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楽天モバイル優遇プラチナバンド、3キャリアはどうする? 石川 温の「スマホ業界新聞」Vol.513

石川温ケータイ/スマホジャーナリスト

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石川 温の「スマホ業界新聞」

2023/04/22(vol.513)

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《目次》

1.楽天モバイル、NTTドコモが発掘した700MHz帯の早期割当てを希望

----3キャリアは狭帯域プラチナバンド獲得に名乗りを上げるのか

2. ASUSが台湾本社でZenBookら31製品74モデルを一気に発表

----5G通信対応、Snapdragonモデルはなぜ増えないのか

3.KDDI、AWS導入でデータドリブン経営に

----NTTドコモはハイブリッドクラウドで5GCを構築

4.今週のリリース&ニュース

5.編集後記

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1.楽天モバイル、NTTドコモが発掘した700MHz帯の早期割当てを希望

----3キャリアは狭帯域プラチナバンド獲得に名乗りを上げるのか

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総務省では、携帯電話向けに新たに700MHz帯を用いることを検討してきたが、有識者会合で「技術的に可能」と改めて報告書案が出された。

プラチナバンドについては、3キャリアから返上してもらい、それを楽天モバイルに割り当てるという流れが決まりかけていた。しかし、貴重なプラチナバンドを召し上げられ、さらに関連する工事費として1000億円規模の負担を強いられることになる3キャリアが猛反発していた。

そんななか、NTTドコモが「特定ラジオマイクや高速道路交通システム(ITS)間で3MHz幅×2の帯域が利用できるのではないか」という新たな提案を出してきたのだった。同審議会でテレビ・特定ラジオマイクと携帯電話の共用の可能性について、実験が行われ、いくつかの配慮が必要なものの「技術的に可能」という結論に至った。

これを受けて松本剛明総務大臣は秋ごろの割り当てを目指すとした。

楽天モバイルも「プラチナバンドの新たな選択肢になりうる700MHz帯の3MHzシステムに対する早期の割当てを希望させていただきました。プラチナバンドを割当ていただいた場合には、当社のネットワーク技術および既存の当社基地局サイトを活用し、柔軟かつコストを抑えた効率的な基地局設置を行い、お客様に安定的かつ高品質なサービスを提供していきたいと考えております」とのコメントを発表した。

今後、注目したいのが、どのようなプロセスを経て、楽天モバイルに700MHz帯が割り当てられるか、だ。

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ケータイ/スマホジャーナリスト

日経ホーム出版社(現日経BP社)に入社後、日経TRENDY編集記者としてケータイ業界などを取材し、2003年に独立。現在は国内キャリアやメーカーだけでなく、グーグルやアップル、海外メーカーなども取材する。日経新聞電子版にて「モバイルの達人」を連載中。ニコニコチャンネルでメルマガ「スマホ業界新聞」を配信。近著に『これからの5Gビジネス』(エムディーエムコーポレーション刊)がある。

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