台風13号の進路が示す今後の暑さ 宮城県にも厳しい残暑がやってくる
きょう9月4日(水)も本州付近には秋雨前線の雲がのびていますが、東北付近では前線は南に下がり、きょうの宮城県には秋の空気が入ってきました。仙台でも今朝は気温が20℃を下回るなど秋の気配が感じられるようになってきています。
その一方で、沖縄県の先島諸島には台風13号が近づいてきています。前線の南ではまだまだ真夏の空気が健在です。
台風の進路図が示す今後の暑さ
強い台風13号はあすにかけて先島諸島に接近した後、東シナ海を北上し8日(日)には温帯低気圧に変わる予想です。今回、東北からは離れた所を通るので台風として宮城県に直接影響を及ぼすことはないでしょう。
ただこの台風の予想進路図から、今後は東北地方でも厳しい暑さが戻ってくることが読み取れます。
その暑さを示すポイントは2つです。
1、台風が東シナ海をほぼ真っすぐ北上すること
2、台風は東北より北で温帯低気圧に変わること
台風が北上するのは太平洋高気圧にブロックされるせい
台風は太平洋高気圧の縁に沿って進むため、季節によって大まかな進路の傾向があります。9月は太平洋高気圧が弱まり始めるため、本州付近で東へカーブを描くものがよく見られます。
ところが今回の台風13号は東シナ海をほぼ真っすぐ北上する予想です。これはそれだけ太平洋高気圧が北に張り出すということを意味します。
きょうの時点では東~西日本を覆っていた太平洋高気圧が、6日(金)には東北地方をスッポリ覆うくらい北に張り出す予想で、再び夏の空気が強まることになりそうです。
台風がなかなか取り込めない涼しい空気
2つ目のポイントは温帯低気圧に変わる位置です。
「台風は温帯低気圧に変わりました」
ニュースなどでよく耳にするこのフレーズは「熱帯生まれの台風が、冷たい空気と混ざりあって性質が変わった」ということを意味します。
今回の台風13号は、8日(日)に朝鮮半島の北で温帯低気圧に変わる予想ですが、逆に言うと「それだけ北に行かないと涼しい空気がない」ということを意味します。
きょう北日本を覆っていた涼しい空気は、上述した太平洋高気圧によって北に押しのけられ、代わって南からは蒸し暑い真夏の空気が流れ込むため気温が高くなります。
宮城県で言えば、6日(金)~8日(日)は最低気温でも22℃前後、最高気温は30℃前後まで上がるようになる見込みです。
しかも湿度の低いカラッとした暑さではなく、夏本番と同じくムシッとした暑さになりそうですので、再び熱中症にはご注意ください。