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打ち合いに敗れたものの、江越が第7号を含む4安打!《7/10 阪神ファーム》

岡本育子フリーアナウンサー、フリーライター
9回に7号ソロを放ってコーチとタッチする江越選手。この日は4安打と大当たりです。

10日の阪神鳴尾浜球場は予想以上に日差しが強く、野球観戦には辛い(もちろんプレーをする選手にも厳しい)暑さになりました。神戸市付近ではギリギリ30度に達していなかったようですが、大阪は軽く超えたんですね。この土日、観戦される方は万全の日よけ対策と、くれぐれも水分補給をお忘れなく。10日の私は、試合中ずっと日陰のないところにいたとはいえ500ミリリットルのペットボトル3本いきましたから!

想定外のファウルでベンツが…!

さて、ウエスタン・オリックス戦の結果の前にひとつ。けさのスポーツ新聞にも写真入りで出ていたかと思いますが、陽川選手の“場外ファウル”について書いておきます。7回裏、阪神の攻撃中。時刻は15時23分ごろでした。この回はオリックス3人目の古川投手がペレス選手を遊ゴロに打ち取って、ついで小松投手が登板。中谷選手を初球で中飛に、続く陽川選手への初球がボールとなり、次を打ってのファウル。私は三塁ベンチ横のカメラ席にいて、その上を越えていったな~と思ったら…一瞬ののち「ガッシャーン」という破壊音が。

割れた球形の外灯。道路側の方を直撃したようです。
割れた球形の外灯。道路側の方を直撃したようです。

その場にいたカメラマンさんと顔を見合わせ、まさか駐車場の車に?と慌てて見にいくと、三塁側ブルペンの少し一塁寄りの位置で、外壁手前にある敷地内の外灯が1つ割れていたのです。確かに車の窓ガラスというより、もっと薄いガラスの割れた音でしたね。「車でなくてよかった」などと言いながら戻ったら、しばらくしてスタッフの方に「外灯の下にあった車が破損している」と、しかもそれが小松投手の車だと聞いてビックリ!なんという巡り合わせなんでしょう。

外灯の真下には大きな破片も落ちていました。
外灯の真下には大きな破片も落ちていました。

試合後にようやく見に来た小松投手は愕然。割れた外灯の破片がすぐ下に停めていた愛車のベンツに飛び散り、どうやらリアウインドウにもヒビが入ったもよう。タイガースの総務の方と動かせるかどうか相談した結果、リアウインドウをビニールテープで固定してレッカー移動されました。小松投手に聞いてみると、ファウルボールの方向で「ああ僕の車の方に飛んだなと思った」とのこと。修理代は阪神側から出るみたいですが、とんだ災難ですよねえ。終始、暗い表情で「もうここには停めない」と言っていました。わかります。

外灯を指差す小松投手。手前の車の屋根にも小さな破片が…。
外灯を指差す小松投手。手前の車の屋根にも小さな破片が…。

一方「何かが割れる音は聞こえた」と陽川選手。あんなところを割ったのは初めて見たというと「僕も初めて見ましたよ!」と驚いた様子です。何日か前にペレス選手が打った後方へのファウルボールも、高さ50メートルの防球ネットを越えていったことがあり、それは道路に出たらしく被害はなかったんでしょうね。小松投手の車が2次災害に遭ったと、試合中に聞いた陽川選手は、帰りを待ってお詫びしたみたいです。戻ってきたところを囲むと「え~その取材ですか。きょうは僕、4タコなんですけど…」と、“当たらなかった”ことに肩を落とす陽川選手でした。

よく打ち合いになるオリックス戦

では、試合結果と経過をご紹介します。江越選手が5打数4安打、岩崎選手が5打数5安打と1番バッターが大当り。阪神13安打、オリックスが14安打と打ち合った試合ながら、結果は9対4とそこそこ差がつきましたね。阪神投手陣はオリックス打線に先発全員安打を許しています。またオリックス9番の奥浪選手が3四球とヒットで4打席連続出塁、しかもすべて生還。特に四球は先頭、また1死や2死など3度ともランナーなしの場面で選んだもの。そこから1番へつないだわけで、この4得点には敵ながらあっぱれです。

