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ヨネックスが、テニスラケット・新「アストレル」を発売。共同開発した伊達公子氏の3つのこだわりとは!?

神仁司ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト
ヨネックスの新「アストレル」を手にしながら魅力を語った伊達氏(写真/神 仁司)

 ヨネックス株式会社(代表取締役社長:林田草樹氏)が、6月17日に、東京・スポル品川大井町インドアテニスコートで、テニスラケット・新「アストレル」の発表会を行った。

 新「アストレル」は、30代から70代までの男女テニス愛好者に使用してもらうことを目的として、“飛び”、“軽さ”、“柔らかさ”を追求したテニスラケットとして開発された。

 一般的な円形フレームのラケットより7%広い(※ヨネックス調べ)スウィートエリアを実現する、ヨネックス独自の形状理論「アイソメトリック」が採用されているのはもちろん、ラケットフレーム4角の外側を盛り上げ、フレームの幅を広げた「クアッドフォースギア」によって、ストリングの有効長が長くなってスウィートエリアがさらに拡大し、反発性が高まりつつ安定感のある“飛び”が実現した。

 また、“軽さ”については、高強度で粘り強い新樹脂「リアクトレジン」を複合したカーボンが、ラケット全体に使用されて、柔らかさを保ちながら軽量化することに成功し(※前モデル270g、新モデル平均265g)、ヘッドライト設計で操作性も向上している。

 最後に、“柔らかさ”については、特殊なメッシュ状の振動吸収素材「VDM(バイブレーションダンプニングメッシュ)」が、グリップ全体の内部に使用され、カーボンとの相性が良いため、振動吸収性を高めつつ、柔らかで快適な打球感を楽しめる。

 今回の新「アストレル」に関して、ヨネックスと生涯契約を締結している元プロテニスプレーヤーの伊達公子氏が、デザインと性能面で共同開発に参加した。

「私自身、ボールの打球感にはこだわっています。新『アストレル』は、柔らかい打球感なんです。私は、球持ちがある感覚を失いたくないんだけど、弾きは良いというぜいたくなことをお願いしました。

 デザインでは、ダークネイビーという色が個人的に好きなんですけど、意外にこれまでネイビーのラケットがなかったことに気が付いたんです。新『アストレル』(の対象)は、男女問わず、年齢の幅が結構広いので、皆さんに手に取ってもらいやすい色に仕上がったかなと思っています。長く愛用してもらえるのではないでしょうか。

 私は、16歳の時からヨネックスのラケットを使用していますけど、(アイソメトリックが採用された)この四角いフェースは、一度手にすると手放せないです。絶対的な信頼があるので、(他社のテニスラケットを)一度も試打すらすることなく今日に至っています」

 このように語った伊達氏は、今回開発から携わっただけに、完成したラケットに対して思い入れが今まで以上に強く、「皆さんにおススメしたいラケットです」というメッセージにも思わず力がこもる。そして、テニスラケットの技術的進化を、テニスの上達に利用しないのはもったいないことだとも付け加えた。

 新「アストレル」は、テニスはやっぱり楽しいと感じさせるようなテニスラケットに仕上がっており、フェース面積が異なる、「アストレル100」(カラー・ミント)、「アストレル105」(カラー・ブルーグレー)、「アストレル115」(カラー・ゴールド)3種類が用意される。ヨネックスの自信作である新「アストレル」は、6月18日から発売開始だ。

ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト

1969年2月15日生まれ。東京都出身。明治大学商学部卒業。キヤノン販売(現キヤノンMJ)勤務後、テニス専門誌記者を経てフリーランスに。グランドスラムをはじめ、数々のテニス国際大会を取材。錦織圭や伊達公子や松岡修造ら、多数のテニス選手へのインタビュー取材をした。切れ味鋭い記事を執筆すると同時に、写真も撮影する。ラジオでは、スポーツコメンテーターも務める。ITWA国際テニスライター協会メンバー、国際テニスの殿堂の審査員。著書、「錦織圭 15-0」(実業之日本社)や「STEP~森田あゆみ、トップへの階段~」(出版芸術社)。盛田正明氏との共著、「人の力を活かすリーダーシップ」(ワン・パブリッシング)

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