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アートの新しい地平線を切り開く「STUDIO Gallery: NOMA」:大地さんに聞く(4)

鈴木崇弘一般社団経済安全保障経営センター研究主幹
「STUDIO Gallery: NOMA」のイメージ画像 写真:同所提供

          …前号(3)から続く…

「STUDIO Gallery:NOMA」に関わる姿勢や条件などについて

S:なるほど。逆に、もう有名な人はさておき、チャレンジャー的な人にとっては、やはりこのような世界を知っているかどうかが大切ですね。こういったら失礼ですけれども、特に日本の美術系の大学を出た方々の多くは、最近は大学によってはそういうマネタイズの授業などがあったりするようですけれども、そのようなことやアートのマネタイズなどについてあまり関心のないですよね。そのような方々のリクルートというか、声掛けというか、情報伝達など、そのようなことはどう考えていらっしゃいますか。特に若い人たちへの対応についてですが。

大地さん:このようなところがあると周知することですか。

S:ここの活動などに関わることによって、あなたのバリューはこのようになりますよ、可能性もありますよということが分からないと、ここには来ないですよね。

大地さん:そうですね。他方で、そのようなことをすると、ここが何かしてくれるのではないかと思って集まってしまう人が出てきたら、それは困りものですが。

S:そうですよね。そのような姿勢はアーティストの本来あるべきものに反しますものね。

大地さん:そうです。その意味で、僕は、「ここは戦場だ」といっているのです。「下手したら殺されるよ」とも言っています。冒頭の方で申し上げたように、ここは、もうぶつかり合いが激しい、やはり理不尽な、追い出しさえある場所なのです。なぜならば、世界一の席というのは、当然限られているからです。

S:時間も場所もお金も人材も有限だと。

大地さん:はい。限られているわけです。しなしながらそこで僕が思うのは、スキルや技術だけでは決まらないと思っています。つまり、現段階でのスペックでは決まらないと思っています。やはり前向きな姿勢などが重要なのです。

 ここでは、結局機械が戦場の勝ち負けを査定しているわけではありません。このコミュニティーの人達が結局査定をしているのです。その意味では、技術やキャリアがまだない人でも、前向きなあるいは積極的な姿勢などはやはり高く評価されますよねという話です。

S:最後は人ですからね。

大地さん:最後はやはり人です。さきほど日本の有名人の方はさておきとおっしゃいましたけれども、日本の有名人の方も実は、世界からしたらまだまだな方も多いです。

S:そうですね。申し訳ないですけれども、というところですね。

大地さん:それは本人たちも言っています。これは、僕の言葉ではなくて、いわゆる日本の中でこの人は世界を取ったといわれているような方々もここに来られていて、その人がまだ上を目指しているわけです。まだできていないことはたくさんあるというわけです。

 であれば、ここが、日本のてっぺんを取った方がさらに上を目指し際の加速装置にもなれるのならば、そのようなところにもなっていきたいと考えています。そういう意味でいえば、どのレベルの方でもここではチャレンジャーですし、まだこれからチャレンジしていきたい方にとってはここはいい戦場だと思います。

S:ここは、「チャレンジャー・ファーストの場」ということですね。

大地さん:どうでしょうね。ファーストしてあげられるかどうか。

S:まずは自分でそのような場にしていかなければいけないと思いますけれども。しかし、それぐらいの姿勢でなければ、新しいアートや新しいエンターテインメントの創出などはできませんよね。

大地さん:そのとおりですね。

S:やはり勝ち抜いていかないといかませんね。人から場や機会をもらうのを待っているだけではだめですね。運もあるので、成功するかどうかはわかりませんが、やはり自分で勝ち残って、新しいものをつくりだしたいという思いがなければできませんね。

大地さん:本当にそうだと思います。

 それから、僕がそのためにベット(賭けること)するものがあります。僕はまだキャリアも十分ではないですし、まだ足りていない部分もたくさんあります。成長しなければならないと思っています。でも僕には、戦場において生き残るためにベットするものがあります。それはお金です。僕は、お金は一番価値がないと思っています。一番価値が低いと思っています。時間やキャリアやコネクション、そしてチャレンジする機会。それらの方がよほど価値があると思っています。それらを持った自分が、回収できるお金は、先にベットした際のお金の額の比ではないというのは、これまでたくさんやってきて実感してきています。

