「人づくり革命」は「文科省廃止」なのかもしれない

(写真:ロイター/アフロ)

 茂木敏充経済再生・人づくり革命相のインタビューが、8月10日付けの新聞各紙朝刊に掲載されている。それを読んでの印象は、「文科省が無くなるの?」だった。

 インタビューで茂木大臣は、「人づくり革命では、幼児教育から高等教育まで、家庭の事情に左右されず、希望する教育が受けられる制度を考えたい。全てを無償化にするかどうかは今後の議論だ」(『読売新聞』)と語っている。

 これって、筋から言えば文科相の台詞ではないだろうか。無償化についても、文科省のなかで長年にわたって議論されている。

 そもそも「人づくり」は、政府では文科省のテリトリーのはずである。そこに「改革」などではなく「革命」をもたらすというのだから、文科省の否定が前提になっていると言えなくもない。もはや文科省に人づくりはできないから、文科省に代わる部署でやる、というのだろうか。

 安倍晋三改造内閣が大きく掲げたのが「人づくり革命」だが、それを文科省には任せておけない、という安倍首相の本音が表れているようにもおもえる。森友学園や加計学園をめぐる問題では、安倍首相に対して文科省内部から「反乱」が起きた。安倍首相としては、おもしろくないところだろう。

 そして、内閣改造で「人づくり革命」を掲げたわけだ。この革命が推し進められれば、文科省の権限縮小につながる可能性は大きいし、実質的な文科省廃止にもつながりかねないだろう。今後の文科省の対応が注目される。それ以上に、安倍首相がやろうとしている「人づくり革命」の先行きには大きな不安をもたざるをえない。