Yahoo!ニュース

NY原油30日:小幅安、月末要因で強弱感が交錯

小菅努マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト
(写真:アフロ)

NYMEX原油1月限 前日比0.06ドル安

始値 41.77ドル

高値 42.61ドル

安値 41.50ドル

終値 41.65ドル

月末を控えてポジション調整中心の展開になり、大きな値動きには発展しなかった。

ドル高や過剰供給に対する懸念が強く、期近主導で下落した。アジアタイムは中国株の軟化やドル高が上値を圧迫し、41ドル台中盤で底固い展開になった。その後は12月4日の石油輸出国機構(OPEC)総会を控えての買戻しで42ドル台中盤まで切り返す場面も見られたが、引けにかけては改めて戻りを売られる展開になり、41ドル台中盤まで戻して引けている。

OPEC総会に関しては、特に政策変更の可能性は想定されていない。11月にはサウジアラビア政府からOPEC非加盟国、非加盟国と石油市場の安定化に向けて協力する意向があることも示されていたが、現実には生産調整に踏み切る可能性は低い。ロシア側も協調減産の可能性は明確に否定しており、OPECはこのままフル生産体制を維持する可能性が高い。OPEC総会前後で、原油相場の地合が大きく変わることはないだろう。

目先は寧ろ、中国株が下落傾向を示していることの方が警戒される。12月1日には中国の製造業PMIなどの発表も控えており、中国経済の減速リスクが強く警戒される中、原油相場の戻り売り基調は維持されよう。冬の需要期入りが警戒されるも、足元では潤沢な在庫環境が報告されており、需給緩和懸念が払拭し切れない地合が続く可能性が高い。

40ドルの節目にサポートされて短期リバウンド局面を迎えたが、なお需給リバランスの完結見通しが立ちづらい状況にある中、下値不安が大きい相場環境が続く見通し。ドル高圧力が継続していることもネガティブ。北米で厳しい寒波が観測されるといったポジティブ材料が浮上しない限りは、反発余地は限定されよう。現行価格でも減産圧力が確認できる中、ここから急落するような必要性までは認めていないが、少なくとも大きく反発して減産圧力を緩めるようなことは許容されていない。目先は、季節要因から在庫積み増し傾向にブレーキが掛かった際に、どの程度の反発力が見られるのかが注目される程度である。

画像
マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト

1976年千葉県生まれ。筑波大学社会学類卒。商品先物会社の営業本部、ニューヨーク事務所駐在、調査部門責任者を経て、2016年にマーケットエッジ株式会社を設立、代表に就任。金融機関、商社、事業法人、メディア向けのレポート配信、講演、執筆などを行う。商品アナリスト。コモディティレポートの配信、寄稿、講演等のお問合せは、下記Official Siteより。

小菅努の最近の記事