《ウエスタン公式戦》7月10日

阪神-オリックス 16回戦 (鳴尾浜)

オリ 101 031 021 = 9

阪神 002 100 001 = 4 

◆バッテリー

【阪神】サンティアゴ-●金田(1敗)-鶴-伊藤和-守屋-田面 / 岡崎-梅野(6回~)

【オリ】○山田(2勝1敗)(5回2/3)-白仁田(1/3回)-古川(1/3回)-小松(2/3回)-マエストリ(2回) / 若月

◆本塁打 江越7号ソロ(マエストリ)

◆三塁打 岩崎

◆二塁打 江越、岩崎2、岡崎、小田

◆打撃 (打-安-点/振-球/盗塁/失策) 打率

1]中:江越  (5-4-1 / 1-0 / 0 / 0) .324

2]二:荒木  (5-2-1 / 1-0 / 1 / 0) .158

3]遊:北條  (5-1-1 / 1-0 / 1 / 0) .268

4]一:ペレス (4-0-0 / 1-0 / 0 / 0) .353

〃左:緒方  (0-0-0 / 0-1 / 0 / 0) .220

5]左一:中谷 (5-1-1 / 0-0 / 0 / 0) .290

6]三:陽川  (4-0-0 / 1-0 / 0 / 0) .190

〃三:西田  (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .202

7]右:横田  (4-1-0 / 1-0 / 0 / 0) .207

8]捕:岡崎  (2-2-0 / 0-0 / 0 / 0) .289

〃捕:梅野  (2-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .327

9]指:一二三 (4-2-0 / 1-0 / 0 / 0) .159

◆投手 (安-振-球/失-自/防御率) 最速キロ

サンテ 3回 50球 (4-4-1 / 2-2 / 2.29) 148

金田  2回 43球 (3-1-2 / 3-3 / 9.00) 150

鶴   1回 25球 (2-1-1 / 1-1 / 3.18) 144

伊藤和 1回 15球 (0-2-0 / 0-0 /27.00) 141

守屋  1回 21球 (2-0-1 / 2-2 / 5.02) 143

田面  1回 23球 (3-1-0 / 1-1 / 4.91) 136

試合経過

6月12日以来のゲーム登板、サンティアゴ投手。後半に期待がかかります。
6月12日以来のゲーム登板、サンティアゴ投手。後半に期待がかかります。

サンティアゴは1回表、先頭の岩崎に左越え三塁打(フェンス上部の金網に当たる)を許し、1死後に3番・谷の左前タイムリーで先取点を与えます。3回表は9番・奥浪の四球と岩崎の左翼線二塁打で無死一、二塁となり2番・小田の右犠飛。2点を追う阪神は3回裏、江越の左前打と荒木の中前打で無死一、二塁として北條の左前タイムリーで、まず1点を返しました。1死後に荒木と北條の重盗(北條選手は今季初盗塁だったんですね)が決まり、二、三塁となって中谷の遊ゴロの間に同点!

5月19日以来の先発マスク・岡崎選手は打ってもマルチ!これは4回の二塁打です。
5月19日以来の先発マスク・岡崎選手は打ってもマルチ!これは4回の二塁打です。
岡崎選手に続いて内野安打の一二三選手。この日はヒット2本とも内野安打でした。
岡崎選手に続いて内野安打の一二三選手。この日はヒット2本とも内野安打でした。

2人目の金田は4回表を三者凡退!それを受けた打線はその裏、岡崎の右中間二塁打と一二三の内野安打(ショートの山本が、外野に抜けそうな打球を好捕)などで1死一、三塁。江越は三振に倒れますが、荒木のピッチャー強襲タイムリー内野安打で勝ち越し!ところが金田は5回表、1死から奥浪に四球、岩崎は左前打、小田の四球で満塁として谷の中前タイムリーで2人を還してしまいました。武田の右飛で2死一、三塁となり5番・カラバイヨの右前タイムリーで逆転されます。

