ガソリン価格が今年最高値を更新

(ペイレスイメージズ/アフロ)

資源エネルギー庁が12月14日に発表したレギュラーガソリン店頭価格(12月12日時点)は、1リットル当たりで前週比1.7円値上がりし、127.7円となった。これで2週連続の値上がりであり、年末が近づく中で今年の最高値を更新している。

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国際原油価格の急落を受けて、3月7日には一時112.0円まで値下がりし、2009年3月30日以来となる約7年ぶりの安値を更新していた。その後は海外原油価格の上昇で120円台を回復したものの、それと前後して円高圧力が発生した結果、今年後半に入ってからは122~123円水準での横ばい状態になっていた。しかし、11月8日の米大統領選後の急激な円安、そして石油輸出国機構(OPEC)の協調減産の動きを背景とした海外原油高を受けて原油調達コストが急上昇する中、年末を目前にガソリン価格は今年の最高値を更新している。前年同期比で値上がりとなったのは、実に2014年12月1日以来で初めてのことである。

海外原油価格は、急激な原油安でシェールオイルに減産圧力が強くなったものの、過剰供給の解消が実現するのかは不透明感が強く、2月11日の1バレル=26.05ドルで底入れはしたものの、今年後半は40~50ドル水準まで反発するのに精一杯であり、かつての100ドル水準を回復するような目途は立たなかった。しかし、9月28日にOPECが協調減産の実施で基本合意し、11月30日のOPEC定例総会では世界の原油供給量の約1.2%に相当する日量120万バレル規模の協調減産を実施することが正式決定されたことで、50ドル台前半まで価格水準が切り上がっている。また、12月10日にはOPEC非加盟国も日量55万6,000バレルの協調減産を実施することで合意しており、原油供給の過剰が解消されるとの見方が、海外原油相場を今年最高値まで押し上げている。

参考:産油国が協調減産で合意、その背景とインパクト(Yahoo!ニュース)

一方、為替市場では日本銀行の政策に対する不信感などから一時1ドル=100円割れまで円高・ドル安が進行していたのが、足元では115円水準まで円安・ドル高に振れている。トランプ米次期大統領の財政拡張政策に対する警戒感から、強力な米金利上昇・ドル高圧力が発生している影響である。このため、原油価格そのものの値上がりに加えて、輸入価格の値上がり圧力もあり、国内石油精製業者の原油調達コストに急激な上昇プレッシャーが働いている。

指標となる東京商品取引所(TOCOM)のドバイ原油価格の場合だと、受け渡し期間が最も短い期近物で6~11月の1kl=2万5,000~3万3,000円(1リットル=25~30円)水準に対して、足元では3万8,000円(同38円)水準まで値上がりし、2015年9月以来の高値を更新している。今年1月には1万8,650円(同18.65円)まで値下がりしていたが、原油調達コストだけでも10円を超える値上りが実現している。

2017年はOPEC加盟国・非加盟国が合意した協調減産が着実に履行されて更に原油高が進むのか、トランプ次期政権下でどこまでドル高(円安)が持続するのかが、ガソリン価格の上昇力を決定づけることになる。

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