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海外で起業する働き方~多国籍でグローバルベンチャーを生む~【薛悠司×倉重公太朗】(野望編)

倉重公太朗弁護士(KKM法律事務所代表)

倉重:1000人規模のシステム会社だと拠点がいくつもありそうですね。

ソル:ホーチミンだけではなくて、ハノイ、ダナンという、ほかの都市にも出して。だから本当は、レンジは非常にあるのですけれども、あと、うちが非常にこだわったのは、とにかく即戦力採用です。99%、中途でやってきているのです。

倉重:もう新卒などは取らないと。

ソル:そうです。スキルセットとしては既に実績がある人間が、意識改革を含めて、うちに来てやってもらうのが重要と思いまして。後は、どうやってうちに来たいと思ってくれるかです。

倉重:どうやってやったのですか。

ソル:組織論の合理性をとにかく追求しようと。

 まず一つは、ごちゃごちゃと、「やはり新卒から採って、育てなければいけない」「うちのこのシステムの仕組みがどうの」と言っているのですけれども、普通に、給料をほかよりも高くしたら、来るのではないかと。

倉重:シンプルですね。

ソル:はい。というのが、そもそも仮説としてあって。例えば、その環境やアドレスも、格好良いと思える場所がいいのではないかと思ったのです。

倉重:なるほど。

ソル:とはいえ、通勤や物価などは安い地方がいいと。もう、当たり前に考えられる、組織設計のようなものをやりました。

倉重:合理的に、とことんやっていくということですね。

ソル:業務部分に関して言うと、クライアント側は、どちらかというと、自分のラインは、自分の日本の作法で、そのままやりたいということがあって。

倉重:それはお客さんが決めると。

ソル:そうなのです。なので、あまり標準化を進めるよりは、どういう開発体制で来たとしても、そこに対応していける人材レベルの人たちを採るほうが、合理的だと。というのは、例えばそのお客さんが仕事を辞めた場合、外のプロジェクトに入らなければいけないと、またやり方が変わるので、標準化などよりも、きちんと実質的な対応力があるところをやろうと。

倉重:となると、やはり即戦力を採ってくるだけではなく、教育も大事になりませんか。

ソル:実は、少しあまり教育ということ自体が、おこがましいと思っているぐらいで、伸びる人は、環境を与えれば、絶対伸びると思っているのです。なので、どちらかと言うと、動機付けと環境づくりです。

倉重:動機付けはどうやったのですか。

ソル:やはりビジョンです。うちの会社は、こうなると。10人ぐらいの最初の初期メンバーに対しても、「うちは、もう10年以内に1,000名を超える会社に絶対なる」と言っていました。

倉重:もう、ずっと言っていたのですね。リクルートで「ナンバーワンを取る」と言うのと、同じですね。

ソル:そうです。「そうなった暁には、もうどこよりも待遇が良くて、どこよりも素晴らしい環境で働けるような会社にしていくから、一緒にやろう」と。

倉重:それを、一緒につくろうではないかと。

ソル:はい。あとは媒体です。僕らも媒体で採用していたのですけれども、媒体をジャックできるのではないかと。

ちょうどそのとき、エン・ジャパンさんが、その媒体を持っている独立系の会社を買収したので、エン・ジャパンさんに行って、うちをともかく思い切り、えこひいきしてほしい。予算は、去年一番発注している会社の倍を出しますと言いました。

倉重:すごいです。

ソル:圧倒的に、EVOLABLE ASIA推しをお願いしますと。そうしたら、エン・ジャパンさんは渡りに船ではないですけれども、バリエーションを付けて買っているので、やはり数字が欲しいと。

倉重:ちょうど良いと。

ソル:「いくらでも出す」と言って、来ているので。でも、「いくらでも出す」と言っても、僕らが採用したい数や、当時の媒体費は、僕らは、普通の枠はいくらぐらいかを知っているので、フルでやっても、これぐらいでしょうと。その想定の範囲内だったのです。でも、それをやった瞬間に、もう本当に、例えばバナーなどの大きさが、パナソニックの5倍の大きさで、EVOLABLE ASIAなどと入れて。

倉重:すごいです。

ソル:そのような感じのノリで、サムスンより大きいと。この会社は何だと。

倉重:本当です。名前は初めて聞くけれども。

ソル:どのような会社か、初めて聞くぞという感じで、シェアを6割ぐらい、転職市場で持っている媒体だったので。

倉重:また非常に集まりました?