6回表に登板した鶴は2死を取ってから奥浪に四球を与え、岩崎の左前打に続いて小田が三塁線を破るタイムリー二塁打を浴び6対3となりました。7回表は伊藤和が4番からを三者凡退に!しかし次の守屋も8回表に失点します。先頭への四球と犠打、奥浪の右前打で1死一、三塁とされて岩崎に右翼線へタイムリー二塁打。なおも1死二、三塁で小田の右犠飛で8対2。

9回表は田面が武田の右前打、山本の左前打などで2死一、三塁として8番・若月に右翼線へのタイムリー(横田がスライディング、惜しい)、9点目が入ります。続く奥浪の右飛は横田がうまくキャッチ!ベンチから「よこ、ナイスプレー!」と声がかかったものの、試合後に聞いたら本人は「普通です」。アッサリかわされました。

6回2死満塁で登板したオリックスの白仁田投手。やっぱり足長いなあ。
6回2死満塁で登板したオリックスの白仁田投手。やっぱり足長いなあ。
その白仁田投手のスライダーに、珍しくこんなに崩されて三振の北條選手。
その白仁田投手のスライダーに、珍しくこんなに崩されて三振の北條選手。

少し遡って、打線は6回裏に横田が中前打、一二三はピッチャーの右足に当たる内野安打、続く江越はサード内野安打で1死満塁とチャンス拡大。しかし荒木が三振を喫したところで投手は白仁田に代わり、北條も空振り三振で3者残塁。「スライダーです。白仁田さんにやられた…」と悔しがりました。7回裏は冒頭の“場外ファウル”のところで書いた通り、古川と小松に三者凡退。

8回裏は3人で片づけられたマエストリに対して、9回裏は先頭の江越が初球(146キロの真っすぐ)を右中間へ第7号ソロ!中盤から押され気味の展開だったこともあり、1点返しただけだったとはいえ、お客様は大喜びでしたね。そのあとは簡単に2死を取られ、緒方が四球を選ぶも追加点なく試合終了です。

サンティアゴと金田が実戦復帰

サンティアゴ投手は、6月半ばに右肩の張りを訴えて以来の実戦登板で「投げた感覚はとてもよかったです。真っすぐもコンスタントに140キロ台後半が出せたから。次はもっとよくなると思います」とコメント。久保投手コーチも「まずは第一段階。3イニングしっかり腕を振って投げていたね。後半はいけると思うよ。これからイニングを延ばしていきます」と話していました。

金田投手も復帰登板。約2ヶ月ぶりのマウンドでした。
金田投手も復帰登板。約2ヶ月ぶりのマウンドでした。

また左わき腹の肉離れで5月初旬から戦列を離れていた金田投手も復帰。何球か150キロを計測していて「スピードが出たのはよよかったです。あとは技術的なところをやっていきたい」と言います。1イニング目は完璧だっただけに「イニングまたぎの難しさですね。そういうところをしっかりやっていきたい」と課題を挙げました。古屋監督は「フォアボールからねえ」と2イニング目の失点に注文をつけつつ「次はやってくれるでしょう」と特に心配なしといった感じです。

右肩上がりの伊藤和、猛省の守屋

投げるごとに手応えを感じている様子の伊藤和投手です。
投げるごとに手応えを感じている様子の伊藤和投手です。

この日、キラリと光ったのが伊藤和投手の好投です。決め球はすべて真っすぐだったと思いますが、4番・武田選手を右飛、チャベス選手はカウント2-2から見逃し三振、堤選手は8球目で空振り三振の三者凡退。よかったですねと声をかけたら「よかったです!ある程度は狙ったところに投げられた」と笑顔が返ってきました。最速141キロについて「球速はそんなに出ていないんですけど、感覚はずっといいので」と言います。

