「西が丘」から「ローラン・ギャロス」へ。全仏オープン・ジュニア ワイルドカード日本予選

◆「西が丘」にある「ローラン・ギャロス」

東京都板橋区西が丘にある「味の素ナショナルトレーニングセンター」。日本トップレベルの競技者用で、オリンピックや国際大会を想定して、国際レベルの機能を持つトレーニング施設が準備されている。

味の素ナショナルトレーニングセンターのレッドクレーコート
味の素ナショナルトレーニングセンターのレッドクレーコート

このトレーニングセンターの施設に屋内のクレーコートがある。これは初夏に行われるテニスの4大大会(グランドスラム)の1つ、「全仏オープン」が行われるパリのテニス競技場「ローラン・ギャロス」と同じ土を使った赤土(レッドクレー)のコートだ。

日本には整備されたクレーコートは少なく、日本人のトップ選手が練習する施設は限られている。そこでトレーニングセンターでは赤土のコートを準備。錦織圭選手らも練習に来ることがあるそうだ。

そんな、西が丘のレッドクレーコートで3月9~11日、ある大会が行われた。大会名称は「全仏オープン・ジュニア2016ワイルドカード選手権大会 in partnership with LONGINES 日本予選」。

◆日本のジュニアに世界で戦うチャンスを

大会ロゴも全仏オープンと同じ
大会ロゴも全仏オープンと同じ

この大会は日本テニス協会が選考した13歳から18歳までのジュニアプレーヤー、男女各8名のトーナメント戦。優勝者は「全仏オープン・ジュニア2016ワイルドカード選手権大会」に出場。そこで勝てば、「全仏オープン・ジュニア」に出場することができる。

フランステニス連盟と日本テニス協会のジュニア育成に関する共同プロジェクトの第1弾として行われ、日本のジュニア選手に世界で戦う機会を与えようというものだ。世界で活躍するには当然のことながら、できるだけ早い時期に、できるだけ大きな舞台に立つことが重要だ。

近年、テニス界では男女とも日本人の若手選手の台頭が著しい。男子では世界ランキング6位(3月21日時点)の錦織圭を筆頭に89位にダニエル太郎、97位に杉田祐一。さらに120位台には伊藤竜馬、添田豪、西岡良仁と並び、女子は44位の土居美咲を筆頭に、63位に日比野菜緒、78位に奈良くるみ、104位が大坂なおみ、123位に尾崎里紗と続いている。

継続的に世界で活躍する選手を育てるには、様々な施策が必要になってくる。ジュニアの世界ランキングで、グランドスラムに出場できない選手にチャンスを与える、それが今大会の目的だ。そしてトップ選手しか使えないローラン・ギャロスと同じ、レッドクレーコートでの試合経験。

さらに大会前にはフランス大使公邸でレセプションが行われ、元女子プロテニス選手のシュテファニー・グラフ氏や杉山愛氏らが出席。全仏オープン優勝者しか手にすることが出来ないトロフィーが会場で披露されるなど、若い世代に大きな刺激となったことだろう。

◆ワイルドカード出場権を得た2選手、全仏へたどり着けるか

優勝した2選手はワイルドカードを戦う
優勝した2選手はワイルドカードを戦う

大会で優勝したのは、男子が田島尚輝選手、女子が清水綾乃選手。清水選手は「ランキングが低いので、この大会がなければ出場可能な大会ではないので、チャレンジャーの気持ちでワイルドカード本選をがんばりたいと思います」。

チャンスを活かすも殺すも本人次第。5月末にパリで開催されるワイルドカードを勝ち上がれば、世界最高峰のレッドクレーコートに立つ権利を得られる。

世代のトッププレイヤーたちと世界一の舞台で対戦することで、今後の日本テニス界を牽引していくプレーヤーに成長することを期待したい。