新元号発表、中国人の感想は?

新元号の発表に中国人たちも注目した(筆者撮影)

 新元号が「令和」と発表された。典拠は日本最古の歌集「万葉集」で、梅の花の歌32首の序文から引用したものだという。安倍首相は「万葉集は豊かな国民文化と長い伝統を象徴する国書(日本の古典)」とし、新元号には「人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つという意味が込められている」と説明した。

 元号は645年の「大化」以来、これまで典拠が判明しているものはすべて中国の古典(漢籍)から取ったもので、多くが「四書五経」などに由来がある。それが今回は違った。

 今回の発表に対して、中国の人々はどのように感じているのだろうか?

 中国のSNSには、昨夜から「日本の新元号」に関するさまざまな憶測や期待が込められた投稿があり、発表された当日の午前11時40分過ぎ(中国時間の午前10時40分過ぎ)頃からも、大量の投稿があった。平日にもかかわらず、中国国内にいても日本のメディアの動画を生中継で視聴している人がとても多かったようだ。

 彼らは日本の新元号「令和」を率直にいってどう感じたのか、筆者の知人の範囲だが、ごく一部を紹介してみたい(投稿は中国語だが、筆者が日本語に翻訳した)。

中国語で聞いても音の響きがいい

「新年号は令和!おめでとうございます!」(30代女性)

「安倍首相の安の字は結局、使われなかったんですね。しかし、やはり安倍首相の政治的影響力を反映していると感じました」(50代男性)

「万葉集の序文から取ったというが、序文の部分は正式な漢文だと聞いたことがある」(50代男性)

「中国の漢籍から取ったのではないというけれど、中国の『黄帝内経』(中国最古の医学書)の『霊枢』の中に令和という言葉がある」(40代女性)

「中国の学者、張衡の詩にも令和に由来すると思われるものがあるが・・・・」(40代男性)

「予想ランキングの上位にあった『永和』ではなかったですね。もし『永和』だったら、台湾の有名な豆乳店、永和豆乳と同じ名前だったので、おもしろかった(笑)」(30代男性)

「平和にするということで、いい元号、中国語でもいい音の響きだと思う」(30代女性)

「初めて中国の古典から取らなかったといっているけれど、そもそも漢字を使っているわけだから、脱中国といってもやはり限界がありますね」(30代男性)

「梅の花は中国の国花です」(50代女性)

「中国語で発音したときの耳触りがいいので、とてもいいと思う」(40代男性)

「元号を一文字のイニシャルにするとRになる。やはり、安倍はR(right、右)ですね(笑)」(40代女性)

「Rは発音しにくい人が多いのではないでしょうか?中国人は巻き舌なのでRの音に慣れているけれど」(40代女性)

「早稲田大学の教授の名前から取ったらしいという書き込みがあるそうですが、本当ですか」(30代女性)

 菅官房長官の発表からわずか1時間あまりの間だけに限っても、このように多くの投稿があり、中国人の関心の高さがうかがえた。ほぼリアルタイムで中国のマスメディアの報道も多かった。日本語がわかる人は日本語と中国語の両方でチェックして、かなり多くの情報を入手していて驚かされた。

 よく知られているように、元号自体、そもそも中国由来のものだ。元号の発祥は前漢時代の「建元」が最初だといわれているが、中国は1911年、清朝の「宣統」(ラストエンペラーで有名な宣統帝溥儀の時代)を最後に、元号を廃止している。

 元号は今では世界で日本にのみ残っているものだ。だからこそ、中国人にとっても“他人事”ではないくらい関心が高いのだろう。