にっせい(日立製作所)の出身者が今度の日銀の政策委員に
17日、ついに茨城県でも新型コロナウイルスに感染した人が確認された。いずれは出るであろうとは思っていたものの、茨城県民としてはどこで確認されたのかを知っておく必要があると思い、16時からの茨城県知事の会見を茨城県のサイト経由でみた。
ただし、タイミングが悪く16時過ぎとなってしまったので、どこで感染が確認されたのか、肝心の冒頭部分を見逃してしまった。すでに記者の質問が始まっており、そのなかで「にっせい」という言葉が出てきた。感染者は日本生命の社員なのかと思ったところ、事業所の社員が2000人とか3500人とか出てきたので、聞き間違えたのかと思ったが、ふとあることを思い出した。
茨城県民にとっての「にっせい」とは日本生命のことではなく「日立製作所」のことを示すのである。これは元々、日立製作所が「にっせい」と略称されていたことや、行政の名称の「日立」と区別するために、その総称が使われていたためのようである。
その感染が確認された日立製作所の会社員はひたちなか市に住み、水戸事業所に勤務しているようで、その事務所の建屋は閉鎖され、従業員約1000人は自宅待機となったそうである。
日立製作所といえば、やはり17日に政府は、日銀審議委員に日立製作所元副社長で同社取締役の中村豊明氏をあてる人事案を国会に提示した。6月30日に任期満了となる布野幸利審議委員(トヨタ自動車出身)の後任となる(17日付日経新聞)。
日銀法には、審議委員は、経済又は金融に関して高い識見を有する者その他の学識経験のある者のうちから、両議院の同意を得て、内閣が任命する、とある。
現在の審議委員は旧日銀法にあったようにそれぞれの業界団体を代表するようなメンバーとは特に決められていない。しかし、旧日銀法の政策委員の選定方法がある程度世襲されており、産業界出身者、銀行出身者、学者、市場関係者、そして日銀プロパーなどで、ある程度のバランスが取られている。
そして、例えば産業界出身者が任期満了となる際には、次期審議委員は同じ産業界出身者から選ばれることが多い。今回については妥当な人事であると思う。ただし、現在はこの審議委員枠(政策委員枠)にリフレ枠のようなものが設定されているようにみえることが腑に落ちない。