コンサドーレ随一のお調子者? 進藤亮佑がSNSを積極的にやらない理由
北海道コンサドーレ札幌は開幕前の低評価を覆し、現在J1リーグの3位につけている。多くのメディアが華やかな攻撃陣にフォーカスをあてて報じているが、今回のYahoo!個人コラムでは、札幌のフィールドプレーヤーで唯一、リーグ戦全試合フル出場を続けているDF進藤亮佑(21歳)にスポットライトをあてた。前編ではプレー面について伺ったが、今回の後編では主に「オフ・ザ・ピッチ」の事柄について話を聞いた(取材日:2018年5月6日)。
SNSよりもプレーを先行したい
アシシ:進藤選手はツイッターなどのSNSで、あまり頻繁に呟かないですよね。何かポリシーみたいなのはあるんですか?
進藤:まず試合に出ていない時はSNSなんてやる気にならないじゃないですか。今試合に出てるんでSNS積極的にやってもいいんですけど、これからまた試合に出れなくなってSNSやらなくなったら、「こいつ、試合に出てる時しかツイートしないじゃないか」と思われるのが嫌なんです(笑)。
アシシ:でも進藤選手は性格的にはお調子者で、目立ちたがり屋だと聞いています。とっくん(都倉賢選手)とかは毎試合後にツイートしてますが、ああいうのは見習ったりしないんですか?
進藤:プロサッカー選手のあるべき姿ですよね。情報を発信できる人は魅力があるとは思いますけど。
アシシ:その魅力的なスタイルを目指したりはしないんですか?
進藤:いや、僕はちょっと安定感ないんで。
アシシ:進藤選手はまだ21歳だからセカンドキャリアのことを考えたりはしないかもしれないけど、旬なうちに人気をストックしていった方がいいですよ。SNSは人気の溜め込みに最も適したツールなんで。
進藤:着実に人気はストックしているつもりですけどね。僕はプレーの方を先行したいんです。
アシシ:謙虚ですね。キャラ的にはお調子者だと思ってたんですが、素顔は意外と控え目なんですね。
進藤:よくいじられキャラだと思われてますけどね。
アシシ:いじられキャラと言えば、第10節横浜F・マリノス戦で週間ベストゴールを決めた後に受けた「サイレント・トリートメント(※)」は、下手したらいじめですよね(笑)。
(※)得点後に祝福されると思いきや、チームメートから無視される儀式のようなもの(記事はこちら)
進藤:今の時代、僕が弁護士つけて訴えたら勝てますよ(笑)。
アシシ:お調子者の進藤だから許されるだろ、という雰囲気はたしかにありました。
進藤:まあいじられるのも好きですけどね。
3つ先輩の奈良竜樹を追い越さなきゃいけない
アシシ:話は変わりますが、憧れの選手はいますか?
進藤:難しい質問ですね。意外といないんですよね。
アシシ:例えば、同じく札幌U-18出身で、コンサドーレからフロンターレに移籍してJ1優勝を果たしたDF奈良竜樹選手とかは?
進藤:奈良君は3つ上でユース入れ違いなんですよね。ひとつの指標ではありますけど、僕は奈良君を追い越さなきゃいけないと思ってます。
アシシ:カッコいいですね。海外のクラブに行ってみたいとかは?
進藤:あんまり公には言ってないですね。行くんなら、言わずに行きたいです。
アシシ:あれね、進藤選手は有言実行ならぬ、「無言実行」タイプですね。
進藤:例えば今シーズン始まる前、「進藤がシーズン序盤で3点取る」なんて誰も予想しなかったわけじゃないですか。そういう、常に期待を超えられる選手になりたいです。
アシシ:名言来ましたね! でも、開幕から進藤亮佑の応援歌ができたわけで、それはサポーターの期待の表れでもあったわけです。
進藤:逆にひとつ質問なんですけど、ああいう応援歌って誰が作ってるんですか?
アシシ:え? 知らないの? ウルトラスサッポロという応援グループが作ってるんですよ。
進藤:選手個人の応援歌って、ある程度活躍しないとできないハードルみたいなのがあるじゃないですか? 開幕戦で聞いて正直「ちょっと早くないか?」と思いました(笑)。
アシシ:また自虐キャラですね。そういう意味ではウルトラスサッポロは進藤選手の活躍を予見して作ったってことですよ。応援歌聞いて、どう思いました?
進藤:そりゃ嬉しかったですよ。リズムに乗れて良いですよね。
アシシ:では、最後に今後の抱負を聞かせてください。チームとしては、ACL(アジアチャンピオンズリーグ)出場圏内を目指す、という話も出てきてます。
進藤:僕はそういう目標よりも、地に足をつけてやりたいです。シーズン通して怪我をしないで、パフォーマンスもむらがないように。チームも折角良い順位にいるんで、この位置を楽しんでサッカーやりたいです。
アシシ:相変わらずマイペースですね。今日は進藤選手の知られざる側面を色々と聞けて面白かったです。これからもその独特なキャラでサポーターを楽しませてください。
進藤:僕のキャラよりも、僕のプレーを見て楽しんでほしいですけどね(笑)。
(前編はこちら)