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11月に台風接近すると 沖縄・大東島地方15年ぶり

崎濱綾子気象解説者/気象予報士/防災士/ウェザーマップ
台風20号進路予想図 (気象庁)

【台風20号 5日(水)に大東島地方へ】

台風進路予想図(気象庁)
台風進路予想図(気象庁)
台風進路予想図(気象庁)
台風進路予想図(気象庁)

大型で猛烈に発達している台風20号は今後勢力をやや弱めるものの、5日(水)に”非常に強い勢力”で大東島地方の東の海上を北上する見込みです。台風の接近に伴い、大東島地方では4日(火)に風速15m/s以上の強風域に入る見込みです。

現在は”大型で猛烈な台風”ですが、5日(水)の大東島地方への接近時に予想される中心気圧は945hPa、中心付近の最大風速は45m/s、最大瞬間風速は60m/sです。大東島地方は強風・高波に警戒が必要です。

台風の中心が予報円の中心付近を進むと、6日(木)から7日(金)にかけて本州太平洋側のやや離れた海上を北東へ進む見込みです。

台風20号5日先進路予想図(気象庁)

台風20号進路予想図(気象庁)

【11月に台風が接近すると 大東島地方15年ぶり】

沖縄・大東島地方への11月の台風接近数の平年値は0.2個。今回台風が接近すると11月に大東島地方に接近する台風としては15年ぶりとなります。台風の接近は台風の中心が気象官署から300km以内に入った場合となります。今回の台風が「接近」となるかどうかきわどいところです。

【11月の類似台風】

1999年台風22号(気象庁)
1999年台風22号(気象庁)

1999年の台風22号は11月中旬に大東島地方に接近しました。今回の台風20号とほぼ同じようなコースとなっています。当時、台風の接近に伴い大東島地方では20m/sの強風を観測しましたが雨は数ミリ程度となりました。

【台風が接近する大東島は雨少なく、本州で多くなる?】

衛星画像(気象庁)
衛星画像(気象庁)

今回の台風20号は今のところ、台風の中心付近に発達した雲域が集中しているのが特徴です。その為大東島地方では台風がかなり接近しないと、前回11月に接近した1999年の台風22号のようにまとまった雨は降らず、また風台風となるかもしれません。

台風の北側にのびているのは前線の雲です。台風の北上と共に本州付近ではこの雲の影響で6日(木)以降、本州太平洋側を中心に各地で強い雨に注意が必要です。

気象解説者/気象予報士/防災士/ウェザーマップ

Yahoo!ニュースエキスパート。沖縄生まれ沖縄育ち。お天気キャスター中に本格的に気象予報士資格を取得したいと思い、2005年に沖縄初の女性気象予報士になる。TBS系列『RBC THE NEWS』(月~金)に2016年3月まで出演し上京。日々の番組内での天気解説や報道取材を通して見えてきたもの、天気の移り変わりを綴る。沖縄の観光大使「ミスはごろも」として沖縄観光PR活動も1年間経験。夢は沖縄の天気に関する本を出すこと。趣味は御朱印集めなど。

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