Yahoo!ニュース

スマホが家電リモコンにもなる時代―外出先からの遠隔操作や音声認識にも対応―

鴻池賢三オーディオ・ビジュアル&家電評論家
スマホは万能?! もう手放せない時代に(ペイレスイメージズ/アフロ)

スマホで何でもしたい!

スマートフォンが“手放せない”時代になりました。

一歩外に出れば経路探索や各種支払いをスマホで。もちろんビデオやゲームも。

自宅でもテレビを見ながらスマホでショッピング、食事をしながらスマホでSNSチェックなどなど、本当にスマホが手から離れている時間が無いくらいに感じている方も多いのではないでしょうか?

このようにスマホが万能になればなるほど億劫、あるいは時代遅れに感じるのが家電の操作。家電はリモコンの普及で操作が楽になりましたが、今ではソファーから起き上がって家電のリモコンを探すこと自体が面倒。スマホをリモコンに握り替えるのも面倒。そんな時代に思えてきました。

スマート家電リモコンで解決!

そこでお勧めしたいのが、スマホが家電リモコンとして利用できる、「スマート家電リモコン」などと呼ばれる製品の導入。

端的にはリモコン信号(赤外線)が発信できるハードウェアで、BluetoothやWi-Fi経由でスマホと繋がり、専用アプリからタッチ操作で家電をリモコン操作するというものです。

最新のIoT対応家電に買い替えることなく、リモコンで動く家電なら、テレビ、エアコン、照明、扇風機などなど、ほぼ全てスマホで操作できるようになるのがポイントです。

例えばこんな感じ

スマート家電リモコンは数社から数モデル発売されていますが、具体的に筆者が利用しているラトックシステム社の「RS-WFIREX3」(実売価格6,500円前後)を例に、使い勝手や出来る事を紹介しましょう。

RS-WFIREX3(左)とアプリ画面例(右)(筆者撮影)
RS-WFIREX3(左)とアプリ画面例(右)(筆者撮影)

ラトックシステムは日本の会社で、日本で発売されている主な家電メーカー380製品以上のリモコンデータを登録済み。機種名やシリーズ名を選択するだけで、スマホ画面にリモコンが現れ、操作できるようになります。格安家電など、登録されていない家電であっても、オリジナルリモコンから信号をラーニング(学習)させることができ、リモコンで動く家電なら、ほぼ全て操作することができるのが特徴です。

ほかにも、外出先からインターネット経由で家電の操作ができたり、さらにGoogleアシスタントやAmazon Alexaに対応し、スマホやスマートスピーカーに話しかけて家電を操作することもできるなど先進的。

実際の使用感ですが、テレビ操作ならオリジナルリモコンに近いグラフィックスがスマホ画面に現れるので、違和感なく利用できます。ボタン操作からリモコン信号が発信されるまで若干のタイムラグがありますが、実用上問題を感じないレベルです。

メーカーや製品を問わず、スマート家電リモコンの不都合としては、家電の操作をする際、アプリを「リモコン」に切り替える必要があります。スマホで動画やゲームを楽しんでいる際は、一瞬ながら中断しなくてはなりません。この点は、オリジナルリモコンに敵わないポイントです。

さいごに

スマホひとつで何でも済ませてしまいたい方は、「スマート家電リモコン」の導入を検討してみてはいかがでしょうか?

リモコンを購入する必要が生じたら、代替品ではなく、思い切って「スマート家電リモコン」に乗り換えるのも良いかもしれません。

オーディオ・ビジュアル&家電評論家

AV機器メーカーで商品企画職を務めた後、米シリコンバレーのマルチメディア向け半導体ベンチャー企業を経て独立。オーディオ・ビジュアル評論家として専門誌などで執筆活動を行うほか、エレクトロニクス 技術トレンドに精通し生活家電を含むホームエレクトロニクス、ネットワーク家電、スマート家電の評価、製品の選び方、賢い使い方、および未来予想をメディアを通じて発信中。NHKほかテレビ出演も多数。ビジュアルグランプリ(VGP)審査副委員長/米ISF認証ビデオエンジニア/米THX認証ホームシアターデザイナー/一般財団法人家電製品協会認定家電製品総合アドバイザー/甲種防火管理者

鴻池賢三の最近の記事