 僕は、25歳の時に2,000万円の借金をしました。しかしそれで僕はおそらく2億円をもらえていますと考えています。おそらくそのような経験を乗り越えた人たちが、ここに集まっている現状です。これからこのニュースをみて、ここに集まってくる人たちがいたら、そこのような考え方を共有できるのかなとも考えています。一方で、そのような経験をすでに超えられる人からしたら、あなたはその程度の話をしているのかという感じであるかもしれませんけれども。

S:いいえ、そんなことはないと思います。ある意味、それぐらいのビッグマウス(注1)をいわないと駄目ですよね。

大地さん:僕の中では、本当に大きな私財をGINZA SIXのこのプロジェクトに投じているわけです。業界の先輩たちが、金額の大きさではなく、その僕の姿勢を見てくれて、今この空間の景色があるといってくれもします。僕もそれを自負しています。そして、そういった姿勢をお互いに見せ合っている状況です。格好いいではないですか。たとえば、今この場のお会計は誰が出すかといった際に、「俺が出す」「いや、俺が出す」といったような、男気のような感じです。要はそういうことです。

「STUDIO Gallery: NOMA」の様子 写真:筆者撮影
「STUDIO Gallery: NOMA」の様子 写真:筆者撮影

海外展開などについて

S:なるほど。分かりました。では、少し視点を変えるというか、今までにお話を聞いたことも関係しますが、海外に出ていくためのステッピング・ストーン(踏み石)のような形で、もっと上に行くような方々がここを利活用するというようなお話もあったと思います。その意味からも、ここの海外展開などはどのように考えているのでしょうか。あと、やはり日本は言語的なバリアーの問題が結構ありますよね。その辺りはどのようにお考えなんでしょうか。

大地さん:僕個人としては、やはりリアルが好きなので、リアル海外展開は僕はすでにやっていますし、もっとやっていきたいというのはあります。英語などは、オンラインやメタバース上だったらもう同時の通訳や翻訳も可能です。

S:今すでにそういう仕組みなどもありますよね。

大地さん:そうです。今話したことと矛盾しますが、いろいろな言語を学びたいとやはり単純に思います。

 ところで僕は、例えばギャラリーというお店に行くと。アーティストという目線でまずみます。今生きているアーティストの中でも世界一は、ダミアン・ハースト(注2)といわれています。この方は、ある年にはアートの年商が1,000億円を記録しています。ギャラリーで、ガゴシアン・ギャラリー(注3)が世界一といわれています。これは世界に13カ所で展開しています。世界のトップギャラリーの仲間入りをするには、1ギャラリーで年10億円を超えたら世界のトップギャラリー入りするのですが、そのようななか、同ギャラリーは十数カ所で1,000億円を上げているというすごいという話です。そこには、僕がリアルで超えるべき目標たちがいるわけです。

 一方で、オンラインやメタバースやNFTなどで新しい可能性も出てきました。そのために、僕のこれまでのキャリアの中でこうするといい切れるほどの明確なビジョンはまだ立っていません。でも、「STUDIO Gallery:NOMA」に集まってくる業界の方々と一緒に、そこはつくっていきたいと思っているのです。それは、ここに参加する方々全員が主語にして言い換えることができる話です。

 つまりここでのリアル展開はこの人に任せて、あるいはこの人に乗って、またあるいはこの人と一緒にやっていこうということです。クリプトやデジタルやオンラインの形態は、そういったスペシャルチームがここにいるのでそれに乗り、他の皆さんもそれに乗るぞという感じです。映画も同時に、『THE RHETORIC STAR』が、国際映画として世界中にローンチされていくものになります。

 ここのSTUDIO Gallery:NOMAのプロジェクトに乗っていればこういった機会はたくさんあると思います。映画マーケット、クリプトマーケット、アートマーケットは、「STUDIO Gallery:NOMA」の3大軸です。アート×映画×クリプトがここの今の話題に行き着いてきているという感じです。

大地さんからのメッセージについて

S:なるほど。ありがとうございます。お聞きしたいと考えていたことはすでに聞いてしまっている部分もたくさんありますが、今後の展開は既に今お話しされたのかもしれませんね。ここの全体も大地さんもまだ若いですよね。その意味では、たとえば今後50年とやられるわけですよね。

