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ニスモフェスティバルでGT500、GT300両クラス制覇のニッサンのスピリットを感じよう!

辻野ヒロシモータースポーツ実況アナウンサー/ジャーナリスト
ニスモフェスティバルに向けチェック走行するヒストリックマシン

11月29日(日)富士スピードウェイ(静岡県)では恒例の「ニスモフェスティバル」が開催される。同イベントは日産自動車のモータースポーツ活動を担う「NISMO(ニスモ)」のファン感謝イベントとして1997年から始まり、今年で18回目を迎える。年末恒例の自動車メーカーによるファン感謝イベントの元祖とも言える存在で、日産のレースファンからマニアなクルマファンまで人気が高い。

2015年は4つのタイトルを獲得した日産

今年の「ニスモフェスティバル」はお祝いムードが満点なイベントになりそうだ。というのも、日産自動車のモータースポーツ活動でメインレースとも言える「SUPER GT」のGT500クラスでは、ワークスチームであるニスモが走らせる1号車「MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレリ)」が最終戦で劇的な2連覇を達成。GT300クラスでは、ニスモが販売するFIA GT3仕様の「NISSAN GT-R NISMO GT3」を使用する10号車「GAINER TANAX GT-R」がシリーズチャンピオンを獲得し、SUPER GTは両クラスともに制覇したパーフェクトイヤーになったからだ。

FIA GT3仕様のGT-Rは国内のSUPER GTに留まらず、GT3マシンによる耐久レースシリーズ「ブランパン耐久シリーズ」でも年間チャンピオンを獲得したほか、「スーパー耐久シリーズ」ではフェアレディZ(Z34)がST-3クラスのチャンピオンを獲得するなど日産車が大活躍した2015年だった。

歴代レーシングカーをじっくり味わう

長い歴史を誇る「ニスモフェスティバル」の大きな特徴は、歴代レーシングカーの走行を何より大切にしていることだ。日産のモータースポーツの輝かしい歴史を彩った名車たちが一堂に会し、コースをアクセル全開で走行する。

ルマン24時間や全日本スポーツプロトタイプカー選手権で活躍したグループCカーをはじめ、歴代のルマンカーやスーパーシルエット、そして全日本ツーリングカー選手権のグループA仕様のスカイラインGT-Rなどヒストリックマシンの走行はイベントの目玉になっている。

GT500マシンも歴代の名車が勢ぞろいする。
GT500マシンも歴代の名車が勢ぞろいする。

その中でも今年は13時すぎから始まる「NISSAN MOTORSPORTS HERITAGE RUN」が大きな注目どころ。ペンズオイルニスモGT-R(1998年全日本GT選手権)やカルソニックスカイライン(1990年全日本ツーリングカー選手権)などの名車が1台1台コースを走行し、エンジン音やスピードを楽しめる。さらに星野一義ら当時のドライバーがそのままドライブするとあって、長年のレースファンにはたまらないイベントになりそうだ。

また、そういったヒストリックマシンの走行のほかにも、「ブランパン耐久シリーズ」を制したGT-Rが国内初登場となるほか、伝統のバサースト12時間耐久レースを制したGT-Rも登場する。また、ドライバーたちも一日中数多くのイベントに出演するので、笑顔でファンサービスをするドライバーたちとの触れ合う絶好のチャンスになりそうだ。

モータースポーツ実況アナウンサー/ジャーナリスト

鈴鹿市出身。エキゾーストノートを聞いて育つ。鈴鹿サーキットを中心に実況、ピットリポートを担当するアナウンサー。「J SPORTS」「BS日テレ」などレース中継でも実況を務める。2018年は2輪と4輪両方の「ル・マン24時間レース」に携わった。また、取材を通じ、F1から底辺レース、2輪、カートに至るまで幅広く精通する。またライター、ジャーナリストとしてF1バルセロナテスト、イギリスGP、マレーシアGPなどF1、インディカー、F3マカオGPなど海外取材歴も多数。

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