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フェニックスリーグ開幕、阪神ファームはきょう8日から参戦!

岡本育子フリーアナウンサー、フリーライター

6日に開幕した『2014みやざきフェニックスリーグ』。とはいえ台風18号の影響を受けて現地入りできない球団があり、初日は大幅に予定を変更しての開幕でした。また韓国からの参加チームも航空便欠航などで到着が遅れ、7日のハンファイーグルス-日本ハム戦(KIRISHIMAマリン)は日本ハム-ヤクルト戦に変更となり、LGツインズ-ヤクルト戦(西都)は中止。きょう8日の巨人-LGツインズ戦(KIRISHIMAマリン)も事前に中止が決まっています。

阪神の初戦は1軍メンバーで勝利

ところで、この前の記事で「タイガースは例年、フェニックスリーグの参加メンバーを発表しない」と書いたのですが、すみません。昨年は出ていましたね、初日の試合が始まる1時間前に…。ことしは珍しく(?)宮崎へ出発する前の4日に発表されました。最初に参戦する1軍メンバーと、8日からのファームのメンバーとの両方です。でも台風の影響で出発が1日遅れたため、1軍選手にはまた変更があったようですね。

不思議なもので、CSや日本シリーズの調整として1軍がフェニックスリーグの試合に出るのは当たり前のような昨今。阪神も以前“1軍メンバーが参加する”どころか、まるまる1軍で3試合ほど戦うため、今回のようにファームが出発を遅らせた年がありました。考えてみたらフェニックスリーグは『プロ野球秋季教育リーグ』なんですよね。まあ観戦に来られるお客様や主催者の方は嬉しいでしょうし、わざわざ練習試合を組むのは大変というのもわかります。ただファームの選手にとって貴重な実戦の場が減るのは少し残念だなあと、これは批判や文句でなく単にそう思うだけです。あ、でもレギュラーメンバーと対戦する相手チームは歓迎かもしれません。何年か前に阪神も、西武の1軍混合チームと対戦した時、いい経験ができたと話していました。

きのう7日の阪神-DeNA戦は、中盤に逆転した阪神が4対3で勝ち。1軍メンバーとともに宮崎入りした岩貞投手と北條選手も出場しています。申し合わせにより行われた10回に左打者へのワンポイントで登板した岩貞投手は、いきなりボールスリーと心配させたものの投ゴロに打ち取ったとか。四球にしないところはいつも通りですね。北條選手は途中からショートの守備につき、遊ゴロ2つの2打数無安打です。

きょうからファーム本隊が合流

そして、きょう8日からファーム本隊が参戦しました。そのメンバーを書いておきますが、4日発表分のままなので変更されているかもしれません。ご了承ください。ここに名前がなくて途中から行く選手も何人かいます。また、藤浪選手ら投手数人と西岡選手や今成選手、それに若手野手が何人か残っているとのことです。

【投手】

渡辺、筒井、秋山、小嶋、山本、建山、二神、玉置

【捕手】

小宮山、清水、小豆畑、原口

【内野手】

新井良、西田、陽川

【外野手】

柴田、中谷、狩野

フェニックスでの抱負

「フェニックスでは足もアピールしたい」という陽川選手。
「フェニックスでは足もアピールしたい」という陽川選手。

では、本当にわずかで申し訳ないのですが、選手のコメントをご紹介します。このフェニックスリーグでの課題、抱負などです。まず陽川選手には、3日の紅白戦のあとに聞きました。初めてのフェニックス、何かやりたいことは?「シーズン中にあまり走ることがなかったので、走ろうかなと」。ランニングじゃなくて?「ちゃいますよ(笑)。走れることをアピールしようと思っています。ちょっと足も使えるとこを」。なるほど、それは楽しみです。もちろんバッティングも守備も、しっかりアピールするのは大前提ですね。

昨年のフェニックスリーグ休日イベントで、金田投手(左)と北條選手。
昨年のフェニックスリーグ休日イベントで、金田投手(左)と北條選手。

そういえば毎年、フェニックス最初の休日には市内でイベントが行われます。ことしも10日の18時から21時まで宮崎市若草通り商店街で開催予定。フェニックスリーグに参加している16チーム(NPB12、四国アイランドリーグplus選抜、韓国3)から代表で2選手ずつが登場し、インタビューを受けたあと球団グッズなどを抽選でプレゼントするものです。それぞれ10分づつ程度の出番ですが、やはりキャンプを行っている巨人やソフトバンクは大人気ですね。とはいえ昨年は金田投手と北條選手が出た阪神も、結構盛り上がっていましたよ。ことしは陽川選手が参加する予定です。

先発隊に入った北條選手は「どんどんアピールしていきたいです!長打率を上げたい」と話していました。西田選手も同じく「長打を多く打つことです」と言い「その中で打率も残していきたい!」と気合いを入れています。

次は小豆畑選手で「打撃面は打率3割。出た試合でキャッチャーらしい所作を徹底したいと思います!」と具体的な数字も出してくれました。なんせキャッチャーが多かった今季、公式戦の出場機会が昨年より減って打席数も半減した小豆畑選手。でもシーズン後半はコンスタントにヒットを打って、打率が昨年より大幅アップ(.154→.267)しています。途中は2割8分くらいありましたからね。宮崎での飛躍に期待。

小豆畑選手は宮崎で「キャッチャーらしい所作を徹底したい」
小豆畑選手は宮崎で「キャッチャーらしい所作を徹底したい」

「ひとつのアウトを確実に」原口

最後に原口選手です。最初に「数字の目標は3割以上、5本を」という答えが来たので、思わず「5本ってホームラン5本?」と聞き返してしまいました。フェニックスって意外とホームランが出ないんですよ。全部の試合結果を把握していないので断言はできませんが、日本ハムの中田翔選手が2009年に6本、2010年に5本打っていて、このあたりの数字が最多だと思われます。他にも5本の選手はいるようですね。昨年も5本がトップでした。チームではおそらく森田選手の4本(2010年)が最多でしょう。ちなみに昨年、阪神が唯一ホームランを打った綾球場、ことしは開催がありません。

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話がだいぶ逸れてしまって失礼しました。原口選手いわく「5本は少し多めですが、打てるように頑張ります」という目標設定のようです。そして「打撃では、攻めの姿勢で積極的に振っていくこと。守備では、出たところでアピールあるのみ!ひとつのアウトを確実に積み重ねられるようにすること!」と、原口選手らしい言葉が続きした。昨年はほとんどが途中出場ながら、14試合で打率.364だったフェニックス。ことしはきっと打席数も増えるでしょう。この秋が背番号『124』の見納めとなりますように。

フリーアナウンサー、フリーライター

兵庫県加古川市出身。MBSラジオのプロ野球ナイター中継や『太田幸司のスポーツナウ』など、スポーツ番組にレギュラー出演したことが縁で阪神タイガースと関わって約40年。GAORAのウエスタンリーグ中継では実況にも挑戦。それからタイガースのファームを取材するようになり、はや30年が経ちました。2005年からスポニチのウェブサイトで連載していた『岡本育子の小虎日記』を新装開店。「ファームの母」と言われて数十年、母ではもう厚かましい年齢になってしまいましたが…1軍で活躍する選手の“小虎時代”や、これから1軍を目指す若虎、さらには退団後の元小虎たちの近況などもお伝えします。まだまだ母のつもりで!

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