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ウインターリーグ開幕!岩貞が2回4奪三振、陽川は初安打《11/28 阪神ファーム》

岡本育子フリーアナウンサー、フリーライター
ウインターリーグ開幕戦、8回に登板した岩貞投手。写真は10月のフェニックスです。

『アジア・ウインター・ベースボール・リーグ』は28日、台湾の台中州際棒球場で開幕しました。今回のウインター・リーグについての詳細は<2年ぶりのウインターリーグ参加 4選手が台湾へ>でご覧ください。

きのう28日、まず12時(日本時間の13時)からは韓国と欧州選抜が対戦して9対9の引き分け。3時間52分を要した試合は韓国14安打、欧州選抜13安打と打ち合いだったみたいですね。そして18時(日本時間19時)からは台湾のプロチームと日本が戦い、やはり引き分けています。ただし、こちらは2時間51分の試合で、台湾が7安打したものの日本は4安打のみ。日本が挙げた2得点は相手のエラーと暴投によるものです。ちなみにアウト27個のうち、フライが16個(外野14、内野2)でした。

阪神の陽川選手は5番DHでフル出場して4打数1安打。横田選手は2番ライトで先発出場して4打数0安打。また岩貞投手が同点に追いついた直後の8回に登板して2イニングを0点に抑えています。田面投手は投げていません。

《2015 亞州冬季棒球聯盟》

第1日 11月28日 州際

台湾プロ(CPBL)-日本(NPB)

日本 100 000 010 = 2

台プ 011 000 000 = 2

※9回引き分け

◆本塁打 方玄宗1号ソロ (中:岸本)

◆二塁打 (日本のみ) 巨:岡本、デ:山下

◆打撃  (打-安-点/振-球/盗塁/失策)

1]左:上林 (ソ) (4-1-0 / 0-0 / 0 / 0)

〃中:友永 (中) (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0)

2]右:横田 (神) (4-0-0 / 1-0 / 0 / 0)

〃捕:山川 (ヤ) (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0)

3]遊:岡本 (巨) (4-1-0 / 0-0 / 0 / 1)

〃二:和田 (巨) (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0)

4]三:高橋 (中) (2-0-0 / 0-2 / 0 / 0)

5]指:陽川 (神) (4-1-0 / 1-0 / 0 / 0)

6]一:原 (ヤ)  (3-0-0 / 0-1 / 0 / 0)

7]捕:桂 (中)  (3-0-0 / 1-0 / 0 / 0)

〃打右:関根(デ) (1-0-0 / 1-0 / 0 / 0)

8]左:真砂 (ソ) (4-0-0 / 0-0 / 0 / 0)

9]二遊:山下(デ) (3-1-0 / 1-0 / 0 / 0)

◆投手  (打-振-球/失点-自責/暴投)

デ:柿田  2回 31球 (3-2-0 / 1-1 / 0)

中:岸本  2回 36球 (3-1-0 / 1-1 / 0)

ソ:岡本  1回 14球 (0-0-1 / 0-0 / 0)

ヤ:児山  1回 10球 (0-1-1 / 0-0 / 0)

ソ:加治屋 1回 14球 (0-2-0 / 0-0 / 0)

神:岩貞  2回 35球 (1-4-1 / 0-0 / 0)

フェニックスでのイベント。台湾でも一緒の横田選手(左)と巨人・岡本選手(右)。
フェニックスでのイベント。台湾でも一緒の横田選手(左)と巨人・岡本選手(右)。

〈試合経過〉

先攻の日本は1回、2死から岡本(巨人)が右中間への二塁打を放ち、高橋(中日)は四球を選んで2死一、二塁。続く陽川(阪神)の三ゴロが相手エラーを誘い、これで二塁から岡本が生還!1点を先取しました。しかし2回、先発の柿田(DeNA)が先頭打者を内野安打で出して1死後、7番に右中間へのタイムリー二塁打を浴び同点に。3回は、代わった岸本(中日)が先頭の9番にレフトへ勝ち越しのホームランを打たれ2対1とされます。

5回は3人目の岡本(ソフトバンク)が、四球とショート・岡本(巨人)の送球エラーで1死一、二塁とするも、次を併殺に仕留めて無失点。6回は児山(ヤクルト)が1死球を与えながら併殺など3人で片づけ、7回は加治屋(ソフトバンク)が初めての三者凡退。4回以降は追加点なしです。