 ということは、今後いくつかのステップのステージがあると思います。その意味で、大地さんのご自分の人生におけるミッションのようなものはどのように考えていますか。

大地さん:明日になれば変わるかもしれませんので、現時点のものでいいですか。

S:今の時点のもので結構です

大地さん:今の時点では、自由を勝ち取りたいことです。

 アニメ『ONE PIECE』のルフィ(注4)がいますよね。僕も、『ONE PIECE』の話は以前からしていましたし、それについて話している方もいました。でも僕はだいぶ考え方変わってきています。

 先ほどお話した、山でたき火を囲んで、自由に過ごすというような自由もありますが、産業社会に対して戦略的にチャレンジすると、自由ではなく、不自由さあるもの非常にたくさんあります。でもそれを超えたらばまた自由になれると思います。さらにあらゆる差別、区別、不自由さ、競争、これらを超えた、本当の自由のところに行くというものもあるかもしれません。

 『ONE PIECE』だと、「海賊王は世界一自由なやつなのだ」という設定でいきますけれども、僕は自由な人が本当に世界一なのだと考えているのです。

S:一番の自由者は「神」ですね。あと話を聞いていて、思いだしたのが米国の心理学者A・マズローが発表した欲求階層説(欲求ピラミッド、欲求5段階説)という学説です。

出典:「マズローの欲求階層説とは」野村総合研究所(NRI)のHP

 これは、人間には、行動を起こす理由(動機)として、「生理的欲求(空腹を満たしたい)」「安全欲求(安全な場所に住みたい)」「親和欲求(家族・友人と親しくありたい)」「承認欲求(仲間に自分の実力を認められたい)」の4つの欲求がまずあり、それが満たされるとさらに「成長動機」として「自己実現欲求(自分の能力を活かしてさらに成長したい)」まで満たしたくなるという考え方です。この学説では、5つの欲求は階層構造にあり、低次の欲求が満たされると、一段階上の欲求が高まり、その欲求を満たすための行動を起こすようになるということを示しています。

大地さんのお話を聞いていて、その学説に近いのかなと思いました。

大地さん:そうですね。今の僕のキャリアで得た自由はそれほど大したことではありません。僕は、今後さらなる修羅場や壁が来て、それらを全て乗り越えていく気概でいます。そして、そのプロセスを経て自由になりたいと考えているわけです。そのときは、チャレンジしてきた過去のことについて自慢するようなことはないと思います。

S:大地さんが、その若い年齢でここまで来られているのは、やはり立派だと思います。しかしながら、大地さん自身だけで完結してしまったら、もうやることがなくなってしまいますものね。これからはもっと上や、もっと広げていくことなどを考えていった方が楽しいですよね。

大地さん:そうですね。しかし、僕は、縁側でおじいさんやおばあさんが風のささやきを感じて楽しんでいるようなことが、結局は人の行き着く先だと思っています。

S:それはそれで最後はいいですね。でもそれは、逆説的にいえば、その前の激烈ないろいろな出来事があったから、それが楽しいのではないでしょうか。

大地さん:そういうような場で飲むお茶や食べるお饅頭は絶対においしいです。

S:おいしいのは分かりますが、35の年でそれをやってしまったら、どうですか。

大地さん:それはまだ早いです。

S:それではつまらないですよね。自分たちは一生生き続けられているわけではありません。限られた人生です。でも人生100年時代といわれていますので、大地さんはまだ50年、60年あります。その中で生きている以上は何か新たなる展開を求めるとか、そういうことではなくても、新しいことを学んだり、何か自分の新しい進化などを感じられたほうが絶対に楽しいと思います。

大地さん:そうですね。そういうものが世界に一つでもあれば、その方が楽しいですね。僕もその刺激を求め続けたいです。

S:分かりました。ありがとうございます。

 では、最後の質問をさせてください。今おっしゃった部分とも正に関係するんですけれども、今日お話しされたことを受けて、大地さんが今の日本について思うことや、大地さんの世代あるいは、もっと若い世代がこれからどんどん生まれてくるわけですが、その人たちに対するメッセージをぜひいただきたいと思います。