ソル:200人ぐらいの会社が、300人を中途で採用するという。

倉重:ひえー。規模が凄い。けれども、それだけいると、先ほどのビジョンを語って、もちろん、やる人はやるでしょう。一方で、駄目になってしまう人、あまりやる気を見せない人などもいませんか。

ソル:もちろんいます。一定数、もうしょうがないと思うのです。

倉重:しょうがないですか。

ソル:うちは、でも、全員正社員採用で、こちらから解雇勧告を基本的には、絶対しないのです。

倉重:そうなのですか。やる気がなくてもですか。

ソル:はい。

倉重:よっぽど、金を盗んだりしたら別だけれども。

ソル:そうです、そうです。普通にしている分には。もう極論なのですけれども、そもそも働いてくれていることが、ありがとうだと思っていて。

倉重:もう定時でも来てくれているだけで、ありがたいと。

ソル:パフォーマンスが出ないことは、査定でしっかりと反映していけばいいことなので。

倉重:そうですね。そうか、給料は変わるけれども、「辞めろ」と言うことはないと。

ソル:また、基本ベトナムは、物価が上がっている国なので、よほどの、まっとうな理由がないと減俸処理ができないわけです。なので、現状維持です。

倉重:なるほど、上がらないだけですね。

ソル:はい。でも、それに対しては、もちろんフィードバックをしているので、それで改善されなければ、ずっと上がらないところに、それでも居続ける人も、もちろんいますし。

倉重:それで居続けるというなら、別で、それでいいと。

ソル:そうです、そうです。しょうがないと。そこは、企業としての責任なので、そういう考えです。 

 でも、そういうふうにしていくと、結果的にモチベーションも上がりますし、人事などが、僕たちが分からないかたちで、ベトナム人同士の間の中でうまくやってくれるようになりました。

倉重:よりマッチする人を採用するようになったと。

ソル:そうです。また、もしそういう人を採用したとしても、改善するように、努力をしてくれていましたし。

倉重:なるほど。

 だんだん、働く方向に、少し話がシフトしていきましたけれども、ちょうど日本では、今、働き方改革が流行っていまして、労働時間を減らそう、残業を減らそうと、そのような取り組みが、いろいろな会社で聞かれるわけです。そういうことをご覧になる、ニュースなどでも見たことがあるのではないかと思いますが、どう見ていますか。

ソル:僕は、結構、俯瞰で見たときに、ゴール設定があって、定量的に測れるゴールを設定しなければいけないと思っています。だからこそ、ある意味、残業時間などの分かりやすいものにフォーカスされていると。そのこと自体はあまり別に否定的には思っていなくて、定量目標を掲げること自体は、良いのではないかと思っています。

 一方で、非常に感じるのは、これはどちらかと言うと経営側の視点として、僕もそうですし、日本で欠けているものは、別に、前提条件で、日本で採用をしなければいけないと思っていることですね。

倉重:それは、確かにそうかもしれません。

ソル:それこそ、労働力が不足するものに対して、外国人というカテゴリーも、一つの解であります。

倉重:そうですね。日本で限定する必要もないですね。

ソル:本当に合理的な選択を、きちんとした経営者がやっていければ、あるべき姿に近づくのではないかと思っているのです。なので、一つの企業として、もっと合理性を、社会全体が追及していくことをすべきだというのと、その合理性を、日本国、日本人に限定していること自体が、もう非合理的なので。

倉重:今、少し日韓の問題でも、いろいろと合理性を欠くような、感情的な発言などが多く見られる時代ですけれども、根本にあるのは、会社なんて、合理性でしかないと。

ソル:そうです。経済合理性をしっかり考えるというのが根本です。

 そのときに、「日本人が」という言い方もおかしいのですけれども、対象のカテゴリーとして、日本という国で、日本人をメインのターゲットとしてやるべきことなのかという視点です。例えば、少し違和感があるのは、日本は、新卒市場に非常に偏っているではないですか。

倉重:そうですね。

ソル:是正されてきているとはいえ、やはり日本人の新卒の男性が超人気です。なぜ、それほど非常に人気が集中しているところを、競合して、採っているのだろうと。であれば、女性の働き方のようなところも、いわゆる倫理や、道義的な話以前に、経済合理的に、より女性を積極的に活用したほうが良いのではないかと思います。外国人などもそうなのですけれども、活用したほうが良いのではないかと。ITなどは、エンジニアは非常に苦労していて、リソースが足りないなら、なぜ、海外に開発を発注しないんだろうといつも疑問に思います。