こちらの打線も1回にエラーでもらった1点のあと、なかなかつながりません。2回は2死から山下(DeNA)が二塁打、4回は陽川(阪神)が左前打を放ちましたが得点には至らず。5回と6回は三者凡退でした。7回は四球やボークがあったものの、やはり無得点。

ようやく8回、1死から上林(ソフトバンク)が中前打、横田(阪神)はショートのエラー、岡本(巨人)の三ゴロで2死二、三塁として暴投で上林が還り、追いつきます!高橋が敬遠されて2死一、三塁とチャンスは続くも、陽川は三振で同点止まりでした。

その裏から岩貞(阪神)が登板。8回は内野安打があったものの2三振などで0点に抑えます。9回は、まず打線が三者凡退に倒れるも、続投した岩貞が1四球を出しながら2三振を奪って0点で試合終了。引き分けました。台湾7安打のうち本塁打1、三塁打1、二塁打2。MVPにはホームランやタイムリー二塁打の選手ではなく、二塁打と三塁打と内野安打の3安打を放った2番・林承飛選手が選ばれています。

選手の言葉を少しずつご紹介

CPBLの公式サイトでは、岩貞投手が7回と8回を投げたことになっていて…これがまたややこしいんですよね。試合の速報では確かに『6回 児山、7回 加治屋、8回 岩貞』と出ていました。ところがBOXスコアを見たら9回が始まった途端、岩貞投手の下に児山投手の名前が移動して、しかも岩貞投手は7回1イニングしか投げていない表示。そのあと打者成績、投手成績ともコロコロ修正されて、投球内容自体は合っていると思われますが、登板順は変わらないままです。

岩貞投手本人に確認してみました。「8回と9回だと思います」とのこと。よかった~。内容は8回が1番からで三振、ショート内野安打、三振、中飛。9回が三振、四球、三振、中飛です。4奪三振の球種も確認すると「ストレートで3つ、スラーブで1つ」だそうです。次は先発ですかね。三振奪取にまた期待!

2打席目に左前打を放った陽川選手。写真は10月の宮崎で撮ったものです。
2打席目に左前打を放った陽川選手。写真は10月の宮崎で撮ったものです。

陽川選手は1回が2死一、二塁でサードエラー。これで二塁から岡本選手が還ったものの、打点はありません。次は4回に先頭で左前打(次の原選手が三ゴロで併殺)、7回も先頭で今度は左飛、最後は8回2死一、三塁で三振という結果でした。ヒットの感触は?「普通です」。つまり、悪くはなかったということですね。「はい!」。台湾のピッチャーはどう?「普通でした(笑)」。今度はスタンドに放り込みましょうか。

横田選手は1回1死ランナーなしで左飛、3回は先頭で振り逃げ!と思ったら、すぐに牽制で刺されちゃいました。6回も先頭で左飛。8回は1死一塁でショートのエラーです。ヒットは出なかったけど、横田選手も感じは悪くないと言っています。出発前に「負けたくない」と話していた同級生・上林選手の次を打つことで、気合いが入る?と尋ねたら「別に」という答え。でも先にヒットを打たれて多少…いや、かなり悔しいと思いますよ。

きょう29日、日本チームは試合がありませんでした。でもウエートトレーニングや練習はするのかな?陽川選手は「もちろんしますよ」と言い、横田選手にいたっては「当たり前です!」と速攻で返事がきました。台中は寒くないどころか暑いくらいだそうで。そりゃ那覇よりも南ですもんね。貴重な1か月、有意義に過ごしてください。次の試合ではきっと田面投手も登板するでしょう。楽しみです。

フリーアナウンサー、フリーライター

兵庫県加古川市出身。MBSラジオのプロ野球ナイター中継や『太田幸司のスポーツナウ』など、スポーツ番組にレギュラー出演したことが縁で阪神タイガースと関わって約40年。GAORAのウエスタンリーグ中継では実況にも挑戦。それからタイガースのファームを取材するようになり、はや30年が経ちました。2005年からスポニチのウェブサイトで連載していた『岡本育子の小虎日記』を新装開店。「ファームの母」と言われて数十年、母ではもう厚かましい年齢になってしまいましたが…1軍で活躍する選手の“小虎時代”や、これから1軍を目指す若虎、さらには退団後の元小虎たちの近況などもお伝えします。まだまだ母のつもりで!

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