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守屋投手が尼崎市の「一日人権擁護委員」に 《12/4 阪神ファーム》

岡本育子フリーアナウンサー、フリーライター
一日人権擁護委員に任命され、虎ファンも多い阪神尼崎駅前で啓発活動を行う守屋投手。

12月10日は世界人権デー、日本では毎年12月4日から10日を人権週間と定めています。その啓発活動の一環としてイベントなどが催されることも多く、兵庫県尼崎市では例年タイガースの選手が参加。ことしは1年目のシーズンを終えた守屋功輝投手(22)が4日、阪神尼崎駅北側の『第67回 人権週間 街頭啓発キャンペーン』で一日人権擁護委員を務めました。

ベイコム主催『うまいもん祭』の特設ステージでオープニングセレモニー。
ベイコム主催『うまいもん祭』の特設ステージでオープニングセレモニー。
檀上の守屋投手。寒さと緊張感のせいか、ちょっと表情は硬めです。
檀上の守屋投手。寒さと緊張感のせいか、ちょっと表情は硬めです。

昨年同様にグッと冷え込んだ阪神尼崎駅北側広場ですが、ことしは同じ駅前の尼崎中央公園内で開催された地元ケーブルテレビ主催の『尼崎うまいもん祭』初日と重なったこともあり、そのイベントステージでのオープニングセレモニー。尼崎市は来年が市制100周年ということで、その記念事業の1つなんですね。たくさんのテントに全国の美味しい食べ物がずらり。お客様も多くて華やかです。

ちなみに昨年の、岩貞投手の様子はこちらでどうぞ。<一日人権擁護委員を務めた阪神タイガース・岩貞祐太投手>

“初タスキ”に「引き締まりました」

主催者や来賓の方の挨拶が終わったあと、守屋投手を一日人権擁護委員に任命する委嘱式、そして恒例のインタビューがありました。インタビュー担当は尼崎人権擁護委員協議会副会長の重本克代さん。そう、昨年は岩貞投手に「来シーズンは10勝」と言わせた方です。ことしは守屋投手に「来年は1軍で活躍して1億円!」と壮大な約束をさせてくださって、本人も「そうですね(笑)」と答えました。あとで「1億円にしようと思ったら140試合くらい投げないとね」という記者陣の言葉に、また笑顔の守屋投手です。

『一日人権擁護委員』の委任状を受け取ったところです。
『一日人権擁護委員』の委任状を受け取ったところです。
そして“人生初のタスキ”をかけてもらいました。
そして“人生初のタスキ”をかけてもらいました。
ステージで重本さん(右)のインタビューを受ける守屋投手。
ステージで重本さん(右)のインタビューを受ける守屋投手。

ステージでは続いてサイン色紙を手渡しての握手会が行われ、その後は委員の皆さんと一緒に啓発パンフレットやグッズを持って街頭キャンペーン開始です。まず阪神尼崎駅構内の改札付近で、そして駅北側から西の尼崎中央商店街へと向かいました。歩いて来る守屋投手を撮ろうと何度が前へ回ってみたんですが、なんせスピードが速い!小走りで先へ行ってカメラを構えた程度だと、すぐ後ろまで来ているので…かなり本気で走らなくてはなりません。そこで脚立を置いて撮るプロのカメラマンさんは、もっと大変です。

本人はゆったりとした表情で歩いているので寒そうですが、こちらは汗だく!速度を落としてと頼んだら、足の長さが自分の半分しかないせいだとニヤリ。まあ確かに。…って半分以上はありますよ~。そんなことを言いながら、商店街では阪神ファンの方々に声をかけられたり、一緒に写真を撮ったり、もちろんパンフレットやグッズを手渡すなど『人権週間街頭啓発キャンペーン』の役割はしっかりこなしました。

初めて訪れた尼崎中央商店街に興味津々?いろんなお店を見ていましたよ。
初めて訪れた尼崎中央商店街に興味津々?いろんなお店を見ていましたよ。
声をかけてくださる方も多く、中にはこんな女の子も。さすが一女のパパは優しい。
声をかけてくださる方も多く、中にはこんな女の子も。さすが一女のパパは優しい。
おなじみ、天井を行き来する「日本一早くマジックが点灯するボード」が折り返し地点。
おなじみ、天井を行き来する「日本一早くマジックが点灯するボード」が折り返し地点。

15時に一日人権擁護委員の役目は終了。室内へ場所を移してケーブルテレビのインタビューと、我々の囲み取材です。まず最初に、今回のような経験は?という問いに「初めてですね」と守屋投手。ああいうタスキをかけられることも経験がなかったそうで、“初タスキ”の感想を聞いてみたら「引き締まりました!」と。人権問題については「難しいですけど…今回これをやらせていただいたので、今後しっかり考えていきたい」と話しています。

ステージでインタビューを受けている時は「来年優勝や。頼むで~守屋投手!」と大きな声援が飛んでいたし、駅前や商店街でも声をかけてもらったり握手を求められたりと、直に感じられたのでは?「そうですね。タイガース応援してるよと言ってもらって嬉しかったです。すごく応援されているんだなと」。尼崎中央商店街も初めてで、あの日本一早く優勝へのマジックナンバーが点灯するボードも「初めて見た」と笑っていました。

自身を追い込むウエートトレ中!

