安倍元総理国葬へのTwitterの反応まとめ
本日2022年9月27日は安倍元総理の国葬が行われる日となりました.
賛否両論が渦巻く国葬ですが,一応Twitter上ではどんな広がりだったのかを7月6日から9月18日までの期間で簡単な分析を行いました.なお,18日までなのはエリザベス女王の国葬の影響を取り除くためです.
この期間に「国葬」と入ったツイートは約80万アカウントから約1600万のツイートありました.
2か月程度で1600万ツイートが存在したということで,かなり大きく話題になったと言えそうです.
その中には,反対派,賛成派それぞれのツイートが混じっていたわけですが,クラスタリングを行った結果,
・反対派のツイートは221,685アカウントによって2,960,444ツイート
・賛成派のツイートは211,616アカウントによって1,827,940ツイート
存在していました.
それぞれのクラスタを図示すると下図のようになります.BB8の頭の部分が賛成派,BB8の胴体が反対派のツイート群です.図から,やはりこの二つのクラスタはくっきり分かれていることが分かります.
また,賛成反対それぞれのツイートの時間変化を見てみたものは下図の通りです.
国葬に関しては世論調査で反対派が多いことが分かっていますが,ツイッター上でも早い段階から反対ツイートの方が多くつぶやかれていたようです.とはいえ,賛成派の声が小さいという事もありませんでした.賛成反対ともに2か月で200~300万近いツイートがあるので,かなり大規模な炎上と同レベルです.ちなみに,検察庁法改正案の炎上がトータルで600万ツイートくらいありましたので,賛成反対合わせて同規模と言ったところでしょうか.
どちらも20万アカウント以上がツイートしていたことから,単に一部の人が大騒ぎしていたというよりも,一般的な炎上事例などと比較してもかなり多くのアカウントで賛否の意見が拡散していたと考えてよさそうです.とはいえ,相変わらず賛成派も反対派も一部のアカウントが大量に拡散しているのは間違いないので,この数字から世論を導き出そうというのには無理がありますのでご注意を.
また,新規に作られたアカウントの割合などには差はほとんど見られず,国葬の賛否について操作された結果であるという証拠は見つかりませんでした.操作があったとしても効果は限定的だったと考えられます.
というわけで,安倍元総理の国葬については反対,賛成に偏って意見が存在していたわけではなく,それぞれの意見が大量に投稿されていた状況という事ができそうです.
その意味では「反対の声しか見なかったな」「賛成派しかいなかった」と思ったらエコーチェンバーの中にいたんだと認識してもらえるとよいのかもしれません.