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NYで広報担当。9年前に夫と死別。ドラマチックな出来事はもう要りません~おみおじリポート(138)~

大宮冬洋フリーライター
現在は東京のコンサルティング会社に勤務。再婚を真剣に希望しています。(本人提供)

130回を超えた本連載。結婚するために重要な要素は2つしかないと思い至りました

※2022年12月2日追記。村上さんはご本人の都合によりお見合いを停止しています。ご了承ください。

 こんにちは。大宮です。自分の周囲にいる独身男女の婚活を前のめりで支援する「お見合いおじさん活動(略称:おみおじ)」を婚活パーソナルトレーナーのマチコ先生と一緒に推進しています。僕の読者(この記事を読んでいるあなたも該当します)で「そろそろ結婚したい」という人をオネット(大宮ネットワーク)にお迎えし、良縁を結ぶことをお手伝い中です。本連載ではその活動の一端をレポートしています。オネット会員の種類(受けor攻め)と募集についてはこちらをご覧ください。

 本レポートも気がついたら130回を超えています。多くの独身者にインタビューして、その婚活の一端をお手伝いして来ました。そして、結婚するために重要な要素は2つしかないと感じています。清潔感のある見た目と雰囲気。そして、心身の健康と安定です。生まれ育ちによって2つとも持っている幸運な人もありますが、多くの人は周囲の協力と自らの努力によって徐々に身につけられています。

 30代を過ぎると魅力的な人はたいてい結婚している、と特に女性から聞きますが、それは順序が逆です。魅力的だから結婚できたというよりも、結婚生活によって健やかになって余裕も出てきた人が多いのではないでしょうか。

 自分は上記2点の改善に留意して、相手に関しては「完成品」ではなく「原石」を見つける姿勢を持つこと。原石なのだからちょっと泥がついているぐらいがいいのです。これが掘り出しものを見つけて自分なりの幸せな結婚生活に突入するための秘訣だと僕は思っています。

休暇は南国でのんびりするのが好きだという女性が登場。NYから3時間で行けるカリブ海の写真とのこと。上記の一般論からはかけ離れた魅力を放つ人です。(本人提供)
休暇は南国でのんびりするのが好きだという女性が登場。NYから3時間で行けるカリブ海の写真とのこと。上記の一般論からはかけ離れた魅力を放つ人です。(本人提供)

結婚とは生活です。ささいなことが幸せに思える人と一緒に暮らしたい

 以上のことは一般論で、もちろん例外はあります。関東地方在住の村上千春さん(仮名、52歳)は独身ですが死別経験者。9年前のことなので気持ちの整理はついているようですが、華やかな外見と経歴なのに結婚に求めるものは極めて現実的です。

「結婚とは生活だと思います。私はビーチリゾートなどへの旅行も大好きですが、そういうハレの日が楽しいのは当たり前ですよね。毎日一緒にごはんを食べられることなど、ささいなことが幸せに思える人と一緒に暮らしたいです」

 正直言って、村上さんは改善すべき点がありません。普段はけっこう厳しめのアドバイスをするマチコ先生も「地に足のついた美人!」と絶賛。オネットでのお見合いはオンラインでの40分間程度なので「その時間の印象だけで相手を見限らないように」と述べるにとどめました。死別した旦那さんも第一印象は悪かったという村上さんはこの点に関しても問題なさそうです。なお、恋愛よりも生活のパートナーをちゃんと求めています。

「夫を亡くしてから真剣なお付き合いをした方もいます。でも、結婚には至りませんでした。マッチングサイトに登録してみたりもしましたが、なんだかピンと来ません。真剣なお付き合いができない人と一緒にいるぐらいならば、友だちと遊んでいたほうがいいです」

家飲みをこよなく愛する村上さん。「豆腐入りの餃子をよく作ります。白ワインに合うということを最近発見!」(本人提供)
家飲みをこよなく愛する村上さん。「豆腐入りの餃子をよく作ります。白ワインに合うということを最近発見!」(本人提供)

