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WTAファイナルズ開幕前日に臨んだ記者会見で、大坂なおみが見てほしいと訴えた仰天の出来事とは!?

神仁司ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト
WTAファイナルズへの意気込みを語った大坂(写真/神 仁司、撮影機材ソニーα9)

 10月27日から中国・深センで開催される女子プロテニスツアー最終戦・WTAファイナルズに2年連続2度目の出場を果たす大坂なおみ(WTAランキング3位、10月21日付け、以下同)が、開幕前日会見に出席し、改めて大会への意気込みなどを語ってくれた。

「私にとって(ファイナルズに出場できることの)意味は大きいです。年間を通じていいプレーができたことの証明のようなものだと思うんです。それからベストパフォーマンスを披露している選手たちとプレーできるチャンスを得たことにもなります。1年の最後にここでプレーできることは本当に良いことだと思いますし、昨年よりいいプレーができたらと考えています」(大坂)

 秋のアジアシーズンで大坂は、大阪で開催されたパン パシフィックオープンとWTA北京大会でいずれも初優勝して、いい形で深センに入って来られている。

「大阪と北京で何とか優勝できました。これを続けてさらに前に進めたらと思います。100%でトライして、すべてのポイントで集中できればいいですね」(大坂)

 記者会見の直前に大坂は、センターコートで練習をこなし、会場のインドアハードコートのサーフェスが思いのほか遅い印象を抱いた。彼女の武器であるビッグサーブが、それほど有効な攻撃手段にならないかもしれない。

 大会初日のオープニングマッチで、大坂は、ペトラ・クビトバ(6位、チェコ)と対戦するが、クビトバもビッグサーバーでしかも左利き。2人のサーブの出来如何で、試合の流れが決まってくる可能性もある。

「ここのコートはインドアだけど少し遅い。明日(大会初日)に、彼女(クビトバ)のサーブがどう私を攻略してくるのかすごく気になります」(大坂)

WTAファイナルズでも、大坂は、父親のフランソワ氏を暫定コーチとして一緒に戦う(写真/神 仁司、撮影機材ソニーα9)
WTAファイナルズでも、大坂は、父親のフランソワ氏を暫定コーチとして一緒に戦う(写真/神 仁司、撮影機材ソニーα9)

 そして、大坂の父親であるフランソワ氏が、引き続きWTAファイナルズでも暫定的なコーチを務めることになっている。

「お父さんと一緒に戦います。たった1大会のために誰かコーチを頼むのは賢明ではないと思うし、何と言っても今年最後の大会ですからね。ここまでうまくいっているようだし」

 大坂は、ここまで父親のことを言うと、急にいたずらっ子のような笑みを浮かべ、少し上ずった声で次のように語った。

「それじゃ、私が彼(父)を首にするかどうかを見ていきましょうかね」

 大坂の仰天発言が飛び出したかに思われたが、

「うそよ。冗談よ(笑)」

 会見場から思わずドッと笑い声が起きた。実に大坂らしいユーモアセンス抜群のコメントだった。

 WTAファイナルズのラウンドロビン(総当たり戦)を突破するには、その初戦で勝利することが非常に大切だといわれる。果たして、大坂は、クビトバに勝利できるかどうか、大事な一戦から目が離せない。

ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト

1969年2月15日生まれ。東京都出身。明治大学商学部卒業。キヤノン販売(現キヤノンMJ)勤務後、テニス専門誌記者を経てフリーランスに。グランドスラムをはじめ、数々のテニス国際大会を取材。錦織圭や伊達公子や松岡修造ら、多数のテニス選手へのインタビュー取材をした。切れ味鋭い記事を執筆すると同時に、写真も撮影する。ラジオでは、スポーツコメンテーターも務める。ITWA国際テニスライター協会メンバー、国際テニスの殿堂の審査員。著書、「錦織圭 15-0」(実業之日本社)や「STEP~森田あゆみ、トップへの階段~」(出版芸術社)。盛田正明氏との共著、「人の力を活かすリーダーシップ」(ワン・パブリッシング)

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