大地さん:その質問は一番難しいです。まず、今の日本と、ネクストジェネレーションに対してといっても、僕は次の世代に語るような年齢でもありません。

S:例えば、大地さんが若いといっても、10歳の子どもからすれば、ある意味でおじさんです。

大地さん:それはそうですね。今の日本は素晴らしいです。まずきれいごとの言葉からはじめたいと思います。日本はやはり、文化がすごいですし、力が落ちてきたといってもコンテンツ産業でも世界3位をずっと維持しているということはすごいことです。第2次世界大戦のときも、問題や課題は多々ありますが、小さい国であったにも関わらず強かった。そのことは、ある意味ですごかったということもできるわけです。今は、もう絶対に戦争しない国としてコミットしながら、職人技を磨いていったり、外交や政策・政治などでも、災害や地震などが起こったなどの大変マイナスな状況に置かれても、もう動揺したりしていない。

 その意味で、きちんとアピールするところはアピールしたほうがいいと思うことなどはありますが、世界中の、人としての生き方の模範にはなるとは思っています。日本には確固たる文化が生まれていっているので、それを発信することが必要だと思います。

大地さんと筆者のインタビューの様子 写真:「STUDIO Gallery: NOMA」提供
大地さんと筆者のインタビューの様子 写真:「STUDIO Gallery: NOMA」提供

 質問に対して、「STUDIO Gallery:NOMA」寄りの答えを今用意してしまうのですが、日本で、世界の教科書になるようなものをつくっていこうということを考えています。これはメイド・イン・ジャパンなのだということをキチンと伝えたい。今はそれらが歪められて海外に伝わってしまっていますよね。

 たとえば、全世界的に人気の映画などにもなっている『トランスフォーマー』(注5)や職人技なども元々外国のものであるかのようになってしましています。

『トランスフォーマー』の制作は元は日本ではあることなども知られていなかったりするわけです。それが知られなかったら、世界のクリエーティビティーにとってのマイナスだと僕はいっているわけです。

 アーティストは、アートの歴史を学び、そこから新しいものをつくりだします。古きを知って新しきを知る「温故知新」や、先人の事業を受け継ぎ発展させながら未来を切り開くことである「継往開来」などのいろいろな言葉があります。そのことからいえば、日本のアニメーションの技術やこのクリエーティブの技術などが、実はメイド・イン・ジャパンのものがたとえばメイド・イン・チャイナであるとか、メイド・イン・アメリカ、あるいはまたメイド・イン・フランスですなどと世界に伝わってしまったら、それを学ぼうとしたネクストジェネレーションは中身の非常に薄い教科書から学ばなければいけなくなってしまいます。他方で、日本にはとても分厚い教科書があるわけです。

 では、なぜそのように海外のものとして流出しているのかといったら、結局はお金の問題なのです。日本ではやはりコンテンツ、文化に対してお金を支払われていないから、その3倍あるいは5倍などのお金を積まれたら、それは海外にもっていかれてしまうという話なのです。

 そのようなことを考えていくと、世界のクリエーティビティーの促進を損なわないために、かつ日本の文化を促進し、そして先にも申し上げたように文化というものがあれば戦争は起きない、また個性というものが確立されていればいじめや自殺も起きないというような点を鑑みてみると、日本のアートコンテンツや文化コンテンツが、産業的にてっぺんを取っていくことが求まられていると考えています。僕は自分が、アートで日本一さらに世界一になりたいと思っていません。アートが産業のトップを取りたいと思っているのです。

 これは途方もない果てしない話をしているかもしれません。なぜなら、かなりマクロの話です。どこの誰とけんかしてくるのかという話ですので、僕は、この点に関して、現段階でははっきりいって自信がありません。けれども、言い続けていきたですし、そうすることに価値があるとは思っています。僕は、アートで日本を世界一という目標を書けません。それよりも、アートを全産業のトップの産業にして行きたいのです。