パートナーは英語ができなくて構いません。必要なときは私が通訳しますから

 神奈川県の「ほっこりした町」で生まれ育ったという村上さん。英語が得意だったので留学をしたくなり、短大卒業後にアメリカへ。30歳で大学に入り直し、ジャーナリズムと広報の学位を取り、仕事でも広報、PRのキャリアを積んでいます。

「3年前からは日系企業のニューヨーク支店で広報をしていました。この夏に退職し、東京にある公共政策のコンサルティング会社で働いています。以前も働かせてもらった『古巣』で、アットホームな会社です」

 この経歴が村上さんの唯一にして最大の弱点かもしれません。海外経験、広報、コンサルティングという華やかなキーワードに気後れしてしまうドメスティックな男性は少なくないからです。一方の村上さんはパートナーとなる男性には海外経験などは求めていません。

「もちろん、英語はできなくて構いません。必要なときは私が通訳します。理想を言えば、健康に気を遣う人がいいですね。私は太陽が出ていたら外に出たいタイプで、ジョギングやハイキングが好きです。パートナーと一緒に走ったり歩いたりできたら最高に嬉しいです」

 逆に言えば、食べることと体を動かすことが好きで誠実に向き合える男性ならばウェルカム、ということですよね。まさに「掘り出しもの」の女性です!

旅行も好きな村上さん。「国内旅行もよく行きます。数年前のGWに訪れた白馬では、桜満開の街歩きと塩の道ハイキングを楽しみました」(本人提供)
旅行も好きな村上さん。「国内旅行もよく行きます。数年前のGWに訪れた白馬では、桜満開の街歩きと塩の道ハイキングを楽しみました」(本人提供)

家や公園でゴローンと寝て過ごす時間も大好き。素顔は内向的でおっとりした人間です

 ここで気をつけなくてはいけないのが、村上さんはあくまで人生後半戦のパートナーを求めていること。つまり、再婚相手です。美人かつオープンで軽やかな雰囲気なので既婚男性が「遊び仲間」にしたがると思いますが、上述のように村上さんは「真剣なお付き合いができない人」は求めていません。

「これからは仕事もちょっとスローダウンしたいです。海外生活が長い私ですが、内向的でおっとりした素地があると思っているので怖がらないでください(笑)。家や公園でゴローンと寝て過ごす時間も大好きです」

 そうであれば、都心のワイン会などの場で出会うよりも、結婚相談所や我がオネットなどで結婚願望のある独身男性と知り合うほうが良いでしょう。村上さんであれば、自分とは全く違う半生を歩んできた男性とも楽しくコミュニケーションができるはず。居心地の良さは大事ですが、意外な発見を面白がる姿勢でお見合いをしてほしいと思います。

こちらが公園で「プチピクニック」をしたときの持ち物。村上さんは華やかだけど気取りのない女性です。(本人提供)
こちらが公園で「プチピクニック」をしたときの持ち物。村上さんは華やかだけど気取りのない女性です。(本人提供)

※文中の受けオネット会員は仮名です。村上さんの詳細プロフィールやマチコ先生と大宮による超実践的婚活アドバイス(ヤフーの有料記事です)を読みたい方(=攻めオネット会員になりたい方)はこちらをご覧ください。

フリーライター

僕は1976年生まれ。40代です。燦然と輝く「中年の星」にはなれなくても、年齢を重ねてずる賢くなっただけの「中年の屑」と化すことは避けたいな。自分も周囲も一緒にキラリと光り、人に喜んでもらえる生き方を模索するべきですよね。世間という広大な夜空を彩る「中年の星屑たち」になるためのニュースコラムを発信します。著書は『人は死ぬまで結婚できる』(講談社+α新書)など。連載「晩婚さんいらっしゃい!」により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。コラムやイベント情報が読める無料メルマガ配信ご希望の方は僕のホームページをご覧ください。(「ポスト中年の主張」から2017年3月に改題)

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