今年は暑い5月となっています。特に東日本や北日本で、気温が平年を大きく上回り、東京では25℃以上の夏日が、観測史上最も多い5月に。一方で、7月や8月は暑さが続かない可能性があります。

明治以降で最も暑い5月に

東京の観測記録が残るのは、明治8年(1875年)からです。

これまで25℃以上の夏日が最も多かった5月は、1998年と1967年の18日。今年は5月27日で19日目となり、記録を更新しました。

また、5月の平均気温も、これまで最高だった1982年の20.7℃を上回る可能性が高くなっています。

去年、観測所が移転して、観測される東京の気温はこれまでより低下しています。去年までと同じ場所なら、今年の平均気温はもっと高かったでしょう。

なぜ高温に?

5月25日まで1か月の気温平年差。北日本・東日本を中心に、平年を上回っている。(気象庁HPより)
5月25日まで1か月の気温平年差。北日本・東日本を中心に、平年を上回っている。(気象庁HPより)

今年の5月で特徴的だったのは、台風の北上が相次いだことです。特に沖縄、本州へと近づいた6号は、亜熱帯の空気を日本付近まで北上させ、気温のベースを押し上げました。

高温のもう一つの原因は、少雨です。雨が降る時は、低気圧が大気をかきまぜて温度の偏りをならしたり、雨によって地表付近が冷やされたりしますが、今年の5月はその機会が例年より少なく、熱が蓄積されたと考えられます。

ずっと高温ということはない

ただし、今回は「5月として」の記録です。人間が勝手に線を引いた31日間に、たまたま高温の期間がはまっただけかもしれません。

気温には、必ず波があります。今後どのタイミングになるかは分かりませんが、帳尻合わせのように、気温が平年を下回る時期が来ると考えるのが自然です。

5月に高温だと、夏は順調にいかず?

東京で、5月の平均気温が高かったトップ5(1982年、1998年、2014年、2009年、1967年)は、いずれも「順調な夏」と言える年ではありませんでした。

7月~8月に気温が平年を下回る時期があり、気象庁が命名するような大規模な大雨災害も起こっています。

■2014年 『平成26年8月豪雨』(広島の豪雨など)  

■2009年 『平成21年7月中国・九州北部豪雨』

■1998年 (8月に那須豪雨など)

■1982年 『昭和57年7月豪雨』(長崎豪雨など)

■1967年 『昭和42年7月豪雨』(佐世保・呉・神戸など。8月には羽越豪雨)    

『 』…気象庁命名

いずれの年も、太平洋西部熱帯域の大気の活動が不活発となり、夏の太平洋高気圧が弱まっている時期がありました。今年も一部の予測に、その傾向が出ています。

これだけで決まるほど夏の天候は単純ではないですが、真夏に暑さが途切れることは、今夏の一つのシナリオとして考えておいても良いかもしれません。

(※27日に夏日記録を更新したことに合わせ、該当部分を一部修正しました。)