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台風14号沖縄に最接近の見通し 9月台風・過去には与那国島で80メートル超えも

崎濱綾子気象解説者/気象予報士/防災士/ウェザーマップ
台風14号 11日午後9時現在の進路予想図(ウェザーマップ)

台風14号 12日に沖縄に最接近の見込み

12日(日)正午の雨と風の予想(ウェザーマップ)
12日(日)正午の雨と風の予想(ウェザーマップ)

猛烈な勢力の台風14号は、9月11日(土)午後9時現在、沖縄の南の海上にあって、1時間に15キロの速さで北北東へ進んでいます。これまでは北西方向に進んでいましたが、進路変更をする転向点にあたり、動きが遅くなっています。

中心の気圧は920ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は55メートル、中心付近の最大瞬間風速は75メートルで暴風域を伴っています。フィリピンの東から沖縄近海にかけての海面水温は、30度前後と高くなっています。

台風は今後も北上し、非常に強い勢力を維持したまま、12日(日)の午後には、八重山地方にかなり接近する見込みです。特に与那国島地方では猛烈な風が吹くおそれがあります。八重山地方ではうねりを伴う高波、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。

2015年9月 与那国島で81.1メートルの最大瞬間風速を観測

2015年台風21号資料(沖縄気象台) 
2015年台風21号資料(沖縄気象台) 

2015年9月22日午後9時にフィリピンの東で発生した台風21号は、ゆっくりとした速度で西または北西方向へ進み、27日午前9時には沖縄本島の南海上で、中心気圧925ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は55メートルの猛烈な勢力となり、その後も猛烈な勢力を維持したまま八重山地方へ接近し、28日午後3時には与那国島の南西約40km の海上を西に進みました。

与那国島では、28日の午後3時時41分に南東の風81.1メートルの最大瞬間風速を観測し、与那国島の観測の記録がある1957年5月から、最大瞬間風速1位となっています。

与那国島では、住家が全壊、電柱がおよそ40本折損するなどの被害が発生しました。

2015年台風第21号による与那国島の被害状況(沖縄気象台)
2015年台風第21号による与那国島の被害状況(沖縄気象台)

12日は与那国島は南の風に警戒を 65メートル予想

台風の接近に伴い、八重山地方では、12日昼過ぎから猛烈な風が吹くおそれがあります。

予想される最大風速(最大瞬間風速)

※11日夕方現在の沖縄気象台の気象情報

(12日)

石垣島地方  南の風 23メートル(35メートル)

与那国島地方 南の風 45メートル(65メートル)

(13日)

石垣島地方  南の風 15から19メートル(20から30メートル)

与那国島地方 南の風 20から24メートル(25から35メートル)

2015年9月に台風21号が接近した際は、南東の風が顕著でした。今回は南寄りの風を予想しています。過去9月に接近した台風は、他にも沖縄は過去に大きな被害が出ていて、一層の警戒が必要です。

気象解説者/気象予報士/防災士/ウェザーマップ

Yahoo!ニュースエキスパート。沖縄生まれ沖縄育ち。お天気キャスター中に本格的に気象予報士資格を取得したいと思い、2005年に沖縄初の女性気象予報士になる。TBS系列『RBC THE NEWS』(月~金)に2016年3月まで出演し上京。日々の番組内での天気解説や報道取材を通して見えてきたもの、天気の移り変わりを綴る。沖縄の観光大使「ミスはごろも」として沖縄観光PR活動も1年間経験。夢は沖縄の天気に関する本を出すこと。趣味は御朱印集めなど。

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