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静岡県 8月12日からは梅雨に戻ったような長雨、雨が強まる日も

伊藤麻衣気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
(写真:kakiko.K/イメージマート)

8月12日からは梅雨に戻ったような長雨

8月12日の静岡県は昼頃から本格的に雨が降り始め、磐田市では激しい雨が観測された時間もありました。この雨をもたらしているのが前線です。

8月12日午後3時の天気図を見ると、南には蒸し暑い太平洋高気圧がある一方、オホーツク海には冷たい高気圧があり、東日本は2つの性質の違う空気の境目で前線がのびています。東日本の梅雨前線は太平洋高気圧とオホーツク海高気圧の間にできるので、まさに梅雨に戻ったような気圧配置となっています。

8月12日午後3時の天気図(提供:ウェザーマップ)
8月12日午後3時の天気図(提供:ウェザーマップ)

この気圧配置がしばらく変わりそうにありません。1週間先にかけても前線が本州付近に停滞、強まったり弱まったりを繰り返しながら長く雨が続きそうです。

気象庁週間予報資料に筆者加筆
気象庁週間予報資料に筆者加筆

8月13日は夕方以降激しい雷雨のところも

8月13日午前9時の予想天気図を見てみると、前線は日本海から東北に予想されています。前線の南側には非常に湿った空気が流れ込んで、前線の活動が活発です。

ただ湿った空気は前線に一様に流れ込んでいるのではなく、強いところと弱いところがあります。前線が折れ曲がっているところ前線上の低気圧には特に集中して湿った空気が入り、雨雲が発達しやすいです。あすの朝にはその折れ曲がったところが山陰沖に予想され、夕方には北陸に動いていきそうです。夕方以降は北陸に向かう風の通り道となる静岡県は雨雲が発達しやすいでしょう。特に南西の風がぶつかる山沿いを中心に激しく降るところが出てきそうです。

8月13日午前9時の予想天気図(提供:ウェザーマップ)
8月13日午前9時の予想天気図(提供:ウェザーマップ)

予想される雨の量は8月13日夕方までの24時間に多いところで

西部・中部 180ミリ

東部    150ミリ

伊豆    100ミリ

8月12日の夕方に一旦大雨警報が解除されましたが、再び発表されそうです。気象情報はこまめに確認するようにしてください。外が暗い時間に雨が強まるため、周辺の状況に気をつけ、できるだけ安全な場所でお過ごしください。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

静岡県御前崎市出身。2011年に気象予報士資格を取得。2014年にNHK広島放送局で気象キャスターをはじめ、2017年からは地元のNHK静岡で気象キャスターを務める。たっぷり静岡(平日・午後6時10分~)に出演。地域に根ざした天気や、天気というフィルターを通すと気づく静岡の魅力をお伝えします。

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