倉重:日本でやる必要性は、まったくないではないかと。

ソル:そうなのです。それで、ITなどもそれこそ長期労働などで、「デスマーチ」などと言われて、「炎上案件だ」などと言って、「帰れない」などとやっているわけです。いや、構造的にそうなっていますし、そうなればもう、よりそこの就業環境の中で働く人が減っていく状況なのが、分かっているのであれば、もっと、別に海外のリソース、海外の人材と一緒に働くこと、それは、日本に受け入れるのもそうでしょうし、発注する意味でも、そうなのです。

 それは、僕のポジションだから思うことではなくて、例えばグローバルで見たら、アメリカなんて、アウトソーシングへの発注率は、日本の5倍や6倍あるのです。海外のインドなどが、その受け先になっているのですけれども、もう普通に使っているわけです。時差なんて、アメリカのほうがあるわけです。

 では、言語の問題が、とあるのですけれども、いえ、いえ、例えば、ベトナムで言うと、いやもう日本語でいいと。日本語ができるメンバーをアサインして、そこの人が翻訳するなり、何とかして、マネジメントをやるからといってなっても、そこまでのスピードではやはり促進されないのです。

倉重:不安とか、前例がないとか、そういうことなのですかね。

ソル:そうです。だから、それが、その不安が合理的に、きちんと検証して、その結果として、やはりこれぐらいの生産性の差があったので、うちとしては向いていないといった判断なら良いのですが。

倉重:何となくなのですね。

ソル:はい。「オフショアは、あまり良くないと聞きました」という、ふわっとしたものなどで立ち止まってしまっていて。

 逆に、例えば一つの、別の解として、日本人に対しての給与水準を引き上げる、労働時間短縮をやる、その代わり、その合理的な制度設計をやって、ほかよりも人気企業になって、日本人で賄うという考えもアリだと思います。

倉重:そうですね。

ソル:でも、実際どうするのかというと「頑張ります」のような。

倉重:精神的な話になってしまうのですか。

ソル:という話などを見ていると、答えはもうあるのだけれども、やはりその合理的な解に寄せるスピード感や、意思決定のようなところが、決定的に欠けていると思います。

倉重:なるほど。

ソル:その欠けているというときに、僕らで見ると、グローバル俯瞰で見るのが、周囲の先進国と比較したときに、圧倒的に負けている気がしているのです。

倉重:今のお話は、経営者の方にというメッセージもあると思いますけれども、逆に言うと、働く人に対しては、そういう視点はありますか。

ソル:同じことです。例えば日本で、新卒で採用されなくて、自殺する人たちが、いまだにいると。もう非常に、悲しいと思うのです。

倉重:確かに。

ソル:そんな、もう仕事なんていくらでもありますし、死ぬようなことではないと。でも、自己実現のかたちが、規定されすぎているのだと思うのです。

倉重:この決められた路線で、成果を出さなければならないのような。

ソル:または、例えば、もう採用の段階から学生としても、裏側の掲示版などへ行けば、この企業はA群で、ここはB群で、C群、私はC群しか行けない、C群にも落ちてしまったとなると悲惨だと思ってしまいますよね。

倉重:もう、そうしたら人生は終わりだ、のような。

ソル:無価値な人間だ、のようになるのですけれども、いや、全然、23歳のときなんて、いくらでも可能性も、死ぬほどあるわけです。

倉重:可能性しかないです。

ソル:「どこも採ってくれなかった」と言うのですけれども、いや、うちへ来たらいいと、非常に思うのです。

倉重:もう困ったら、ベトナムへ行けと。

ソル:うちは採用しますと。その代わり、合理的に、あなたに出せる今の給与設定でやりますと。

プロスポーツ選手など、今は普通にありますよね。日本のリーグに出られないから、海外のリーグで、例えばバングラディシュでプレーするとか。

倉重:それは聞いたことがあります。サッカーでしたかね。

ソル:そういうことがあるわけです。サッカーをやりたければ、別に日本のJリーグでできなくても、ほかでやって、しかも、そこで結果を出して活躍するようなことがあったり、プレーヤーとしては駄目だったかもしれないけれども、今度、その国で、指導者側に回るなど、いくらでも道はあるのです。