そして「ボールの質が徐々によくなっています」と伊藤和投手。ボールの質?「悪い時は真っすぐがスライダー回転したり、垂れたりしていた。でも指にかかっている分、よくなったかなと思います」。久保コーチも「きょうは故障明けのピッチャー、登板間隔が空いているピッチャーを優先して投げさせたんだけど、伊藤和雄よかったねえ」という言葉がありました。これから登板機会も増えてくるでしょう。

「きょうは、すべてが悪循環」と悔やむ守屋投手。
「きょうは、すべてが悪循環」と悔やむ守屋投手。

守屋投手は先頭への四球に「それが一番よくないです。そのあともボールとストライクがはっきりして、バッターが全然手を出してこないし、自分で自分の首を締めました。きょうは投げ急いでしまった。間がなくて、上ずって…悪循環ですね」と反省しきりでした。地元・倉敷でのフレッシュオールスターまで、あと5日。「投げるのはこれが最後かも」と少し不安げです。大丈夫、大応援団が後押ししてくれますよ。

江越、“夏用バット”で4安打!

締めはもちろん、7号ソロを含む4安打の江越選手です。1試合4安打は「初めてじゃないですかねえ」と本人の記憶通り、公式戦ではプロ初。沖縄キャンプでは2月13日の練習試合・三星戦(宜野座)で5打数4安打1打点がありました。また公式戦で4月17日の広島戦(鳴尾浜)が唯一の3安打ですね。2安打の試合はめちゃくちゃ多い江越選手。ウエスタンに限っての数字ですが、5月30日からの出場10試合のうち8試合で2安打していますね。ここ3試合も連続マルチヒット中で「状態としては上がってきているかなと思うので、それを続けていけるようにしたい」と話していました。

江越選手を“祝福”中。赤いリストバンドの手が…。一二三選手ですね。
江越選手を“祝福”中。赤いリストバンドの手が…。一二三選手ですね。

9回の7号ホームランは、マエストリの初球を打ったもの。「手応えはよかったです。今は、甘い球をしっかり1球で捉えるということを意識してやっています。積極的に。バッテリーもストライク先行でいきたいだろうし、どんどん打ちにいって捉えられるようになれば打率も上がってくるかなと」。ただし3打席目は低めの変化球で空振り三振していて「追い込まれる前はどんどん振っていっていいけど、追い込まれてからの見極めが…。相手も、振ってくるバッターに対して追い込んだらボール球で勝負してくるので」と課題を挙げています。

3回に左前打を放った江越選手。これが新しいバットです。
3回に左前打を放った江越選手。これが新しいバットです。

また、この日は新しいバットを使っていた江越選手。「2週間前に頼んでいて、きょう届いた」そうで、10日が大安だったからというわけではないみたいですね。大学時代は910gのバットを使っていたんですが、プロでは900gにしたとのこと。それを今回はさらに「10g軽くしました。ちょっと振れなくなっていたから」と言います。それは暑くなってきたとか、季節的なものもあって?「はい」。なるほど。疲れもたまってくるでしょうしね。「最近キレがなかったけど、振れるようになった」と効果ありだったようです。

フリーアナウンサー、フリーライター

兵庫県加古川市出身。MBSラジオのプロ野球ナイター中継や『太田幸司のスポーツナウ』など、スポーツ番組にレギュラー出演したことが縁で阪神タイガースと関わって約40年。GAORAのウエスタンリーグ中継では実況にも挑戦。それからタイガースのファームを取材するようになり、はや30年が経ちました。2005年からスポニチのウェブサイトで連載していた『岡本育子の小虎日記』を新装開店。「ファームの母」と言われて数十年、母ではもう厚かましい年齢になってしまいましたが…1軍で活躍する選手の“小虎時代”や、これから1軍を目指す若虎、さらには退団後の元小虎たちの近況などもお伝えします。まだまだ母のつもりで!

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