43歳。広がらない人間関係、実家の重圧。2年前まで人生の低迷期でした~40歳からの婚活入門(35)~

東京・門前仲町の喫茶店「東亜サプライ」で話を聞きました(筆者撮影)

 40代、独身。孤独を感じることもあるが、周囲を見渡してみると自分と同世代の独身者もいるし、子育てを終えて次の生活を模索し始めた人もいる。肩を寄せ合えるパートナーを探すことが広義の婚活だとしたら、何歳からだって遅くはない。本シリーズでは、現代に生きる独身の40代の実生活と心情を聞き取り、筆者の考えを添える。同じ40代として、残りの人生を充実したものにするために。

***竹内友美さん(仮名、43歳)の話***

「やりたいことがあるんならやればいい」と背中を押してくれた元恋人

 2、3年前までは人生で一番の低迷期でした。その1年前に海外から帰国して、都内にある家業を手伝っていたのですが馴染めなかったのです。一緒に働いていた妹が結婚して実家から出て行き、子育てのために仕事も辞めました。両親も従業員さんも高齢なので、私が一人で重荷を背負わなければなりません。交友関係も狭くて鬱々としていました。

 趣味は料理で、若い頃は深夜のイベントに出店していたこともあります。今は体力的にも時間的にも無理ですけど……。2年前、あるご縁で週1で夕方だけ料理を作らせてもらうお店ができて、様々な出会いもあって人間関係が広がり、気持ちも明るくなりました。最近は料理教室も開催しています。ゴルフも始めちゃいました。家業も続けているのですごく忙しいけれど、毎日が楽しいです。

 恋愛のほうは、付き合っていた人と今年の春に別れました。彼も職場は都心なのに、ウインドサーフィンを毎日やりたいので神奈川県の海辺の住みたいというのです。セミプロのように打ち込んでいる彼のために特別メニューの料理を作ったりしてあげていましたが、家業のこともあるし料理の仕事も始めたばかりだったので海辺の家に引っ越すことには躊躇していました。彼も「これだ」と決めたら動かないタイプだったので、そのうちに関係が冷えてしまったんです。

 別れたものの、彼にはとても感謝しています。家業だけの生活に鬱々としていた頃に出会い、料理の仕事を再開したいことを話していました。「世の中にはやりたいことを見つけられない人のほうが多い。やりたいことがあるんならやればいい」と背中を押してくれたんです。彼の一言がなかったら、今の生活はないと思っています。

「いろいろ話してくれて飲食の好みが合う人と一緒にいたい」と語る竹内さん。この店の名物であるナポリタンもおいしく食べてくれました(筆者撮影)
「いろいろ話してくれて飲食の好みが合う人と一緒にいたい」と語る竹内さん。この店の名物であるナポリタンもおいしく食べてくれました(筆者撮影)

 最近、「婚活居酒屋」なるものに遊びに行ったら1歳年下の独身男性と知り合いました。お友だちと会社を経営されている方です。お話がとても楽しかったので私から食事に誘いました。お店はその方が選んでくれて、「ワインがお好きでしたよね?」と私好みのお店を予約してくれたんです。2人でボトルを2本以上空けちゃいました。自分より飲める男性と会うのは久しぶりです(笑)。今後、お付き合いが続けばいいなと思っています。

 結婚に関しては「してもしなくてもどちらでもいい」という心境です。子どもが好きなので30代後半までは焦りがありました。でも、私がちゃんと育てられるのかを考えると怖いなとも思っていました。実は、別々の占い師さんから「あなたは46歳で出産する」と予言されているんです。現実的には厳しいと思いますが、そんな人生もありなのかなと思っています。

***筆者より竹内さんへ***

主体的に活動している人は、健全な自信を全身から発して「同類」を引き寄せます

 家業を引き継いで自活しつつ、好きな料理の仕事も増やしている竹内さん。ゴルフも始め、新しい恋愛の予感もあります。控えめな雰囲気の中に、抑えきれない好奇心と喜びが感じられて、キラキラした印象を受けました。2年間の「低迷期」を脱して、現在は上昇期にあるのではないでしょうか。

 失敗や世間体を恐れ過ぎずに主体的に活動している人は、健全な自信のようなものを全身から発します。すると、同じタイプの人が寄って来てくれて、仕事や生活がますます面白くなる。人間社会の奥深さですね。その相手が結婚という共同生活のパートナーには向いていなかったとしても、語り合えただけで大きな励ましや慰めを得られたりします。竹内さんの40代は明るい時期になりそうです。