Yahoo!ニュース

NY金3日:ゴールドマンの1,000ドル割れ予想で、反落

小菅努マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト
(写真:アフロ)

COMEX金8月限 前日比5.50ドル安

始値 1,095.50ドル

高値 1,097.10ドル

安値 1,085.00ドル

終値 1,089.40ドル

米ゴールドマン・サックス・グループが改めて弱気見通しを示したことなどを手掛かりに、反落した。

アジアタイムは1,090ドル台前半で揉み合う展開になったが、欧米タイムに入ると戻りを売られる展開となり、マイナスサイドに沈んでいる。ゴールドマン・サックス・グループが発表したレポートにおいて、改めて1,000ドル割れの見通しを示したことが嫌気されている。12ヶ月の目標価格は1,050ドルと現行価格と大きく乖離している訳ではないが、なお金価格のダウントレンドは継続するとの見方が示されたことが、売り安心感につながった模様だ。本日は米長期金利が低下しているが、為替市場ではドル高圧力が継続していることもネガティブ。原油相場の軟化でCRB商品指数も年初来安値を更新しており、他コモディティ価格とのバランスの意味でも金相場は売られ易い地合が維持されている。

あくまでも7月下旬から続くボックス圏内での値動きであり、なお積極的に仕掛けることに対しては慎重ムードが見受けられる。日柄調整は着実に進んでいるが、なおオシレーター系の指標では下げ過ぎ感が強く、ここから一気に1,050ドル割れからの一段安を試すハードルは低くない。もっとも、トレンドはあくまでも下向きのため、1,120~1,130ドル水準を戻り目処に、下値切り下げを打診する展開は維持される見通し。

画像
マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト

1976年千葉県生まれ。筑波大学社会学類卒。商品先物会社の営業本部、ニューヨーク事務所駐在、調査部門責任者を経て、2016年にマーケットエッジ株式会社を設立、代表に就任。金融機関、商社、事業法人、メディア向けのレポート配信、講演、執筆などを行う。商品アナリスト。コモディティレポートの配信、寄稿、講演等のお問合せは、下記Official Siteより。

小菅努の最近の記事