 それはなぜかといったら、今話したようなことをやっていくので、日本の皆さんも一緒にやりませんかという話です。それを次の世代に伝えていきたいと思います。それは僕の世代だけではできないことかもしれません。ウォルト・ディズニーがディズニーリゾートを完成する前に死んでしまった後に、建築家の方が、「完成したディズニーリゾートの景色をウォルトさんに見せてあげたかった」と言ったら、ウォルト・ディズニーの右腕だった人が「馬鹿野郎!ウォルトさんがこの景色を俺たちに見せ続けてくれたから、今のこの景色があるのだ」と言ったといわれています。僕は、その話を大学の卒論で書きました。つまり、思いが紡がれていくとはそういうことだと思いのです。

 自分が生きている間に、もしその景色が実現しなくても、全力で100%の確信でその景色を思い続け、発信し続け、アクションし続けていくその姿勢があれば、絶対に次の世代が実現させてくれることを、過去の努力家たちが実際に何度も実証してきていますし、僕はやりたいと思っていますし、それができると信じています。

S:ありがとうございます。お聞きしたいことはまだまだ尽きませんが、今回のここで終わらせていただきます。機会があれば、またお話を聞かせてください。

(注)なお、国際映画のスタッフルームを公開する「STUDIO Gallery:NOMA」でギャラリストを務めた坂本大地、及び、SynchroArt Foundation(saf)は、取り扱い映画の撮影開始を見届け、2022年7月1日に、店舗名を「Saf Gallery」に変更・改装OPENした。

 「Saf Gallery」では、STUDIO Gallery:NOMAの軸であった ”アート×映画×クリプト”の強みはそのままに、新時代を代表するアート作品の発表をはじめ、海外ギャラリーとの連動企画。日本文化の発信、及び他国との交流によるリアルタイムな世界文化の体験の共有などを行っている。

 引き続き、取り扱い映画、及び関連アーティストの活動支援もしながら、世界と日本のアートマーケットを繋ぐハブとして、この期間に垣根を越えて集結した各業界を更に巻き込んだアートギャラリー=”社交場”となる。

saf公式HP

・最新情報やイベント招待は公式LINE

・「Saf Gallery」

〒104-0061 東京都中央区銀座6-10-1 GINZA SIX 5F(旧 STUDIO Gallery:NOMA)

営業時間:10:30~20:30(定休日なし)

電話番号:03-6555-2989

・一般財団法人 SynchroArt Foundation

Mail:contact@synchroart.or.jp

FAX:03-6701-7524

その他ニュース

(注1)ビッグマウス(big mouth)とは、「大口をたたくこと。大言壮語。また、やかましくしゃべる人。口の軽い人。ほら吹き。」(出典;goo辞典)

(注2)ダミアン・ハースト(Damien Hirst)は、「1965年生まれのイギリス・ブリストル出身の現代美術家。ヤング・ブリティッシュ・アーティスト(YBAs)と呼ばれる1990年代のイギリスで活躍した若手のコンテンポラリー・アーティストの中でも代表的な存在である。86年、ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジ美術学部に入学。88年には廃ビルで学友たちと展覧会『Freeze』を自主開催し、イギリス美術界の新たなムーブメントとして注目を浴びる。」(出典:「話題のダミアン・ハーストって一体誰?初期〜最新作まで代表作20選をご紹介」New Art Style 2021年8月30日)

(注3)ガゴシアン・ギャラリーは、「現在、ニューヨークにある5つのギャラリーに加え、ロンドン、パリ、ジュネーヴなど世界各地で17のギャラリーを運営しており、すべてのスペースをあわせると、その広さは東京ドームの約35パーセントに相当する約1万7000平米におよぶ。取り扱いアーティストは、現存アーティストのオークションにおける過去最高額を記録したジェフ・クーンズをはじめ、ピカソ、アンディ・ウォーホル、ウィレム・デ・クーニング、村上隆など約86人。」(出典:「知っておくべき3大メガギャラリー。ガゴシアン、ペース、ハウザー&ワースとは何か?」美術手帖 2019年8月12日)

(注4)アニメ『ONE PIECE』のルフィとは、モンキー・D・ルフィのことで、「アニメ化もされている尾田栄一郎の漫画「ONE PIECE」(ワンピース)の主人公です。まっすぐな性格や確かな信念、仲間と一緒に成長していく姿が人気のキャラクターで、しばしば名ゼリフ集も作られるほど。」(出典:「モンキー・D・ルフィとは?ワンピース主人公の魅力を徹底紹介」アニメ好きのエンタメマガジン「アニメミル」2021年6月28日)

