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大坂なおみが、ローランギャロス(全仏テニス)で、日本選手では初めてグランドスラム第1シードとして臨む

神仁司ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト
大会開幕前の練習で、好調なプレーを見せた第1シードの大坂なおみ(写真/神 仁司)
大会開幕前の練習で、好調なプレーを見せた第1シードの大坂なおみ(写真/神 仁司)

 大坂なおみ(WTAランキング1位、5月20日付)は、ローランギャロス(全仏テニス)で日本人初の第1シードを獲得して戦いに臨む。テニスの4大メジャーであるグランドスラムで、日本人プロ選手が、第1シードとしてプレーをするのは、日本テニス史上初めての快挙だ。

 21歳の大坂は、1月のオーストラリアンオープンで日本人初の優勝を果たし、昨年9月のUSオープンに続いて2つ目のメジャータイトルを獲得した。さらに、1月28日付けのWTAランキングで日本人初の1位に到達し、現在も女王の座をキープしている。

 全仏テニスの前哨戦にあたるWTAローマ大会の準々決勝の前に突然発症した右手親指付け根周辺の痛みが心配されたが、パリ入りしてから、全仏の会場では順調に練習をこなした。

「日に日に良くなってきています。85%ぐらいかな。試合までに100%に回復できればと思っています」

 全仏テニスのコートサーフェスであるレッドクレーは、表面にレンガの粉が敷き詰められており、ボールの弾み方が高くなり球脚が減速される。速いコートを好む大坂にとっては、一番苦手にしているサーフェスだが、大坂は、自分のプレーがレッドクレーでも進化を遂げていることに手ごたえを感じている。

「私は、どのサーフェスでもいいプレーができればと思っています。ここ数年で、クレーでより良いプレーする方法がわかってきましたし、今年は実際良いプレーができています。ここ(パリ)で、どんな結果を残せるのか本当に楽しみです」

 今回の全仏テニスで第1シードの大坂は、大会ドローのトップハーフに入り、1回戦で、アンナ カロリナ・シュミエドロバ(92位・スロバキア)と初めて対戦することになった。

 果たして大坂が、世界ナンバーワンとしての実力を、全仏テニスでどれだけ披露することができるのか大いに注目だ。

ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト

1969年2月15日生まれ。東京都出身。明治大学商学部卒業。キヤノン販売(現キヤノンMJ)勤務後、テニス専門誌記者を経てフリーランスに。グランドスラムをはじめ、数々のテニス国際大会を取材。錦織圭や伊達公子や松岡修造ら、多数のテニス選手へのインタビュー取材をした。切れ味鋭い記事を執筆すると同時に、写真も撮影する。ラジオでは、スポーツコメンテーターも務める。ITWA国際テニスライター協会メンバー、国際テニスの殿堂の審査員。著書、「錦織圭 15-0」(実業之日本社)や「STEP~森田あゆみ、トップへの階段~」(出版芸術社)。盛田正明氏との共著、「人の力を活かすリーダーシップ」(ワン・パブリッシング)

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