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手のひらサイズなコンパクトさ。しかし開けば6.7インチ大画面の「Galaxy Z Flip」

武者良太ガジェットライター
縦型折りたたみスタイルのGalaxy Z Flip。(写真:ロイター/アフロ)

日本時間2月12日AM4時、サムスンが新型スマートフォンを発表しました。1つはGalaxyシリーズのフラッグシップライン「Galaxy S20」シリーズ。もう1つは縦型折りたたみスタイルの「Galaxy Z Flip」です。画面サイズは開いた状態で6.7インチ。極めて薄いガラスを用いることで、シワのない画面を実現しました。

プロセッサはSnapdragon 855+。RAMは8GB、内蔵ストレージは256GB。メインカメラは1200万画素超広角&1200万画素広角、インカメラは1000万画素です。

皆さんはこの折りたたみ携帯端末を見て、どう感じるでしょうか。ガラケー? それともゲームボーイアドバンスSP?

サムスンは2019年10月に、横開きで画面を正方形に寄せてきたGalaxy Foldを発売しましたが、「Galaxy Z Flip」は縦開きで画面を縦長に拡張するモデルです。新たに舵を切り直してきた、といえるでしょう。

パネルを完全に開かなくても使えるのが特徴。出典:サムスン
パネルを完全に開かなくても使えるのが特徴。出典:サムスン

https://www.samsung.com/us/mobile/galaxy-z-flip/

「Galaxy Z Flip」の折りたたみ構造には1つのポイントがあります。それはフラットになるモバイルPCのように、パネルを開ききらなくても使えるということ。ボディの下部をテーブルに置いて、安定した状態で操作できるのです。

自撮りをするときに自撮り棒などが必要ない。

安定した状態で長文の入力もできる。

上の画面でYouTubeのライブ配信を見ながら下の画面でコメントを入力することができる。

配信映像とコメントを確認できるライブ配信機材にもなる。

最初は折りたたんで胸ポケットに入ることから、ビジネスマンをメインターゲットとした端末となるのか、と感じました。しかしアメリカの商品ページを見ると、メイク道具のコンパクトのように手にする女性の写真が使われており、実は感度の高い女性も視野にいれたスマートフォンなのだということがわかりました。

据え置きができるスマートフォン、「Galaxy Z Flip」。これはスマートフォンの新たな価値となりそうじゃないですか。

横に持ったときは21.9:9のアスペクト比となる横長画面になります。映画館のシネスコサイズ(2.35:1)に近いもので、映像作品をワイドに楽しめそう。このあたりの作りも、純粋なビジネスマン向けではないポイントといえるでしょう。

5G回線には非対応でLTE止まり。しかし独自の魅力をもった折りたたみスマートフォン、「Galaxy Z Flip」の価格は1380ドル(約15万円)。日本での発売は未定ですが、期待したいものですね。

ガジェットライター

むしゃりょうた/Ryota Musha。1971年生まれ。埼玉県出身。1989年よりパソコン雑誌、ゲーム雑誌でライター活動を開始。現在はIT、AI、VR、デジタルガジェットの記事執筆が中心。元Kotaku Japan編集長。Facebook「WEBライター」グループ主宰。

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