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Jリーグのホーム開幕戦の観客動員数を比較 最も前年比がアップしたクラブは?

村上アシシプロサポーター・著述家・ビジネスコンサルタント
栃木SC対コンサドーレ札幌、グリーンスタジアムのアウェイゴール裏から撮影

明治安田生命J1リーグ、J2リーグがともに第2節までを消化し、雪の影響でホーム開幕戦が第3節となっている山形を除いて、40クラブ中39クラブがホーム開幕戦を開催した。

第2節までのJ1リーグ観客動員数の平均は21,077人となり、前年の19,196人に比べて約10%増、J2リーグの平均は9,162人、前年の7,633人と比較して約20%増という結果になった。

J1リーグの動員数前年比ベスト3は湘南、神戸、横浜FM

ここで各クラブにおけるホーム開幕戦の観客動員数の前年比を見てみよう。まずはJ1リーグから。

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前年比が最も高かったのは、今季J1昇格を果たした湘南のホーム開幕戦。対戦相手がビッグクラブ浦和ということもあり、前年比2倍となった。続いてネルシーニョ監督の古巣対決となった神戸のホーム開幕戦が183%増、神奈川ダービーとなった横浜FM対川崎の165%増が3番目に多かった。

柏が前年比62%となったのは、週中に行われるAFCチャンピオンズリーグの関係で、ホーム開幕戦が金曜夜開催になってしまったのが影響した形だ。この例外を除くと、前年比で観客数を落としたクラブでも1~2割減で抑えられた。

J2リーグの動員数前年比ベスト3は群馬、福岡、金沢

次にJ2リーグを見てみよう。

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群馬のホーム開幕戦が前年比290%増でトップとなった。開幕記念Tシャツを来場者に無料で1万人にプレゼントするキャンペーンが功を奏した模様だ。

2番目に多かったのは、福岡の251%増。今季からメインスポンサーとなったアパマンショップの営業力が光った形だ。3番手はJ3リーグから今季昇格してきた金沢の237%増となった。

逆に讃岐やC大阪など、昨年にJ2昇格や大型補強などで一躍話題になったチームはそれぞれ60%減、58%減と大幅減となった。

開幕戦のみならず、シーズン通しての継続的な集客活動が重要

全体の傾向として、昇格したチームは大幅増、降格したチームは大幅減となっているが、それ以外にも各クラブのホーム開幕戦に焦点をあてた独自の広報活動が成果に現れているチームも存在する。

重要なのは、ホーム開幕戦のみならず、シーズンを通して継続的に集客活動を行っていくことだ。それはクラブ関係者に限定された話ではなく、我々サポーターにもできる活動だ。ひとりでも多くの友人・知人を誘ってスタジアムに行こう。そういったサポーターひとりひとりの地道な草の根運動が、日本サッカーを強くすることに繋がるはずだ。

プロサポーター・著述家・ビジネスコンサルタント

1977年札幌生まれ。2000年アクセンチュア入社。2006年に退社し、ビジネスコンサルタントとして独立して以降、「半年仕事・半年旅人」という独自のライフスタイルを継続。2019年にパパデビューし、「半年仕事・半年育児」のライフスタイルにシフト。南アW杯では出場32カ国を歴訪する「世界一蹴の旅」を完遂し、同名の書籍を出版。2017年にはビジネス書「半年だけ働く。」を上梓。Jリーグでは北海道コンサドーレ札幌のサポーター兼個人スポンサー。2016年以降、サポーターに対するサポート活動で生計を立てているため、「プロサポーター」を自称。カタール現地観戦コミュニティ主宰(詳細は公式サイトURLで)。

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