(注5)『トランスフォーマー』とは、「①《Transformers》変形玩具のシリーズ名。ロボットが車や飛行機などに変形する、おもに男児向けの玩具。タカラ(現・タカラトミー)が日本国内で販売していた変形ロボット玩具「ダイアクロン」「ニューミクロマン」シリーズの商品の一部を、アメリカのハズブロ社が統一ブランドにまとめ、1984年に販売を開始。広告戦略としてテレビアニメやコミック作品を発表、玩具とあわせ北米を中心に大ヒット。翌年から日本でもアニメの放映を開始、玩具もアメリカと同じ「トランスフォーマー」ブランドに変更して、タカラからリニューアル発売された。以後30年以上にわたり、男児を中心に愛好される世界的ヒット商品。2014年、日本おもちゃ大賞にて特別賞を受賞。

②①のメインキャラクターである超ロボット生命体の総称。ロボットから車や飛行機などの乗り物や生き物に変形・擬態する能力(トランスフォーム)を持つ。

③2007年製作のアメリカ映画。①を原作とする。原題《Transformers》。スティーブン・スピルバーグ製作総指揮による特撮SF映画。監督:マイケル・ベイ、出演:シャイア・ラブーフ、ミーガン・フォックス、ジョシュ・デュアメル、ジョン・ボイトほか。2009年に続編『トランスフォーマー/リベンジ』が、2011年にシリーズ第3作『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』が作られた。」(出典:デジタル大辞泉プラス(小学館))

インタビュー対象者(略歴)

大地さん 写真:本人提供
大地さん 写真:本人提供

大地さん saf -President-、STUDIO Gallery:NOMA -Gallerist-

 17才夏、「男子シンクロウォーターボーイズchampion ship」出演。日本大学芸術学部卒業。ラスベガスAria Hotelなどでショー監督を務めたのち、大統領や王族もコレクターに連なる立体造形作品を制作/プロデュース。

2017年 六本木に自身の作品を発表するギャラリーを構える。

2018年 単一ギャラリーとして売上日本一を達成。

2019年 2月、国際アートブランド認証機関となる財団safを発足。

2020年 麻布十番に財団の想いに賛同したアーティストたちの作品発表を行う路面店ギャラリーを開き、ギャラリストデビュー。

2021年 3月、銀座6丁目の路面にもギャラリーを開く。GOZ:アニメーター郷津春奈個展、NFT WEEKS TOKYOなどが開催される。同年、パラリンアートのスペシャルサポーターに就任。

2022年 3月、銀座最大の商業施設GINZA SIXにアーティストの創造拠点となる『STUDIO Gallery:NOMA』をOPEN。「アート×映画×クリプト」を題材に、世界のコンテンツ産業頂点へのマイルストーンを構築する。

STUDIO Gallery:NOMA GINZA SIX 5F 

 アーティストたちの創造拠点であり。本物の「スタジオ」と「ギャラリー」が融合した空間。作品を完成させる“その過程”を価値化し、常に現場で公開。各国メジャーのアーティストたちを紐付けるクリプトが、ニュースになる瞬間をこのスタジオから公開していく。その映画製作は、「アート業界」と「クリプト業界」と連携している最先端。国際メジャーなアーティストたちのクリエーティブに現場で触れることができる。

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・大地さんインタビュー動画

一般社団経済安全保障経営センター研究主幹

東京大学法学部卒。マラヤ大学、イーストウエスト・センター奨学生として同センター・ハワイ大学大学院等留学。日本財団等を経て、東京財団設立に参画し同研究事業部長、大阪大学特任教授・フロンティア研究機構副機構長、自民党系「シンクタンク2005・日本」設立に参画し同理事・事務局長、米アーバン・インスティテュート兼任研究員、中央大学客員教授、国会事故調情報統括、厚生労働省総合政策参与、城西国際大学大学院研究科長教授、沖縄科学技術大学院大学(OIST)客員研究員等を経て現職。㈱RSテクノロジーズ 顧問、PHP総研特任フェロー等兼任。大阪駅北地区国際コンセプトコンペ優秀賞受賞。著書やメディア出演等多数

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