 なので、これが、日本にある価値観がすべてだと思う必要もないですし。

倉重:どうしても世界が狭い、視野が狭いと。

ソル:そうです、そうです。それがあれば、もっと楽になります。

倉重:こういうことを言うと、「いや、そのようなことはどうやってやったらいいのですか、そんな、いきなりソルさんのように、ベトナムへ行って起業などはできない」と言う人がいると思うのですけれども。

ソル:普通に、起業以外にも、海外の直接応募で採用される道はありますよ。

倉重:働くぐらいだったら、別に、何ともなると。

ソル:全然あります。これは、もう正直な感想としたら、日本人がやったほうが良い業務は、たくさんあるわけです。特に現地の企業で、もう非常にあるのです。

倉重:そうか、現地のほうが、むしろあるわけですね。

ソル:そうです。例えば、僕らで言うと、日本のクライアントさん向けの担当などは。日本人のネイティブの人がいいですね。

倉重:現地の日本人などは、少ないですものね。

ソル:そういう職は、僕ら以外にたくさんあって。

倉重:確かに。

ソル:例えば、その皆を日本から駐在待遇で、本社から呼ぶと余計に金が掛かります。そこまでのバジェットはないと。

倉重:日本の、日系企業の現地採用は、なかなか面白いわけですね。

ソル:そうです、そうです。働く側で言うと、自分で選択肢の前提を決めないほうが、絶対良いと思います。

倉重:本当ですね。もう海外に出てみたら、思いのほか、世界は広がっているぞと。

ソル:はい。日本国内でも、地方だと人が足りない場所があったりしますよね。

倉重:そうですね。

ソル:例えば、正社員ではなくて、フリーランスだったら契約したいなど、今、いろいろな前提条件が、たくさんあると思うのです。

倉重:本当に、前回のこの先週の対談も、福島県相馬藩の殿様、相馬さんと対談をしたときも、「もう本当に、そうやって東京で悩むのだったら、相馬に来い、いくらでも仕事はあるぞ」と、同じことをおっしゃっているので、そうなのでしょうね。

ソル:そう思います。あと、僕らは実際に、適当に言っているわけではなくて、海外でいきなり挑戦したいという人材を、新卒で雇用していたのです。実際、そこで何年かやっていったやつが、その後、日本の同じ、同水準の新卒の人たちの平均給与よりも、今、現状で稼いでいるやつも、たくさんいるわけです。

 もちろん、今、この瞬間に、海外へ行って現地採用をしたら、日本の新卒で採用されたときよりも、給料は安いかもしれないです。

倉重:最初はそうかもしれないけども逆転する可能性も十分にあるということですね。その後の10年、20年で、全然変わってくると。

ソル:変わります。別に、それをやれということではなくて、そういう選択肢もあるという上で、自分で選択すればいいですし、今、この瞬間に新卒で入って、給料が高くて、世間的な評価が高い人が勝ち組で、それに選ばれなかった自分は負け組のような感想は、絶対に、やめたほうが良いと思っています。

倉重:ちょうど今は、すごく不確実性が強い世の中で、不安に思う人が多いではないですか。だからこそ、逆に良い大学へ入って、大企業や公務員になるようなものが、人気が高かったりしているわけですけれども、そこが、全てではないぞということですよね。

ソル:そうなのです。

倉重:むしろ、いきなり海外でキャリアを始めたほうが、可能性があるかもしれないし。

ソル:そうです。実際、そういう事例も、うちの中でもあったりしますので、本当に、働き方改革の前提の中で、これは企業側も個人も、結構一緒なのですけれども、経済合理性です。その経済合理性は、短期間のものではなくて、中長期的の視点の中で、もう一回、前提を取っ払って本当に合理的な判断をして欲しいと思います。

倉重:良いです。すごく良いです。そういう人が、一人でも増えたら日本も強くなりますね。

ソル:そうですね。

倉重:では最後に、ソルさんの夢を語っていただいて、締めたいと思います。

ソル:働き方とニアリーイコールなのですけれども、僕は、自分がワクワクしないことはできないのです。昔からそうなのです。

倉重:好きなことしかできない。

ソル:好きなことしかできないので、それをやるために、努力することや嫌なことも、またないのです。なので、例えば先ほどビラ配や、ティッシュ配りの話をしましたが、「時給1,000円でやってくれ」と言われたら、嫌なのです。

