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スバル新型フォレスター(北米仕様)を国内で初お披露目

河口まなぶ自動車ジャーナリスト
筆者撮影

株式会社SUBARUは、先日ニューヨークショーで発表された新型フォレスターを4月9日都内において、国内メディアに対して初お披露目した。また同時に車両についての商品概要を解説した。

新型フォレスターのコンセプトは「世代を超えて元気で若々しく活動的な気持ちを駆り立てるクルマ」と説明。乗員全てに快適を与えたい想いを込めて、Comfort for Loved Onesというワードを設定。また冒険心を後押しするような存在としたい想いを込めて、Stir Of Adventureというワードを設定した。

新たなSGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)を採用した第3弾となる新型では、全長4625×全幅1815×全高1730mm、ホイールベース2670mmと、現行モデルに対して全長で15mm、全幅で20mm拡大。全高はマイナス5mmとなっており、ホイールベースは30mm拡大されている。これによってパッケージングはさらに改善され、前席の快適性はクラストップを維持しつつ、後席は前席との距離を33mm拡大するなど、快適性をさらに向上した。また全幅拡大で乗員距離間を20mm拡大しつつ、ヘッドクリアランスは現行同等を維持している。またこのパッケージングによって、現行モデルの視界の良さを維持しつつ、室内の広さ感や快適性を改善している。加えて荷室は1300mmの大開口を実現。荷室の幅や長さもそれぞれ27mm、35mm拡大した。

一方走りに関しては、プロダクト・ゼネラル・マネージャーの布目氏いわく「さらに格上のクルマにしたい」との想いで新たなSGPをいかした快適な乗り心地で全ての乗員が愉しい、を狙ったという。高剛性プラットフォームによってサスペンションの能力を引き出し、フラットライドと乗り心地を両立しているという。

そして安全装備では、ドライバーモニタリングシステムを採用した点が新しく、これをアイサイトと協調させた。これを使ってドライバーの脇見や居眠りに対して早期の警報を行なう。またドライバーモニタリングシステムは、個人を識別しつつ多人数顔認識機能を搭載しており、5人分のシートポジションやドアミラー、エアコンや個人燃費情報などを自動で設定してくれる。さらに安全装備では、新たに後退時自動ブレーキシステムや、後側方警戒支援システムもオプションとして設定している。

先日のニューヨークショーでは、新たなジャスパーグリーンというボディカラーをまとったツーリングと、ホワイトのボディにオレンジの差し色が印象的なスポーツの2モデルを中心に展示したが、今回の国内初お披露目ではツーリング/スポーツともにシルバーのボディカラーが初めて披露展示された。日本ではシルバーのボディカラーは白と並ぶメジャーな色だけに、ユーザーにとってもよりイメージが湧くといえるだろう。

またニューヨークでは、新たな2.5Lの水平対向4気筒直噴エンジンの説明がなされたが、今回の国内初お披露目では搭載されるパワーユニットについての説明は特に行われなかった。ここには既にユーザー間でも話題となっている2.0Lの水平対向4気筒エンジン+モーターを組み合わせたマイルドハイブリッドの存在もあり、現時点で説明できる2.5Lエンジンのみを説明することによって、情報が限定されることを嫌ったと見られる。

新型フォレスターは国内ディーラーにおいて、既にユーザーへのアナウンスがなされており、近いうちに発表がなされると見られている。

自動車ジャーナリスト

1970年5月9日茨城県生まれAB型。日大芸術学部文芸学科卒業後、自動車雑誌アルバイトを経てフリーの自動車ジャーナリストに。日本自動車ジャーナリスト協会会員。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。YouTubeで独自の動画チャンネル「LOVECARS!TV!」(登録者数50万人)を持つ。

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