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既婚の同僚女性から夜中の電話。何度も誘われて頭がおかしくなりそうです~40歳からの婚活入門(28)~

大宮冬洋フリーライター
学生時代は格闘技に打ち込んでいたという青木さん。強そうです(筆者撮影)

 40代、独身。孤独を感じることもあるが、周囲を見渡してみると自分と同世代の独身者もいるし、子育てを終えて次の生活を模索し始めた人もいる。肩を寄せ合えるパートナーを探すことが広義の婚活だとしたら、何歳からだって遅くはない。本シリーズでは、現代に生きる独身の40代の実生活と心情を聞き取り、筆者の考えを添える。同じ40代として、残りの人生を充実したものにするために。

***パート社員、青木信彦さん(仮名、48歳)の話***

「私とセックスしたら、不倫の第一号になっちゃうね」

 その女性とLINE交換をしたのは昨年の10月でした。会社の飲み会で近くの席になり、声をかけられたのです。

 41歳の彼女は半年前に私と同じくパート社員として入社しました。中学校を卒業してからずっとキャバクラで働いていて、25歳のときに「できちゃった婚」をし、今は旦那さんと2人の子どもと暮らしている女性です。真面目な仕事ならば旦那さんが許してくれるので、昨年から私と同じ職場で働いています。

 でも、彼女は旦那さんからモラハラを受けているんです。「飲んで帰って来ると延々と叱られる」といった愚痴を聞かされます。その旦那さんのほうは夜に家を空けることが多くて、その間に酒を飲んだ彼女から電話がかかって来て、エッチなことを言われるんです。「私、欲求不満が溜まっている」とか「私とセックスしたら、不倫の第一号になっちゃうね」とか……。5時間以上も長電話したこともあります。

 久しぶりに女性から迫られて、嬉しくて舞い上がってしまいました。年末は一緒に飲んだ勢いでキスもしちゃいましたから。彼女からは「私は何をしてあげればいいの?」「あなたは私にメロメロになるよ」なんて言われました。なんだかズルいですよね。

 彼女はすごく強気で敬語も使えないので、職場ではちょっと浮いています。それでも私は好きなので、彼女が正社員になる試験を受けるときはいろいろ手伝ったりしていました。

 無事に合格したのですが、今度は彼女からあまりに振り回されるのが嫌になってしまったんです。仕事中に「事務所にいるからすぐに来て。来ないならもうLINEしない」なんて言われてカチンと来ましたね。無視したら、その後は本当にLINEをブロックされました。

LINEをブロックされた彼女の写真を見せてくれようとする青木さん。もう忘れましょう!(筆者撮影)
LINEをブロックされた彼女の写真を見せてくれようとする青木さん。もう忘れましょう!(筆者撮影)

会話に自信がありません。女性が目を合わせてくれないと不安になります

 気まずいので会社を辞めようかと思っています。でも、彼女以外のスタッフとの人間関係はいいのでできれば辞めたくありません。人に依存し過ぎて振り回されてしまう自分を変えたいと思っています。

 私自身はパート社員のままで働き続けています。40歳までは大きな会社で正社員として働いていたのですが、組織に馴染めずにうつ病を患ってしまい、それからは正社員になることに抵抗を感じているのです。そういえば、前職でも既婚女性から言い寄られたことがありました。なぜなのでしょうか……。

 父は他界していて、今は実家で母と二人暮らしです。弟たちは結婚して子どもがいます。私も孤独感や寂しさは人一倍あるのですが、うつ病になってからは恋愛をあきらめているところがありました。婚活パーティーに参加したことはあります。でも、会話に自信がなくて、女性が目を合わせてくれなかったりすると不安になるのです。

 今年の目標は正社員になることです。年齢的に最後のチャンスだと思っています。一人暮らしを10年ぶりに再開して、できれば結婚もしたいです。私は一応、家事全般ができます。同世代のバツイチ子持ちの方でももちろんOKです。

***筆者より青木さんへ**

会話が弾まない理由の半分は相手にあります。落ち込む必要はありません

 ガッシリとして頼もしい体格の青木さん。とても気が優しい印象を受けました。今回と前回の既婚女性たちはそんな青木さんに「癒し」を求めたのだと思います。でも、深みにはまらなくて良かったですね。不貞行為で訴えられたりしたら大変ですから。

 今年の目標はとてもいいですね。仕事が安定して一人暮らしを再開したら、青木さんはきっとモテると思います。会話は相性です。弾まない理由の半分は相手にあります。あまり落ち込まず、いろんな人と会ってみてください。身だしなみを整えて、最低限の気遣い(青木さんは問題ありませんね)を忘れなければ、きっと気の合う独身女性と出会えます。

 そのためにも今の仕事を辞めてはいけません。彼女と気まずいのはわかりますが、青木さんは悪いことをしていないので堂々と振る舞いましょう。今年の青木さんにはいいことがたくさん起こる気がします。

フリーライター

僕は1976年生まれ。40代です。燦然と輝く「中年の星」にはなれなくても、年齢を重ねてずる賢くなっただけの「中年の屑」と化すことは避けたいな。自分も周囲も一緒にキラリと光り、人に喜んでもらえる生き方を模索するべきですよね。世間という広大な夜空を彩る「中年の星屑たち」になるためのニュースコラムを発信します。著書は『人は死ぬまで結婚できる』(講談社+α新書)など。連載「晩婚さんいらっしゃい!」により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。コラムやイベント情報が読める無料メルマガ配信ご希望の方は僕のホームページをご覧ください。(「ポスト中年の主張」から2017年3月に改題)

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