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安倍総理の中央アジア五か国訪問

高橋和夫国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

中央アジア諸国が、1991年のソ連邦の崩壊後に独立を達成して以来およそ四半世紀になる。この節目の時期の日本の指導者の中央アジア諸国訪問は意義深い。思い起こせば、五か国の独立達成直後に日本は国家承認を与え、積極的に国作りを支援してきた。国益という言葉では説明しきれないほどのODAをつぎ込んできた。国づくりに取り組む中央アジアの人々を、明治期の近代国家の建設にまい進した自らの姿に重ね合わせつつ、日本人は深い同情と共感を覚えて支援してきた。橋本総理大臣の時代にはユーラシア外交との標語も使われた。だが、もちろん国益もからんでいる。台頭する中国との対峙を国家的な課題としている日本にとっては、中国の周辺諸国との連携は、条件反射的とも言えるほど自然な対応であろう。

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国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

国際情勢をわかる言葉で、まず自分自身に語りたいと思っています。北九州で生まれ育ち、大阪とニューヨークで勉強し、クウェートでの滞在経験もあります。アメリカで中東を研究した日本人という三つの視点を大切にしています。映像メディアに深い不信感を抱きながらも、放送大学ではテレビで講義をするという矛盾した存在です。及ばないながらも努力を続け、その過程を読者の皆様と共有できればと希求しています。

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