だけを厳しく処分すべきだ。野球に打ち込みたくて東海大の門を叩いた無関係の部員まで、なぜ野球をする権利を奪われないといけないのか。「連帯責任」「団体行動」の是非は別として、実はその中にいたほうが「楽」な一面もある。チーム一丸はむしろ、高い意識を持った「個」が集まることで形作られる。

 今さらながら、私は東海大系列の東海大大阪仰星高の出身だ。内部進学で神奈川にある東海大に進学できるほど、家計に余裕はなかった。だから浪人して、アルバイトをしながら予備校に通って地元の大阪体育大に進学した。薬物に手を出した部員には、大学に送り出してくれた「親の顔を思い出せ」と言いたい。

 親御さんや指導してくれた高校までの恩師、多くの人たちがこの状況をどれだけ悲しんでいるか。野球だけやっていればいいと思っていたのなら、大間違いだ。はっきり言って「なめんな」と言いたい。だけど、まだ若い。人生はまだやり直せる。私の言葉がもしも響いたなら、これからの人生を大事に歩んでほしい。