倉重:自分でやっているから良いのですよね。

ソル:自分の目的意識があって、選択として、意思としてやる分には、楽しいのです。スリッパを整えることも楽しかったです。

 なので、自分がワクワクできるか、否かのようなことを、非常に大事な価値観で生きてきていて、結果として、2011年にベトナムという国にチャレンジして、今は、そこから逆に東京に拠点をつくったり、営業拠点でいったら、USだったり、シンガポールなどに展開して、ホールディングスシンガポールをつくって、いろいろなベンチャー投資などもやっているのです。このフェーズをずっと続けることにも、もうワクワクしなくなっているのが、一つあって。

 なので、今は、もう実は、システム開発の会社自体は、グループ傘下にベトナム人のトップの会社をつくって、そこに全部、事業譲渡して。今、そこの会社が何をチャレンジしているかというと、ベトナム人の経営者初の東証IPOをすることです。

倉重:ベトナムから日本に。

ソル:そうです。というので、それは先ほど言った、日本社会にとっても、外国人に対してもう一度考える機会になれば良いと思います。

倉重:ベトナムで作った企業が、東証に出てくるわけですね。それは非常にチャンレンジングです。

ソル:しかも、それを僕ではなくて、ベトナム人がやると。僕は、今、自分のプロダクトをつくりたいと、3年ほど前から別の会社をつくって、ベトナム人の開発メンバーと一緒に、プロダクトをつくっているのです。

 そのプロダクトは、いろいろなダイレクトマッチングして、UberとかAirbnbのような事業をやりたい事業者の方は、僕らのプラットフォームを使うと、すぐにでも可能になります。

倉重:そうか、ネイリストのネイリーのようなものですね。

ソル:そうです。ネイル版Uberができたり、マッサージ版Uberができたりなど、そういう事業です。ダイレクトマッチングをやる事業者のための、システムプラットフォームをつくってやっているのです。それを、とにかく2023年までにユニコーンサイズにすることが目標です。

倉重:素晴らしい。具体的に目標をいただきました。

ソル:それを、まずは一つの、一里塚として走り、その先、また見えてくる世界があると思うのですけれども、一つは、本当にアジアからグローバルに通用する、グローバルベンチャーを生んでいくことです。それも、しかも多国籍混成チームで。

倉重:良いです。

ソル:日本人だけでも、ベトナム人だけでもなく、混成チームで生んでいきたいのが、今の、当面の目標といいますか、夢です。

倉重:いや、これは相当、まだやりがいがありますね。ワクワクすることを、どんどんやれというのは、いろいろな人に通じる話だと思います。まさに、本日それを聞きたかったと思います。本日はどうもありがとうございました。

ソル:はい、ありがとうございました。

対談協力:薛悠司(ソル・ユサ)

慶應義塾大学法学部卒。

大学在学中に有限会社Valcomの創業メンバーとして参加。

2005年株式会社リクルート入社。

2011年ベトナムに移住し、Soltec Vietnam Companyを創業。

同年Evolable Asia Co.,Ltd.を創業。

2015年シンガポールにSoltec Investment Pte.,Ltd.を設立。

アエラ紙の「アジアを代表する日本人起業家100人」に選出される。

2018年シンガポールにC2C Pte.,Ltd.を創業。

現在約1500名の事業統括をしながら、C2Cシステムプラットフォーム事業でのスタートアップを手がける。

また自己資金でのベンチャー投資も行っている。

弁護士(KKM法律事務所代表)

慶應義塾大学経済学部卒業後司法試験合格、オリック東京法律事務所、安西法律事務所を経てKKM法律事務所 第一東京弁護士会労働法制委員会外国法部会副部会長、日本人材マネジメント協会(JSHRM)理事 経営者側労働法を得意とし、週刊東洋経済「法務部員が選ぶ弁護士ランキング」 人事労務部門第1位 労働審判等労働紛争案件対応、団体交渉、労災対応を得意分野とし、働き方改革のコンサルティング、役員・管理職研修、人事担当者向けセミナー等を多数開催。代表著作は「企業労働法実務入門」シリーズ(日本リーダーズ協会)。 YouTubeも配信中:https://www.youtube.com/@KKMLawOffice

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