現在は鳴尾浜で、1年目を終えた選手たちによる強化練習中の守屋投手。今どんなことをしているかと聞かれ「ウエートを中心にやって、あとはキャッチボール」と答えています。先月末、広島市内のトレーニングジム・アスリートで行われた“合宿”にチームメイトとともに参加。そこで教わったことも含めてのメニューをこなしているみたいです。

「自分で潰れるまで追い込んで、もう(足が)上がらないってとこで補助してもらうんです。それを2セット。内容はスクワット、ランジ、サイドランジ、レッグプレス」。これが下半身のメニューで、上半身は胸と背中の強化だとか。補助なしでは自分で上がらないところまで追い込むなんて、相当でしょうねえ。「きついっす!」。そりゃそうですよ。でも「きつくないと自分(の身)につかないから」と言い切りました。

街頭キャンペーンの前に行われたサイン会で、先頭の男性ファンとガッチリ握手。
街頭キャンペーンの前に行われたサイン会で、先頭の男性ファンとガッチリ握手。

これまでも、こういうトレーニングは?「していましたが、そんなに続けてはやっていなかった。筋肉痛、やばいですねえ!(笑)。今回は、アスリートから帰ってきて日にちが経っているから大丈夫ですけど」。腕がプルプルして娘さんを抱きかかえるのも大変?と言ったら「それは問題ないです!」。素早い返事でしたよ。逆に、抱っこがいいトレーニングになっていたりして。生後半年でもう9キロあるらしいですよ。

話を戻します。その上半身トレと下半身トレの割合はどうなっているんでしょう?「1日ずつです。下半身の方はメニューが多いので、1日ではキツイけど何とか。それを週4日やっています。上半身2回、下半身2回。シーズン中は1週間に上下1回ずつだったので、今は倍ですね」。すべてが来シーズンの守屋投手を支えてくれるに違いありません。ガッツリと追い込んでください。

来年は1軍で甲子園に、倉敷に

フェニックス・リーグ途中で右肩を痛め、11月半ばにはもうピッチングを再開したものの無理はせずにと、予定されていた台湾のウインターリーグ参加は見送りになりました。「行けなかったのは残念ですが、その分しっかりと今のうちに体を鍛えて」と言います。そして「来年は甲子園で絶対投げたい!」と決意を述べました。

インタビュー中の守屋投手。「来年は1億円に」という振りに、この笑顔です。
インタビュー中の守屋投手。「来年は1億円に」という振りに、この笑顔です。

また7月には地元・倉敷マスカットスタジアムのフレッシュオールスターゲームに出場が決まっていたのに、なんと台風の影響で前代未聞の中止。ご家族や同級生、お友だちなどに見てもらえなかったんですよね。「はい。だから来年は1軍で投げられたら」。その時は、ことしのフレッシュオールスターみたいに横山投手が先発でないことを、ひそかに祈っております。あ、横山投手…すみません!

強化練習が終わったら、年末年始の自主トレはどこで?「そんなに長くはないので、行くとしたら(ことし年明けに自主トレを公開した)岡山商科大学ですかね」。少し前はHonda鈴鹿でやりたいと言っていましたが「行くことは行きますけど、練習している時間はないかも」とのこと。2年目のシーズンに向け、大事な自主トレになりますね。「来年は開幕1軍を目指して頑張ります!」。そう言ったあと続けて「キャンプは2軍でも」と守屋投手。きりっと締まった、いい顔でした。

フリーアナウンサー、フリーライター

兵庫県加古川市出身。MBSラジオのプロ野球ナイター中継や『太田幸司のスポーツナウ』など、スポーツ番組にレギュラー出演したことが縁で阪神タイガースと関わって約40年。GAORAのウエスタンリーグ中継では実況にも挑戦。それからタイガースのファームを取材するようになり、はや30年が経ちました。2005年からスポニチのウェブサイトで連載していた『岡本育子の小虎日記』を新装開店。「ファームの母」と言われて数十年、母ではもう厚かましい年齢になってしまいましたが…1軍で活躍する選手の“小虎時代”や、これから1軍を目指す若虎、さらには退団後の元小虎たちの近況などもお伝えします。まだまだ母のつもりで!

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