沖縄の梅雨期間の雨量 石垣島で過去最多に
【2020年の梅雨入り・梅雨明け(沖縄地方)】
沖縄気象台によりますと、沖縄地方は5月11日頃(平年より2日遅い)に梅雨入りしたとみられ、6月12日頃(平年より11日早い)梅雨明けしたとみられると発表しました。(速報値)
今年の6月12日頃の梅雨明けは、梅雨期間の統計のある1951年以降、7番目の早さとなります。
今年の石垣島の5月11日から6月11日の期間降水量は972.0ミリに達し、これまでの梅雨の時期(5~6月)の降水量の最大値948.3ミリ(1965 年)をすでに上回っていて、過去最多となっています。
沖縄地方は、梅雨の時期の降水量の平年値は、5月1日〜6月30日までの日降水量合計値の30年平均値(1981〜2010年)になります。
(沖縄地方の梅雨明け発表(速報値)のあった日の天気図(気象庁))
【降水量は多くの地域で2倍以上に】
5月11日から6月11日の期間降水量は、石垣島で972.0ミリ(平年比369%)を観測するなど、大東島地方と先島諸島の多くの観測点で降水量平年比は200%以上となりました。日照時間はすべての観測点で平年比100%未満となりました。
沖縄地方は、梅雨の時期の降水量の平年値は、5月1日〜6月30日までの日降水量合計値の30年平均値(1981〜2010年)になります。
【天候の特徴】
5月の沖縄地方は、梅雨前線や熱帯低気圧、湿った空気などの影響で曇りや雨の日が多く、12日は沖縄本島地方と八重山地方で大雨となった所があり、石垣島では日最大1時間降水量126.0ミリを観測し、観測史上1位を更新しました。
18日は沖縄本島地方と宮古島地方で、19日は先島諸島で大雨となった所がありました。21日から23日、31日は沖縄地方の各地で大雨となった所があり、22日の日降水量は下地島で135.5ミリ、鏡原で111.5ミリを観測し、いずれも5月としての1位を更新しています。
6月上旬の沖縄地方は、前半は高気圧に覆われて晴れる日が多くなりましたが、7日、8日は湿った空気の影響により各地で大雨となった所があり、7日は久米島で日降水量166.5ミリを観測しました。
【6月8日は416ミリの大雨に】
6月8日は石垣島や西表島で記録的な大雨が降り、日最大1時間降水量は石垣島で122.5ミリ、大原で97.5ミリを観測し、いずれも6月の1位を更新しました。また、石垣島では月最大24時間降水量416.0ミリを観測し、観測史上1位を更新しました。
6月8日午後3時の天気図は、沖縄付近に梅雨前線が停滞し、フィリピンの東海上に熱帯低気圧が発生しました。
南海上に熱帯低気圧は発生したものの沖縄への直接の影響はなく、梅雨前線によって1日でここまでの大雨を記録するのはなかなかありません。今年は非常に特徴的な雨の降り方となっています。