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恋愛が縁遠くなったアラフォー女性たちへ。男性が心惹かれる「本音の出し方」とは?

大宮冬洋フリーライター

7年ほど前から様々な人の恋愛や結婚の「近況」を週3ペースで聞きまくっている。最も多い取材対象者は30代後半から40代前半の女性だ。就職に苦労した経験があるためなのか、前後の世代(バブル世代やゆとり世代)に比べると「如才ないのにぎこちない」という特徴がある。よく言えば真面目でしっかり者、悪く言えば余裕がなくて暗い印象を受けることが多い。印象自体が薄いので記憶に残りにくい。

ライターとしてインタビューをしている既婚の筆者は彼女たちに「恋愛対象の男性」として認識されていないのだろう。普段はぎこちない女性たちもリラックスした表情で本音を明かしてくれる。本音はいつでも面白く、鮮烈な印象を残すものだ。

自分が恋愛するときのことを思い出してほしい。外見や職業などの好みはあるだろうし、社会人として最低限のマナーは守ってほしいのは当然だ。しかし、それはあくまで前提に過ぎない。本当に心動かされるのは、相手の「素」が見えたときのはずだ。無邪気な笑顔や無防備なしぐさ、バカみたいにストレートな本音などに触れると、初めて生身の人間同士として出会った気持ちになる。

社会人として10年以上も過ごしていると、知らず知らずのうちに如才なくなっていく。他人を不用意に傷つけないためという建前があるが、実際のところは自分を守るためのテクニックであることが多い。しかし、如才なさという鋼鉄製の鎧は自分の姿を外から見えにくくさせてしまう。いかつい鎧武者やロボットの前で裸になれる人は少ない。

先日、40代後半で再婚を果たしたシングルマザーの女性と飲み交わした。再婚相手は1歳下の立派な男性のようだ。常にモテている女性なので「後輩のために秘訣を教えて」と頼んだ。すると、「自分を認めてあげた上で隙を作ること」だと即答してくれた。

「私は出来が悪い自分を20歳ぐらいまではずっと嫌いでした。でも、ある頃からそんな自分を認めてあげられるようになったんです。掛け算がどうも苦手だけどまあいいか、と(笑)。恥ずかしくて隠したい部分ってその人のホントの部分であることも多いじゃないですか。たまにはそれを見せることも大事だと思うんです。ずっと隠していると不自然になってしまうから。意地悪な人は、『私ってちょっと意地悪なところがあるの』って見せちゃったほうがいいと思います」

確かに、この女性と一緒にいると「何でも話しちゃおうかな」という気分になる。鎧を脱いで本音を明かせるのはとても気持ちが良く、ずっとそのまま二人で飲んでいたくなった。

本音といっても、万人の共感を得られるような愚痴や陰口ばかりではいけない。もしネガティブな感情を口にするのならば、目の前に座っている「場の強者」に噛みつくぐらいのリスクを取るべきだ。当然、その場での居心地は悪くなるだろうが、そんなあなたに賛同して親しみを覚える異性はきっといる。

プライベートで本音を出すようになると、上っ面だけで付き合ってきた周囲からは疎まれ始めるかもしれない。むしろ歓迎だ。「如才なくてぎこちない鎧」を脱いでこそ、本当の友だちや恋人ができると割り切ろう。

フリーライター

僕は1976年生まれ。40代です。燦然と輝く「中年の星」にはなれなくても、年齢を重ねてずる賢くなっただけの「中年の屑」と化すことは避けたいな。自分も周囲も一緒にキラリと光り、人に喜んでもらえる生き方を模索するべきですよね。世間という広大な夜空を彩る「中年の星屑たち」になるためのニュースコラムを発信します。著書は『人は死ぬまで結婚できる』(講談社+α新書)など。連載「晩婚さんいらっしゃい!」により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。コラムやイベント情報が読める無料メルマガ配信ご希望の方は僕のホームページをご覧ください。(「ポスト中年の主張」から2017年3月に改題)

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